クールビズも終わり、これからスーツの出番が多くなる季節がやってきます。秋冬はファッションが一番楽しめる季節と言われていますが、それはカジュアルシーンだけでなくビジネスシーンでも同じです。

スーツと一言で言ってもさまざまな種類があり、どんなものを選べばいいのか、どんな着こなしをすればいいのかと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

メンズファッションは比較的定番とされているものが多いのが特徴です。基本をしっかりと押さえておけば、悩むことなく素敵なスーツスタイルを思う存分楽しめます。

今回は秋冬スーツのおすすめ生地やコーデをご紹介します。

秋冬用スーツとは?

秋冬スーツ徹底解説!グッとくるおすすめ生地と着こなしを紹介
(画像=pinterest.jp/pin/80361174580491759/、『KASHI KARI』より引用)

スーツには大きく分けて、夏用と冬用、オールシーズンという3つに分けられます。冬用のスーツは夏用に比べて暑い生地で作られているのが特徴です。生地の織り方もきめが細かくびっちりと隙間なく織ってあるものがほとんど。重たさは若干ありますが、その分保温性も寒い冬にはぴったりの素材です。

もう一つの違いは「裏地」です。夏用のスーツは通気性を高めるために背中の裏地を省いた「背抜き」が主流です。冬用はスーツの裏側すべてに裏地を付けた「総裏」の仕様が一般的。保温性が高まり、ニットなどと重ね着をするときも滑りが良いので、着心地を損なうことがありません。

その季節に合った仕様のスーツを選ぶことで、よりビジネスファッションに理解を深めることができるのではないでしょうか。

スーツ 秋冬の生地と柄

秋冬スーツ徹底解説!グッとくるおすすめ生地と着こなしを紹介
(画像=vightex.com/rep/2014/11/index.html、『KASHI KARI』より引用)

スーツの良さを決める大きなポイントは生地にあると言っても過言ではありません。秋冬のスーツは基本的にウール生地がメインです。ウールと言っても使用している種類や織り方、混紡されている素材や柄などで機能性も雰囲気も大きく変わります。

生地について学ぶことはスーツの知識を 深めることにつながります。より自分好みのスーツを選ぶために必要な要素です。ではここからは、代表的な秋冬の生地と柄についてご説明します。

スーツ秋冬の生地①サキソニー

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(画像=order-suits.com/cloth/archives/392、『KASHI KARI』より引用)

サキソニーとは、メリノウールを使用した薄手のツイード調の毛織物のことを指します。「サクソニー」とも呼ばれるこの生地は、元々ドイツのサクソニー地方で生産されていたことからその名前がつきました。

サキソニーは、梳毛糸(そもうし)と言ってつるっとした糸を使い、織り上げた段階で表面を毛羽立たせているのが特徴。秋冬のスーツに使われる生地としてはメジャーなもので、フォーマルスーツなどにも使用されています。サキソニーの魅力はなんと言っても柔らかくしなやかな肌触り。高級感を感じさせる表面感はとても魅力的です。

スーツ秋冬の生地②フランネル

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(画像=『KASHI KARI』より引用)

フランネルは温かく柔らかい肌触りが特徴の毛織物。平織りと綾織りの二種類に分けられ、それらのウール生地を縮絨(しゅくじゅう)して起毛加工を施します。一般的に紡毛糸(ぼうもうし)という毛羽立ちのある糸を織って作られた生地で、独特の素材感があります。

別名「フラノ」とも呼ばれるフランネルは、スーツやジャケット、パンツなどさまざまなものに使われる、秋冬の定番生地です。フランネルの魅力は暖かく着心地が比較的ライトなところ。保温性も高いので冬のおしゃれには欠かせない素材です。ちなみに厚手になると「メルトン」と呼ばれる生地になります。

スーツ秋冬の生地③ツイード

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(画像=item.rakuten.co.jp/fabricbird/121113100/、『KASHI KARI』より引用)

ツイードはイギリス・スコットランド発祥の伝統的な織物です。他の毛織物よりもハードな質感で、表面感もざらっとした触り心地が特徴。太めの糸で織り上げているの、素材感がしっかりと感じられます。カジュアルスーツに使われることが多く、ジャケットなどでは高級感を感じる仕上がりになります。

ツイードの魅力がその素材感にあります。堅めの生地ですが着ていくうちに自然な質感へと変化します。また防寒性に優れているので、真冬の寒い季節などには非常に適した素材だと言えます。

スーツ秋冬の生地④ホームスパン

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(画像=iki-nagoya-blog.com/blog-entry-767.html、『KASHI KARI』より引用)

ホームスパンはその名の通り「家で紡がれた」という意味を持ちます。ツイード生地の一種ですが、太さの安定しない太番手の糸を使って織ることで、ツイードよりもざっくりとした生地感がホームスパンの特徴です。ホームスパンとツイードを同じとしているところもありますが、アパレルブランドなどでは違うものとして認識されていることが多いです。

ホームスパンの魅力は、暖かい肌触りと、しっかりとした生地感。ホームメイド感溢れる温かみのある風合いは、他の毛織物よりワンランク上を行っています。ホームスパンを使ったスリーピーススーツなどは、おしゃれな男性から非常に人気が高いアイテムです。

スーツ秋冬の柄①ストライプ

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(画像=gloryguy.jp/gloryguy/cat374/index_12.html、『KASHI KARI』より引用)

スーツの定番柄であるストライプですが、秋冬はまた違った表情のストライプを楽しむことができます。ストライプにはピンストライプ、チョークストライプ、ロンドンストライプなど様々な種類があります。それぞれ与える印象は大きく異なり、ストライプの間隔が狭くなれば上品な印象、間隔が広くなればインパクトが強くなるといった違いが生まれます。

またストライプ自体の太さも大きく雰囲気を変えてくれるポイントです。秋冬の生地は起毛感があり、ぼやっとした印象になってしまうことも。比較的ストライプの間隔が広めのものの方が、きちんと柄感がわかりやすくスタイリッシュに見えるのでおすすめです。

スーツ秋冬の柄②チェック

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(画像=azabutailor.com、『KASHI KARI』より引用)

こちらもストライプと並んで定番柄として人気の高いチェック柄。チェック柄には、グレンチェック、ウィンドウペンチェック、タータンチェックなどさまざまな種類があります。秋冬の素材感のある生地にはチェック柄がよく映え、とても季節感を出しやすいおすすめな柄です。

温かみのある生地にチェック柄が入ることで、よりクラシックさが出て雰囲気は抜群。最近人気の高いウィンドウペンチェックは、他のチェックに比べクラシカルさが少し抜け、スタイリッシュさを感じます。合わせやすさとほどよいインパクトを兼ね備えている優秀なチェック柄です。

スーツ秋冬の柄③バーズアイ

秋冬スーツ徹底解説!グッとくるおすすめ生地と着こなしを紹介
(画像=『KASHI KARI』より引用)

変わり織り生地の中でも比較的スタンダードで、使い勝手の良いバーズアイ柄。その名の通り、鳥の目のような柄が特徴的です。柄の濃淡がわかりやすいグレーカラーは人気が高く、シンプルながらも個性を感じる雰囲気が魅力的で、幅広い年代の男性から支持を受けています。

遠くから見るとまるで無地のように感じるバーズアイ柄は、さまざまなシーンで着用できる万能さも魅力の一つ。さりげないお洒落を演出できます。シンプルな生地なので、ネクタイやチーフなどの小物使いで、自分なりのおしゃれを楽しみやすいのもポイントです。

スーツ秋冬の柄④ヘリンボン

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(画像=appuntito.jp/archives/4644/、『KASHI KARI』より引用)

魚の骨のような織り柄をしていることから名付けられたヘリンボーン柄。直訳すると「ニシンの骨」という意味を持ちます。紳士服の中ではとてもメジャーな織り柄で、高級メンズブランドなどを中心に秋冬のスーツなどにも多く使用されています。

光の反射で絶妙な光沢感を出してくれるヘリンボーン柄は、上品さを存分に感じられる魅力的な柄です。冬のヘリンボーン柄は全体的に落ち着いた印象になるので、シックな装いが似合う大人の男性におすすめします。

スーツ秋冬の柄⑤ハウンドトゥース(千鳥格子柄)

犬の刃の形に似ていることからその名前がついたハウンドトゥースは、日本では「千鳥格子」とも呼ばれています。千鳥が並んで飛んでいる様子に似ていることからきていると言われています。

ハウンドトゥースは柄の大小によって雰囲気が大きく変わるのが特徴。スーツには小さめの柄を使うことが多く、上品で落ち着いた印象を与えてくれます。古典的な柄とされており、高級メンズブランドで扱われているスーツなどに多く使用されています。大人の男性が着ることで、品格のある落ち着いた雰囲気を楽しめる柄として人気です。