景色のよさを楽しめる「絶景カフェ」が全国各地で話題ですが、日本では例を見ない絶景カフェをご紹介しましょう。
岡山の山間部で今人気を集めている絶景カフェ「上籾棚田テラス 籾庵」は、なんと目の前に棚田の絶景が広がっているのです！全国的に姿を消しつつある棚田を見事復元し、人気スポットに変えた地域創生プロジェクトにも注目していきます。
目次
消えゆく日本の原風景「棚田」を人気スポットに
上籾棚田テラス 籾庵の魅力とは
食だけでなく、イベントも！
周辺の観光スポットもめぐろう
まとめ
消えゆく日本の原風景「棚田」を人気スポットに
四季を通じてさまざまな美しい景観を楽しめる棚田。日本の原風景ともいえる棚田ですが、実は高齢化や過疎化などの諸問題で全国的にその姿を消しつつあります。岡山県中部の久米南町にある「上籾の棚田」も日本の棚田百選に選ばれた棚田であるものの、近年では耕作放棄地が目立つようになっていました。
それもそのはず、久米南町は2018年の調査で65歳以上の高齢化率が県内1位となる44.8%を記録、棚田のある上籾地区も超高齢化が問題となっていた地区だったのです。そして人口現象に歯止めがきかず、限界集落どころか消滅集落になってしまうとされていたのです。
そんな上籾地区は開村から1300年という歴史を誇り、同じく開山1300年という清水寺（せいすいじ）が水源となっていて、渓谷からのぼってきた龍がその水源を守っていると伝説がある神秘的な地。実際に龍のような雲が棚田の上を渡っていく姿を見た人も少なくないという龍神の里でもあるのです。過去に飢饉にみまわれた時にもここだけは種籾を残して後世に農業を伝えていく重要な土地でもあったとされています。
そんな上籾の美しい風景を守るべく動き出した地区住民と地方創生に意気込みを見せるパソナグループとがタッグを結成。上籾の棚田を復活させて農村文化の継承と新たなビジネスモデルの構築をはかるプロジェクトを進めてきました。
そして平成30年には見事に棚田を復元！その後に棚田の絶景を一望できる「上籾棚田テラス 籾庵」をオープンさせたのです。当初は古民家の蔵を改造した小さな店舗での営業でしたが、次第に地元メディアを中心に取り上げられることも増え、多くの人が訪れるようになってきました。そんなことから2021年8月からは店舗エリアを拡大し、棚田を見渡せるテラス席を新たにオープン！より多くのニーズにこたえるべくリニューアルを施しました。飲食スペースは約30席に拡大、しかし土日にはそれが埋まってしまうこともしばしば起こるほどの人気スポットになっているのです。
籾棚田テラス 籾庵の魅力とは
「上籾棚田テラス 籾庵」はなんといってもそのロケーションが見事。都会の喧騒を忘れ、ゆったりとした時間が流れる里山の風景を眺めながら癒しの時間が過ごせるのです。特に新たにオープンしたテラス席からは棚田のパノラマが一望！オープンエアの解放感も相まって、気分は爽快そのものです。
そして「食」にも並々ならぬこだわりがあり、里山の恵み、四季を感じられるオリジナルメニューが揃っている点も見逃せません。眼前に広がる棚田で収穫されたお米も食べられるというのもポイントですね。各々のメニューは料理家に監修を受けた、発酵食品など美味しくて身体にいいものばかり。
おすすめメニューのひとつ、和風薬膳カレーはまろやかな風味でお子様でも食べられる優しいカレー。パンチ力が足りないと思う方は、添えられている一味山椒を足してみればお好みの辛さにできますよ。地元産の野菜も食べ応えのある大きさで、デザートで添えられているほうじ茶プリンにいたるまで優しさの中にも味わいも深く、身体が喜ぶメニューになっています。（内容は季節に応じて変更あり）
看板メニューのひとつにもなっているのは手作り豆腐とおにぎりセット。棚田で取れたお米のおにぎりだけでなく、その日に作られたという豆腐とおからも自家農園にて自然栽培された大豆が原材料となっていて、上籾の大地の恵みをたっぷりと堪能できるのです。（内容は季節に応じて変更あり・数量限定）
他にも要予約の「自然栽培のお野菜と発酵定食」は発酵食品をふんだんに取り入れた、免疫力アップを図るというスペシャルメニューです。どっぷりと籾庵の魅力にハマりたい方は迷わずチョイスしてみて。
またセットメニュー以外にもBBQができるスペースもあり、国産黒毛和牛や地産野菜の盛り合わせ、棚田米おにぎりなどがセットになったBBQプランもあるので仲間うちでワイワイ楽しみたいという方は選択肢に入れてみましょう。もちろんBBQスペースからも棚田が一望できますよ。そしてペット同伴もOKなので愛犬家は要チェックですね。
