ニューリッチなオヤジの着こなしをモダンかつ洗練されたものにするためにはどんなアイテムを押さえ、何に気をつけるべきかを第一線で活躍し続けるスタイリスト 櫻井賢之氏に提案していただく本企画。今月ご提案いただいたのは「ルームウエア」です。

心も身体も寛ぐプレミアムニットが狙い目

ここ最近の社会情勢の影響で、すっかり自宅で過ごすスタイルが定着してしまったと言う人も少なくありません。自宅などで寛ぐそんな時間にマストであるのが、着心地の良いルームウエアです。 なかでもスウェット系のアイテムは、ストレスフリーな着心地に加え、脱ぎ着しやすいことから多くの人に支持されています。定番的かつ人気のアイテムゆえに、そのバリエーションはまさに多種多様。一見、どれも似通ったデザインと思われがちですが、チープな一着を選んでしまうと“途端に野暮ったくありふれたルックスになってしまう”と櫻井さんは指摘します。

「心から寛ぐための一着ということで、まずは素材にこだわって欲しいですね。いわゆるカットソー的なスウェット地ではなく、カシミア混などのプレミアムニット素材を使ったスウェット型がオススメです。カシミア混素材は非常に軽くソフトで快適ですし、ニット素材は落ち着いたリッチな外観を備えているので、たとえばオンラインミーティングにも着替えることなく臨めます」

さらに櫻井さんは上下揃いのセットアップにて手に入れることを推奨します。 「と言うのもスウェット型のウエアは、いくら高級素材であってもデイリーなカテゴリー。ですので着こなしにも十分注意しないと、もろに部屋着ルックになってしまいます。スーツのように上下共地であるなら、誰でも手軽にまとまり感あるスタイルが打ち出せるはず。また、スウェット型は外出に適さないと考える人も多いのですが、厳選のニット素材かつセットアップ・スタイルの一着は、いわゆるワンマイルなどの外出にもOKです。これからの季節であるならシックなロングコートを羽織ることで、硬軟メリハリある洒脱なスタイルになること確実です」。