「今月小遣いがちょっと足りない」そんな時に役立つ「カードローン」。銀行から消費者金融まで幅広い金融機関が扱っており、どこを選べばよいか迷うのではないだろうか。ローン利用前に最優先で確認すべきなのは「借入限度額」と「金利」だが、これらは金融機関によって異なる。

カードローンを扱う金融機関は大別して3種

カードローンとは銀行やクレジットカード会社、消費者金融などが手がける消費者金融サービスのこと。専用カードを使って借り入れや返済を行なう。電話やネット経由でも申し込め、借りるお金の利用目的は本人の自由なうえ担保や保証人も不要とハードルが低い。

カードローンを扱う金融機関はさまざまだが、大きく3種類に分けられる。

まずは銀行や、協同組織の金融機関である信用金庫や労働金庫が手がけるもの。銀行にはネット専業銀行も含む。

次がクレジットカード会社や信販会社が展開するローン専用カードによるサービスだ。クレカとは別に発行しており、クレカのキャッシングに比べて金利が安いなどのメリットがある。

3つ目がいわゆる消費者金融会社が手がけるもので、専用カードは郵送や店頭窓口だけでなく駅付近や繁華街などに設置する自動契約機でも受け取れる。お金を貸すことが本業のため審査時間も短く、迅速さや利便性の高さでは優位性が高いといえよう。

借り入れ限度額を決める「総量規制」とは?

利用前にまず知っておきたいのは、カードローンには「借入限度額」があるということ。審査通過時に設定された上限金額で、申込者の年収や利用実績などの信用度に基づいて決められている。

この借入限度額と直結するのが、クレジットカード会社や信販会社、消費者金融会社などの貸金業者を対象とする貸金業法で定めた「総量規制」である。他の金融機関から借りた分も含め借入金の上限を年収の3分の1までに制限したもので、年収300万円ならば総額100万円までしか借りられない。

一方で、「総量規制」は銀行や信用金庫・労働金庫などには適用されない。銀行は銀行法、信用金庫は信用金庫法などそれぞれの法律があり「貸金業法」の対象ではないためで、法律上では年収の3分の1を超える金額を借り入れることも可能となる。

申し込む前に確認が必須な「上限金利」

申し込む際には「金利」も必ず確認しておきたい。金利の利率は通常「〇〇%~〇〇%」と幅を設けて下限と上限で表示されており、どの利率が適用されるかは個人によって異なる。審査終了後でないと分からないのだ。

金融機関ごとに見て上限金利が低いのは銀行や信用金庫などである。ただ、銀行の上限はおおむね平均で12~14%台が中心なものの、ネット専業銀行では17~18%台と高利なケースも見受けられるので注意が必要だ。

信用金庫や労働金庫、農協などの上限金利も11~14%台程度と銀行並か、やや低めだ。中でも低いのは労働金庫で、8%台のものもある。その分、年収や勤続年数、移住地域など審査面がやや厳しくなるようだ。

クレジットカード会社や信販会社では、かなりばらつきが見られる。12%台と低いものもあるが、だいたい17%台が中心で中には18%台もある。ゴールドカード利用者向けに9%台という低金利のローンカードもあるが、年収や信用度が高くないと審査に通らない。

消費者金融会社はだいたい横並びで、17~18%台が中心となる。最近では集客力アップを狙い「30日間無利息サービス」などを導入する大手消費者金融会社も目立つが、上限金利を意識し、目先のお得感だけで飛びつかないようにしたい。

文・MONEY TIMES編集部
 

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