駅の目の前!厳かで静謐な円覚寺へ

北鎌倉駅東口を出ると、すぐ目の前に円覚寺の総門が見えます。駅からこの距離感にお寺があるのが、北鎌倉らしいですよね。

円覚寺は、弘安5年(1282年)に創建されたお寺です。元寇の役で活躍した鎌倉幕府の執権北条時宗により創立され、開山(初代住職)は無学祖元(仏光国師)です。円覚寺創建の主な目的は、蒙古襲来で戦没した霊を敵味方なく弔うことでした。

拝観入り口を抜けると山門です。山門は正確には三門と書き表し、三解脱(空・無相・無願)を象徴するといわれ、煩悩を取り払い涅槃・解脱の世界である仏殿に至る門とされています。わたくし、この三門の下には長めに滞在しなければ...。


仏殿へと進みます。仏殿には円覚寺のご本尊が祀られています。こちらのご本尊は冠を被っていて、華厳の盧舎那仏とも称されているそうです。


ご本尊を眺めつつ天井に目を向けると、龍の天井画が目に飛び込んできます。迫力があって立派です。この「白龍図」は、前田青邨画伯(1885〜1977)の監修のもと、守屋多々志画伯(1912〜2003)によって描かれました。

仏殿を出て左手の道を進むと、妙香池(みょうこうち)があらわれます。この池は創建当初からあったそうで、2000年に江戸時代初期の絵図に基づいて復元されました。私はここの景色にいつも魅了されていて、特に紅葉の時期にはぜひ足を止めて眺めていただきたいです!

円覚寺散策のおわりに、国宝の洪鐘(おおがね)を目指します。

妙香池から踵をかえし案内板にしたがって進むと、階段にたどり着きます。結構な段数に少し躊躇してしまいますが...登りましょう!

息切れしつつ、洪鐘に到着。国宝に指定されている関東で最も大きい洪鐘です。円覚寺を創立した北条時宗の子である北条貞時が正安3年(1301)に、国家安泰を祈願して寄進したものです。今から720年前の梵鐘を目の前にすると、感嘆のため息が出てしまいます。

まだ紹介したい場所もあるのですが、今回はこのあたりで円覚寺を離れて、次の目的地へ向かいましょう♪
円覚寺
- 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内409
- 電話:0467-22-0478
- 拝観時間:8:00~16:30(12月-2月は16時まで)
- 拝観料金:大人 500円(高校生以上)、小人 200円(小中学生)
あじさい寺として有名 フォトジェニックな明月院へ

北鎌倉には有名なお寺が沢山あるのですが、その中でも人気の撮影スポットが多々ある明月院へ向かいます。円覚寺から明月院までは、徒歩で約10分ほどです。
明月院は、平治元年(1159年)に平治の乱で戦死した首藤(山ノ内)俊通の供養として明月庵(後に明月院と改名)を建てたのが始まりです。100年後に北条時頼がその地に最明寺を建立。その後最明寺は廃絶しますが、文永5年(1268年)〜文永6年(1269年)頃、時頼の子の北条時宗が跡地に禅興寺を建て、その塔頭(たっちゅう)の一つであった明月院が現在に残っています。

明月院はあじさい寺といわれていて、境内には数千本のあじさいが植えられています。6月には明月院ブルーと言われる青いあじさいが咲き乱れます。

本堂へ向かいます。本堂には、「悟りの窓」があります。まさにフォトジェニックで素敵な風景。悟りの窓から見える後ろの庭園は通常非公開ですが、花菖蒲の開花期と紅葉期のみ公開となります。


明月院には、ついカメラを向けてしまうスポットがたくさんあります。



他にも素敵な風景があるので、お気に入りを見つけてくださいね。
茶々橋にいるうさぎとカメさんに別れを告げつつ、つぎの目的地へ♪

明月院
- 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内189
- 電話: 0467-24-3437
- 拝観時間:9:00~16:30(最終受付16:00)
- 拝観料金:大人 500円(高校生以上)、小人 300円(小中学生)※本堂後庭園の公開時は改めて庭園拝観料500円