KAISTの研究グループが、電気車用リチウム金属電池の寿命を延ばす電解液添加剤技術を開発した。韓国メディア「東洋日報」が報じた。

電気車を長く走らせるためには、電池のエネルギー密度を高めなければならないが、リチウム金属電池の負極はリチウムイオン電池の黒鉛より容量が10倍以上大きく、エネルギー密度を高めることができる。

16日、KAISTによると、生命化学工学科のチェ·ナムスン教授チームは、リチウム金属の負極表面に二重層の固体電解液の界面膜を形成した後、膜ごとに還元反応性と吸着力の異なる2種類のイオン性添加剤を適用し、電池の寿命を画期的に延ばすことに成功した。

正極素材に使われるニッケルリーチの表面にも薄い界面膜を形成して構造的安定性を確保した。

リチウム金属の負極とニッケルリッチの正極で構成された電池を600回充電·放電しても初期容量の80.9%を発現し、バッテリー性能を予測する際の重要な指標であるクーロン効率は99.94%だった。

同技術を適用すれば、電池使用時に内部抵抗を急激に上げ、火災原因となるリチウムデンドライトの形成も抑制される。

研究グループはリチウム·合金基盤の負極材、リチウム貯蔵構造体、無負極技術などと連結でき、企業が要求する水準のリチウム金属電池を実現する電解液核心素材技術になると期待している。

今回の研究は先月25日、国際学術誌「エネルギーストレージマテリアルズ(Energy Storage Materials)」にオンライン公開された。

チェ·ナムスン教授は「リチウム金属電池の最大課題であるリチウム金属の負極と電解液の不安定な界面を制御する添加剤開発方向を新たに提示した」とし「二次電池市場の版図を変えるものと期待される無負極二次電池性能をさらに高めるのに寄与する」と述べた。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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