従業員の生産性や定着率に大きく影響する職場環境は非常に重要です。近年、海外のIT企業や日本のベンチャー企業、大企業を中心に、設備やレイアウト、デザインなどにこだわり、従業員が働きやすい環境を整えようとする企業が増えています。今回は、良い職場とは何かを説明するとともに、良い職場の特徴を紹介します。転職をお考えの方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. 働きやすい会社とは?
  2. 働きやすい会社の特徴
  3. 女性でも働きやすい会社の特徴
  4. 働きやすい会社づくりに取り組んだ企業事例
  5. 働きやすい会社の見つけ方
  6. 働きやすい会社を見つけて楽しく仕事しよう

働きやすい会社とは?

快適な職場とは、「思い通りに仕事ができる職場」という意味ではなく、「仕事で成果を出すことを妨げる要因が少ない職場」という意味です。仕事で使うパソコンやインターネットの環境、オフィスのデザイン、人間関係など、仕事でストレスを感じる要因はいくつもありますが、会社が意図的に対策や投資を行えば、それが働きやすい職場につながります。

働きやすい会社の特徴

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=引用:サントリー、『工具男子』より引用)

ここでは、働きやすい会社の特徴と、女性が働きやすい会社の条件・特徴についてご紹介します。働きやすい会社の条件や特徴には、以下のようなものがあります。

特徴①法令を遵守している

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

dodaが15,000人を対象に実施した「仕事の満足度ランキング2019」を見ると、労働時間の満足度指数1位の「内部監査」には「残業はなく、定時に退社できる」、6位の「品質管理」には「残業はあるが、自分で調整できる」というコメントがありました。

このデータを見ると、残業がない、あるいはあっても無理のない範囲の時間である会社や仕事の方が満足度が高いことがわかります。残業時間の規制を含む労働基準法は、労働者を守るための基本的な法律のひとつであり、守られるべきものですが、残念ながら違反している企業が多いのが現状です。

例えば、就業規則で「月の残業時間は原則40時間以内」と定められていても、実際にはそれ以上の残業をしているケースがあります。現実には、残業を強いられているのに、残業代が全額支払われていないケースもあるようです。

業務上、残業が避けられない場合もありますが、長時間の残業を必要とせず、残業代が適切に支払われる会社であれば、働きやすいのではないでしょうか。

特徴②福利厚生がしっかりしている

良好な職場環境の定義は人によって異なり、様々な要素が関係しています。しかし、一般的に働きやすいと言われる企業は、余暇活動の支援やフィットネスクラブ施設利用の補助など健康面への配慮など、人々の生活を豊かにする制度を備えていることが多いです。また、プライベートと仕事の分離に加えて、ワーク・ライフ・バランスへの支援も行っています。

特徴③社内の環境が良い

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

Webメディア「ヨムノ」が首都圏在住の20~59歳の会社員・公務員863名を対象に行った「働きやすい職場とは」というアンケートでは、「人間関係や社内の雰囲気が良い」という回答が33%と最も多くなっています。

この結果からもわかるように、快適な職場づくりには人間関係がとても重要です。しかし、職場の人間関係に悩む人は少なからずいて、最悪の場合、仕事を辞めてしまうこともあります。

そうならないためにも、日頃から部下や同僚と積極的にコミュニケーションをとることが大切です。積極的なコミュニケーションは、社員同士の意見交換にもつながり、人間関係の問題の早期発見・改善につながります。

特徴④人事評価制度が適切

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

人事評価が公正に行われている職場は、社員のモチベーションを高め、働きやすい環境の基準となります。上司の好き嫌いで判断されたり、年収だけ高くても仕事をしない人が高い給料をもらっていたりすると、不満がたまるのも当然です。

会社によっては、上司と部下の1on1ミーティングを定期的に行っていたり、評価基準を全社員に公開しているところもありますので、働きやすい会社を探す基準になると思います。

特徴⑤ハラスメントへの意識が高い

ハラスメントは、さまざまな社員が集まる会社では、いつでもどこでも起こりうる問題です。しかし、問題を放置するのではなく、対策を立てることが大切です。

実際、ハラスメントに関する研修を実施した企業では、ハラスメントに対する意識が高まり、相手を尊重して仕事をするようになったという事例もあります。

他にも、定期的なアンケートの実施や、外部の専門機関による相談窓口の設置など、ハラスメント対策にはさまざまな方法があります。このような取り組みにより、問題の発生を未然に防いだり、発生を抑制したりすることで、一人ひとりが健全に本来の能力を発揮できるようになります。

女性でも働きやすい会社の特徴

ここでは、女性でも働きやすい会社の特徴を見ていきましょう。結婚後も自立して働く女性が増えていることから、女性ならではの問題に直面することも多いため、企業体質を見極めるのは大切です。

出産や育児がしやすい

現在、男性も育児休暇を取得していますが、会社の出産・育児に対する考え方は、男性でもチェックしておきたいところです。男性の育児休暇制度だけでなく、取得できる期間や取得率、育児のための在宅勤務が認められているか、子どもの送り迎えができるようなフレックスタイム制があるかなどを確認することが大切です。

女性の割合が高い

東洋経済オンラインの「最新!女性が働きやすい会社ベスト100」によると、「女性が働きやすい会社」1位の富士通は、2016年7月時点で部長5.1%、課長4.2%、役員3.2%と、女性の管理職登用を積極的に行っています。

もちろん、これだけでは「働きやすい会社」とは言えませんが、全体に占める女性社員や管理職、役員の割合が低くない会社は、女性が活躍できるケースや働きやすい環境が比較的多いと言えるでしょう。

女性社員や女性管理職・役員の割合については、企業が情報を公開していることが多いので、ぜひ確認してみましょう。

働きやすい会社づくりに取り組んだ企業事例

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=引用:サントリー、『工具男子』より引用)

快適な職場は、従業員が仕事をする上で優先すべき要素の一つであり、企業にとっても業績向上のために重視すべき点です。そのため、多くの企業が職場を快適にするためのさまざまな取り組みを行っています。ここでは、独自の取り組みを展開している成功企業の事例をご紹介します。

企業事例①Google

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=引用:Google、『工具男子』より引用)

世界的に有名な企業であるGoogleは、すべての社員がフラットに働けるような取り組みを行っています。例えば、「20%ルール」という制度があり、社員が自分の好きな仕事やプロジェクトに仕事時間の20%を割り当てられるようになっています。

もともと、自分が担当していないポジションやプロジェクトには、社員が手を挙げて立候補し、審査を通過した人だけが仕事を任されるというイメージが強かったのですが、「20%ルール」では、興味のある仕事に手を挙げれば、その仕事を業務時間の20%以内で行うことができます。

自分から飛び込んで仕事をすることで、社員は自主性を養い、積極的に仕事をしようとするようになるメリットがあります。

企業事例②サントリーホールディングス

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=引用:サントリー、『工具男子』より引用)

サントリーホールディングスでは、日本でいち早くテレワークを導入し、職場環境の革新に取り組んでいます。特にワーク・ライフ・バランスには力を入れており、育児関連のプログラムは、さまざまな状況を考慮して計12種類を用意しています。

また、育児・介護休業後の復職支援制度も設けており、社員の生き方を支援する体制を伝えています。このような姿勢を感じ取ることで、社員は働きやすさを実感できるのではないでしょうか。

企業事例③株式会社ガイアックス

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=引用:ガイアックス、『工具男子』より引用)

東京に本社を置く株式会社ガイアックスは、IT企業です。一人一人が自分らしく活躍できることを目的に、テレワークを導入しています。

テレワーク導入の結果、社員の幸福度・満足度が向上し、該当部署の離職率が25%に低下、リファラル採用(社員紹介採用)が75%に増加するなど、優秀な人材の確保と人材の定着率の大幅な向上につながっています。

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=引用:ガイアックス、『工具男子』より引用)

また、テレワークがしやすい環境を整える一方で、社員が出社したくなるようなコワーキングスペースを意識した内装にしたり、テレワークと出社の両方のモチベーションを高める工夫をしたりしています。

テレワークを普及させるためには、社員が当事者意識を持って取り組めるよう、関心のある部署からボトムアップで行われます。

働きやすい会社の見つけ方

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

ここでは、働きやすい会社が力を入れている取り組みや、働きやすい会社の探し方、留意点などを紹介します。

離職率の低い企業を探す

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

もっともシンプルな探し方は、会社のホームページや公式SNSなどの公式情報を参考にすることです。離職率が低ければ、働きやすい環境が整っていると判断できますし、実際の残業時間を確認すれば、自分の考えるワークライフバランスに近いかどうかを容易に想像することができます。また、各種制度の整備状況も公開されている場合が多いので、その取得率なども確認してみるとよいでしょう。

口コミや評判を参考にする

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

また、公式サイト以外にも、クチコミサイトや元社員の個人ブログなどからも会社の情報を得ることができますが、情報が信用できるものかどうかを見極める必要があります。こうした情報に加えて、座談会などでOB・OGや現役社員に聞いてみると失敗が少ないでしょう。

転職エージェントを活用する

様々な企業とのコネクションを持つプロの転職エージェントは、担当者によっては就職する会社の詳しい内部情報を持っていることがあります。また、離職率や休暇取得率などのデータも参考にすることができます。

働きやすい会社を見つけて楽しく仕事しよう

働きやすい会社とはどのような会社?共通の特徴などを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

働きやすい環境を作ることは、従業員にとっても会社にとっても多くのメリットがあるといえます。環境が改善されれば、従業員のモチベーションが上がり、人材の確保につながり、ひいては生産性の向上や組織の発展にもつながります。健康で楽しく仕事に取り組むためにも、ぜひご紹介した働きやすい会社の探し方を参考に、ぴったりの仕事を探してください。

提供元・工具男子

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