iDeCo(イデコ)は税制優遇でお得に自分年金を作ることができる制度。最大のメリットはサラリーマンなどが所得税を節税できる点だが、所得税の発生しないパート勤務の妻でもiDeCoを始める価値は十分にある。サラリーマンの夫とパート勤務の妻がiDeCoに加入した場合の、節税額の受け取り方についてみていこう。

iDeCo(イデコ)は収入の高い人ほど税制メリットは大

iDeCoは「老後資金専用積立口座」であり、積み立てたお金は全額所得控除になる。会社員が拠出できる掛金は、企業年金(厚生年金基金や確定給付企業年金(DB))が会社にある場合、月1万2,000円(年間14万4,000円)、会社に企業年金がない場合は、月2万3,000円(年間27万6,000円)が上限だ。なお会社に企業型確定拠出年金(DC)がある場合は、原則としてiDeCoには加入できない。

手取り給与から銀行で積立をしても何の税制メリットもないが、積立先をiDeCo口座にするだけで、掛金全額が課税対象から除外されるので、収入の高い人ほど大きな節税効果が期待できる。

iDeCo(イデコ)の節税額の計算方法は?

日本の所得税は「超過累進課税制度」が用いられている。年収から給与所得控除や社会保険料控除などを差し引いた「課税所得」に対して所得税率が掛けられ、納税額が決まる。

会社員の所得税は毎月の給与で一定額が源泉徴収され、年末調整でその年の納税額を再計算し、源泉徴収額が多ければ還付、少なければ徴収をして調整する。

所得税は段階的に税率が上がる。課税所得195万円までは5%、195万円超330万円までが10%、330万円超695万円までは20%、695万円超900万円までは23%となっている。

例えば課税所得500万円の人が負担する所得税は、500万円×20%−42万7,500円=57万2,500円だ。ちなみに、課税所得の増分に対する税額の増分の比率を限界税率と呼び、累進課税制度では課税所得が増えるにつれて限界税率は上昇する。

iDeCoの掛金は、1年間に拠出した全額が「小規模企業共済等掛金控除」という名目で、課税所得をさらに引き下げる。従って、課税所得500万円の人がiDeCoで年間27万6,000円拠出すると、そこに限界税率20%を掛けた金額、つまり年間5万5,200円が節税額となるわけだ。

iDeCo(イデコ)は掛金の拠出方法で節税額の受け取り方法が異なる

掛金に対する税制メリットの具体的な計算方法は理解していただいたと思うが、その節税額の受け取り方は、会社のiDeCoの処理によって異なる。例えば、iDeCoの掛金が給与から天引きされている人は、毎月の給与の中で処理がされるため、改めて「節税額が戻る」ことはない。

iDeCoの掛金が自分の口座からの引き落としになっている人は、秋口に届く「小規模企業共済等掛金控除の証明書」を会社に提出し、年末調整で還付を受ける。したがって確定申告をする必要はない。

年末調整の際に「小規模企業共済等掛金控除の証明書」の提出を忘れたり、iDeCo加入のタイミングで、証明書の提出が年末調整に間に合わなかったりする場合は、確定申告が必要だ。

iDeCoの掛金は、住民税を計算する時も全額所得控除となる。住民税は、居住地にかかわらず10%なので、掛金x10%が支払わずに済む住民税額となる。住民税は翌年給与天引きとなるため、iDeCoの住民税に対する節税メリットは翌年へ持ち越される。

iDeCo(イデコ)を専業主婦の妻が活用するには

妻がパート勤務である世帯も多いと思うが、iDeCoは専業主婦の妻などの第3号被保険者も最大で月額2万3,000円拠出できる。所得税を自ら負担していない第3号被保険者については、配偶者(会社員の夫など)の年末調整で節税ができると誤解している人もいるが、「小規模企業共済等の掛金控除」は加入者本人しか受けられない。

いわゆる103万円の壁を意識してパート勤めをしている第3号被保険者が、月2万円多く働き、それをそのままiDeCoの掛金にしたとしよう。年収が103万円を超えても、iDeCoの掛金24万円が全額所得控除となり、所得税の負担をせずに貯蓄を増やすことができる。

年収130万円未満なので、社会保険に加入せず扶養のままでいられる(勤め先の規模等による)。配偶者控除も年収150万円まで拡大されたので、このケースでは会社員である配偶者は増税とはならない。

iDeCoは現役世代が老後の資産形成をしながら節税もできる最強の方法であるため、夫婦で賢くフル活用したい。

文・山中伸枝(ファイナンシャル・プランナー)

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