住宅ローンの繰り上げ返済には、大きく分けて2種類ある。「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」だ。それぞれの効果は名前のとおりだが、自分が繰り上げ返済をするならどちらを選べばいいのだろうか。
繰り上げ返済の基本
繰り上げ返済とは、毎月のローン返済とは別に全額または一部を返済することだ。繰り上げ返済は元金の返済に充てられ、それに伴い利息も減る。つまり、総支払額を減らす効果を得ることができる。
住宅ローンを月々返済していてもまだ余裕があるなら、繰り上げ返済を考えてもいいだろう。繰り上げ返済に充てる資金は、使用目的がない余剰資金であるべきだ。例えば、子供の教育資金や家のリフォーム資金、クルマの買い替え資金、病気や失業など何かあった際の生活資金など目的が決まっている資金は余剰資金ではないので、繰り上げ返済に使うべきではない。
繰り上げ返済の効果は2種類ある
住宅ローンの一部繰り上げ返済による効果は2種類ある。それは「返済期間短縮」と「返済額軽減」である。
返済期間短縮型は、月々の返済額はそのままに、繰り上げ返済して住宅ローンの返済期間を短縮するものだ。
返済額軽減型とは、返済期間はそのままに、繰り上げ返済して月々の返済額を減額することである。
返済期間短縮型を考えるべき人
住宅ローン残額の効率的な削減や早期の返済を目指す人は、返済期間短縮型を考えるべきだ。
住宅ローン残額の効率的な削減を目指すなら、返済額軽減型に比べて利息を減らす効果が高い返済期間短縮型が適している。実際に利息が減る金額は、金融機関が提供している繰り上げ返済シミュレーションなどで比較できる。
早期の返済を実現できれば、子供の大学進学前にローンを返済して学費の支払いに余裕を持たせたり、定年前に返済を終えて老後資金を充実させたりすることができる。
返済期間短縮で気をつけることは、一旦期間を短縮すると、借り換えなどの際に返済期間を延ばすことができないことである。
「返済額軽減型」を考えるべき人
家計のキャッシュフローを安定させたい人や、借り換えに備えて期間を短縮したくない人は、返済額軽減型を考えるべきだ。
家計のキャッシュフローの安定は、子供の教育費の増加や夫婦の収入減への備え、毎月の滞りない返済に役立つ。
借り換えをするなら、ローンの残期間が長いほうが利息を減らす効果が高い。もし借り換えの予定があるなら、返済期間を短縮せずに返済額軽減型を選ぶのも一つの手である。
繰り上げ返済だけでなく、借り換えも考えたい
繰り上げ返済を考えている際は、併せて借り換えも検討するといいだろう。繰り上げ返済だけでなく、借り換えでも総返済額を減らし、返済期間短縮や返済額軽減を期待できる。さらに、借り換えと繰り上げ返済を組み合わせて効果的に総返済額を減らすこともできる。
繰り上げ返済のシミュレーションと借り換えのシミュレーションを両方利用して試算することをお勧めしたい。
繰り上げ返済で気をつけたいこと
繰り上げ返済では住宅ローン控除に気をつけたい。住宅ローン控除の期間中に繰り上げ返済すると、減税効果が薄くなる。住宅ローン控除期間中の繰り上げ返済は損をすることがあり、それは金利に左右される。そのような場合には減税分を考慮したシミュレーションを行い、繰り上げ返済をすべきかを判断したい。
繰り上げ返済の返済期間短縮型と返済額軽減型について説明してきた。自分のライフプランに合った繰り上げ返済を賢く選択していただきたい。
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文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)
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