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四季がはっきりしている日本では、古来、秋になると紅葉狩りを楽しむ風習がある。奈良・平安時代には、「紅葉」を詠んだ歌が見られることから、貴族を中心に紅葉狩りを楽しんでいたのだろう。
当時と違い、移動手段が選べる現代は、全国の紅葉の名所を訪れることができる。せっかくなら、さまざまな情報を集めて、少し遠くまで足をのばしてみて欲しい。ここでは、自然を感じられる日本ならではの風習を堪能するためにも、事前準備から現地での過ごし方まで、紅葉狩りのポイントを紹介する。
●紅葉狩りは事前準備を万全に

紅葉の名所は全国各地にあり、早いところでは9月から紅葉シーズンが始まる。気候によって見頃が毎年変化するので、事前の情報収集は万全にしておきたいところだ。ただ、見頃以外にも事前の情報収集でチェックしておきたい項目がある。
▷アクセスや周辺施設を確認
出かける場所が決まったら、見頃はもちろんアクセスも確認しよう。合わせて、周辺の観光情報を確認し、行きたい所をピックアップするのもおすすめだ。例えば車で行く場合、近くの道の駅に立ち寄ると思わぬ発見があるかもしれない。道の駅では新鮮な野菜や土産品を購入できる可能性もあるので、ぜひ調べておこう。
また、周辺の神社や古刹には、地元の人しか知らないような隠れた紅葉の名所があることも少なくない。地域の歴史に触れながら紅葉を楽しむことができるので、こちらも併せてチェックしたい。
そして、情報を集める際にはSNSも活用しよう。自治体や観光協会も積極的に情報を発信しているので、有益な情報がいち早く得られるほか、実際にその地を訪れた人の感想やおすすめポイントを知ることができる。場所によって紅葉狩りのルールや守るべきマナーが異なることもあるので、事前に情報を集めておこう。
▷道中から旅を楽しむ工夫を
遠方に紅葉狩りをする場合、道中をどのように過ごすのか、オリジナルのプランを立てよう。目的地までの時間を快適にすることで、「旅」が断然面白くなるはずだ。
電車やバスの場合、聴きたい音楽や読みたい本をセレクトしたり、観たい映画を事前にダウンロードしておいたりするのも良いだろう。ご当地弁当を買って、道中味わいながら行くのも楽しい。もちろん、携帯を置いて、車窓からの景色をぼんやり眺めるのも、最高の贅沢といえる。
そして、目的地が近づいたら外の景色に注目してみるのもポイント。次第に色づく木々が、旅人を迎えてくれるだろう。
▷適切な服装をチョイス
紅葉狩りで注意したいのが服装だ。紅葉の名所は山間部にあることが少なくないので、寒暖差や天候の変化が激しいことが考えられる。肌寒い時に羽織れる上着はもちろん、突然の雨に備えた装備が大切である。また、場所によっては滑りやすいことも考えられるので、かかとの高い靴や滑りやすい靴は避けた方が良い。
●紅葉スポットに着いてからの楽しみ方

快適な道中で心も体もリラックスしたら、いよいよ目的地に到着。美しい紅葉を存分に楽しむための心構えと、気をつけたいポイントを紹介する。
▷新鮮な空気を味わう
目的地に到着し、車やバス、電車を降りて外に出た瞬間、おそらく空気のおいしさに驚くはずだ。
感覚を研ぎ澄まし、肌に触れる外気の冷たさや、自然の匂いを堪能しよう。そして、まずは大きく深呼吸をして、新鮮な空気を全身で味わうのがおすすめ。
晴れていれば、天を仰いで空の高さを感じてみて欲しい。この時点ですでに、「来て良かった」と思えるはず。時間とお金をかけて、紅葉狩りの旅に出かけた者にだけ許される特権だ。
▷美しい風景は迷うことなく撮影する
目の前に広がる紅葉のなかでも、美しいと思った景色や瞬間があれば、スマートフォンやタブレットでぜひ撮影しよう。お気に入りのカットが撮れるまで、時間をかけて撮影するのも良い。
もちろん、美しさをその目で堪能することが大前提だが、その時の感動をデータで残しておくこともお忘れなく。ただ、撮影禁止の場合もあるので、よく注意する必要がある。
▷木々だけでなく落ち葉や木の実を観察してみる
紅葉狩りの良いところは、色づく木々だけでなく、落ちた葉の様子をも楽しめる点だ。枯葉の上に色鮮やかな葉が落ちている場合はコントラストが美しく、地面に落ちている木の実を手に取ってみるのもおすすめ。
見た目や匂い、手に触れた感触やカサカサとした音など、五感を使って自然を感じよう。
●紅葉のなか楽しむアクティビティもおすすめ

歩きながら紅葉を楽しむだけでも良いが、紅葉のなか行われるアクティビティに参加するのもおすすめだ。
例えば、紅葉のなかを進む川下りがあれば、水面に映る絶景に出会えるかもしれない。また、登山をすれば、標高によって変わる木々の表情を楽しめるだろう。眺めるだけでなく、自然のなかに飛び込むことで、また違った世界が広がるのだ。
誰かと行く旅、またはひとり旅であろうが、日中から日暮れまで刻々と表情を変える自然の神秘を感じながら、心ゆくまで紅葉狩りを楽しんでもらいたい。
男の隠れ家デジタル編集部
いくつになっても、男は心に 隠れ家を持っている。
我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。
文・編集部/提供元・男の隠れ家デジタル
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