沖縄県の波照間島は、八重山諸島の中でも最も南にあります。そして有人の島としても国内最南端。石垣港から1日3便の高速船で向かいます。そしてサンゴ礁の隆起でできた島には、素晴らしい風景と独自の文化・歴史が残っていました。そんな日本最果ての地、波照間島の魅力・見どころを紹介します。

目次

  1. 石垣島から高速船で最南端の島へ
  2. 島内の移動手段とレンタカー事情
  3. 波照間島の魅力1:日本の果て最南端の碑とその先にある伝説
  4. 波照間島の魅力2:島の北・下田原城跡とシムスケー
  5. 波照間島の魅力3:島の西・ハマシタン群落とペー浜の絶景
  6. 波照間島の魅力4:ニシ浜で最南端の海水浴
  7. 波照間島の魅力5:幻の泡盛「泡波」
  8. 波照間島の食堂・宿泊施設について
  9. 日本最果ての波照間島に足を運んでみましょう

石垣島から高速船で最南端の島へ

南十字星が見られる!有人日本最南端の島 八重山諸島・波照間島の魅力を徹底解説します。
(画像=『たびこふれ』より 引用)

波照間島には空港がありますが、2021年9月の時点で定期航路はありません。現在は石垣島から1日3便の高速船のみ運行しています。石垣島港からは片道90分。乗り場は竹富島や西表島行きと同じ場所です。朝1番の船に乗れば、日帰りで波照間島を十分楽しめました。

石垣港を出港する様子を動画で撮影しました。外洋にでるためか大型の高速船では、ほかの島に行く船のように甲板には出られません。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

竹富島などの島影を抜けて外洋に出ると、与那国島のとき同様にカツオドリの姿が現れ、船の周りを滑空しながら餌を狙っている様子が見られました。やがて波照間の島影が見えます。隆起珊瑚礁という形でできた島のため、八重山の他の島と比べて山がありません。こうして港に到着すると島から迎えの人たちの姿がありました。

島内の移動手段とレンタカー事情

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

波照間島には公共交通がありません。そしてタクシーもないです。そのため自ら乗り物をレンタルして移動するか、歩かないといけません。今回は日帰りで島内を回ろうと思ったので、レンタカーにしました。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

レンタカーを利用する場合は事前予約をしましょう。台数が限られております。このときは、港の目の前のオーシャンズでレンタルしました。その際、ガソリン満タンにせずに返却してもいいと言われました。

受付は船が寄港したときのみ居るらしく、夕方の返却時は無人でした。ちなみにガソリンスタンドは、島内の集落に1か所だけあります。またレンタカーのほかにレンタルバイクとレンタルサイクルがあります。

オーシャンズレンタカー

  • 住所:沖縄県八重山郡竹富町字波照間401-2
  • TEL:0980-85-8787
  • HP(※現在エラーにより閲覧できません)

波照間島の魅力1:日本の果て最南端の碑とその先にある伝説

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

波照間島に来たら必ず行くべき場所といえば、日本最南端地点。有人最南端の島の最南端には最南端の碑があります。広々とした駐車場があるので、安心して車を止めておきましょう。見た目は普通に海が広がっているだけなのに最南端と聞くだけで、不思議と水平線の先にロマンを感じます。

そして波照間島には、南波照間島(パイパティローマ)と呼ばれる伝説の島があると言われます。これは琉球王朝の重税から逃れるために、40~50人の島民が島を離れて南にある伝承の島に向かったというもの。

というわけで島の南から海を動画を撮ってみました。最南端から少し離れた、底名溜池(そこなためいけ)展望台から眺めた南の海です。激しく打ち寄せる波を見ながら波照間島の伝説に思いをはせるていると、ふと水平線のかなたに島影のようなもの、そんな錯覚を見ました。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

また最南端の碑から遊歩道が東方向に続いており、そこには波照間島星空観測タワーがあります。波照間島は、日本で南十字星が見える島としても有名。南海の自然あふれる島の夜は、晴天時は満天の星空が広がります。もし島に宿泊するならば、南十字星を始めいろんな天体観測を楽しみましょう。

波照間島の魅力2:島の北・下田原城跡とシムスケー

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

島の北側には下田原城(しもたばるじょう)の跡があります。これはグスクのひとつで、琉球王朝統一の貴重な歴史遺産と言うことで、2003年に国の史跡に指定されました。この遺跡は、波照間の方言で城跡やはじまりを意味するぶりぶち公園と言う名前です。

周辺はぶりぶち公園になっていますが、実際に見たところ、公園というよりも遺跡がそのままの状態で残っていました。石垣がしっかり確認でき、高台からは海が見えるようになっています。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

また、下田原城跡から西側に向かうとはシムスケーという古井戸があります。良質で水量も多く、かつてはこの地域・シムス村の貴重な水源でした。そして7か月も続いた島の大干ばつの際に、村のばあさんが飼っていたアマラ牛が水脈を見つけ、井戸を掘り当てて助かったという伝承が残っています。そして今も井戸には水が蓄えられていました。

波照間島の魅力3:島の西・ハマシタン群落とペー浜の絶景

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

波照間島の西側には、竹富町の天然記念物に指定されている不思議な木が見られます。これはハマシタンと呼ばれるもの。隆起したサンゴの上に、盆栽のように幹をくねらせて育った木のことを指します。場所は島の西側ペー浜からナリサ浜に向かう途中にありました。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

そして画像の左側にハマシタンの群落、右側はペー浜です。ここは人がほとんどおらず、波照間島では穴場と言える海岸が広がっています。ただしペー浜は遊泳禁止なので注意しましょう。ただここでは泳げませんが、常夏のビーチを歩いて散歩してみてください。

エメラルドグリーンの海、そして規則的に打ち寄せる激しい波の音を聞いているだけで十分癒されます。

波照間島の魅力4:ニシ浜で最南端の海水浴

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

波照間島は美しいビーチが数多くありますが、その多くが遊泳禁止です。その理由は島が外洋にあるために相対的に波が高いから。しかし北側の港近くにあるニシ浜は、島で遊泳可能という貴重な場所です。そして島の海水浴場のため、駐車場が完備されており、シャワールームとトイレ、更衣室があります。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

せっかく最南端の島のビーチに来ましたし、水着も用意。そこで本当に短時間ですが、ニシ浜の海に入ってみることにしました。砂浜ではなくサンゴが砕けた浜辺、そしてやはり外洋に面しているためか、遊泳可能と言っても、結構波は強め。しかし遠浅なのでそれなりに沖合まで行けました。

ただそれ以上に、ニシ浜は見ているだけでも美しいです。波照間ブルーという異名を持つほど。そんなビーチの絶景はフォトジェニックにもバッチリです。

波照間島の魅力5:幻の泡盛「泡波」

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

沖縄の酒は、タイ米を利用した泡盛です。そして八重山諸島にもオリジナルの泡盛が数多くありますが、波照間島にはそんな泡盛の中でも幻の泡盛と言われる、泡波を製造しています。

確かに八重山滞在中、石垣島などでこの銘柄は見かけません。そしてこの幻の泡盛は、波照間島内の売店でも貴重品扱いで数量限定販売。ところが製造元である波照間酒造所に行けば、比較的容易に泡波が手に入ります。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

島にある小規模な醸造所で作られるため、波照間島以外では幻扱いの泡波は、月に3合瓶6,000本ほどの生産量があります。それでも数量が限られているので、島以外では大変貴重なもの。今回お店に訪問し、お土産として購入しました。波照間島のお土産にはぜひ泡波は押さえておきたい逸品です。

波照間酒造所

  • 住所:沖縄県八重山郡竹富町波照間156
  • TEL:0980-85-8332
  • 営業時間:9:00~12:00、14:30~17:00
  • 定休日:日曜日

波照間島の食堂・宿泊施設について

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

波照間島には集落や港に行けば食堂が何軒かあります。昼間が食堂で夜が居酒屋と言うスタイル。おでんや沖縄そばを味わいながら飲む泡盛は最高です。また集落にある数軒の共同売店では、お弁当などを販売。生活必要なものが、一通りそろいます。

南十字星が見られる!有人日本最南端の島 八重山諸島・波照間島の魅力を徹底解説します。
(画像=『たびこふれ』より 引用)

島内に宿泊施設は、いくつかあり、オーシャンズのようにレンタカーやレンタルサイクルを行っているところがあります。またホテルのような施設から長期間滞在者向けのところ、あるいは常連客が集う民宿のような場所まで幅広く存在。

宿泊を検討しているときには、どんなスタイルの宿泊施設ががいいのか、あらかじめチェックしてじっくり検討しましょう。

日本最果ての波照間島に足を運んでみましょう

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

今回は日帰りで回った波照間島。朝一番の船で、レンタカーを使えば十分可能です。そして最南端の碑の他にも島の中にはいくつか見どころがあります。

南十字星が見られる!有人日本最南端の島 八重山諸島・波照間島の魅力を徹底解説します。
(画像=『たびこふれ』より 引用)

今回紹介したものの他にも、例えば八重山を拠点に琉球王朝に抵抗したアカハチ誕生の地や、琉球石灰岩でできた見張り台のコート盛、さらに島の中央最高地点にある波照間島灯台など、紹介したいところが目白押し。ぜひ日本最南端の島へ、余裕をもって効率よく遊びに行きましょう。

文・写真・万代正平/提供元・たびこふれ

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