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1台で6種類もの調理を可能とする「ダッチオーブン」。このダッチオーブンとは、持ち手と蓋がついた鉄鍋のことであり、焼く、炒める、煮る、蒸す、揚げる、燻すなど、さまざまな調理を行える。キャンプなどのアウトドアで重宝することから、多くのキャンパーが愛用しているアイテムだ。
本記事では、ダッチオーブンの魅力や手入れ方法、魅力的なレシピ、おすすめ製品を解説する。ダッチオーブンについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてほしい。魅力的なダッチオーブンを見つけられるはずだ。
ダッチオーブンとは?
ダッチオーブンとは、持ち手と蓋がついた鉄鍋のことだ。その名前の通り、オーブンや焚き火の中にそのまま入れることができる。
分厚い金属製の鍋であるため熱が平等に伝わりやすく、食材を美味しく調理できる。そんなダッチオーブンはキャンプなどのアウトドアで重宝されており、多くのキャンパーから支持を得ている。
ダッチオーブンの魅力:6つの調理方法
ダッチオーブンの魅力はなんといっても、これ1台で6種類もの調理を行えることだ。具体的には、焼く、炒める、煮る、蒸す、揚げる、燻すなどがあげられる。アウトドアにダッチオーブンを持っていくことで、料理のバリエーションが大幅に広がるはずだ。詳しい調理方法については下記を参考にしよう。
焼く
鍋で焼くというのはあまりイメージできないと思うが、ダッチオーブンを使えば全く問題なく行える。肉や魚、野菜などを豪快に焼き、ふっくらと仕上げることができる。また、焼いた後に別の調理方法を用いてさらに美味しくすることも可能だ。
炒める
ダッチオーブンは炒め料理が得意だ。通常のフライパンに比べて熱伝導が良いため、食材を均一に炒めることができる。ダッチオーブンを使用すれば、青椒肉絲やオムレツ、麻婆豆腐などを美味しく作れるはずだ。
煮る
ダッチオーブンを用いれば煮る料理も可能である。蓋が分厚く重いため、鍋の中の空気を逃さず煮ることができる。食材に味をしっかりと染み込ませ、ふっくらとした程よい食感を作り出す。
蒸す
ダッチオーブンのスタンドを使用すれば蒸し料理もお手の物だ。水蒸気が全体を覆ってくれるため、ふっくらと美味しく仕上げることができる。
揚げる
ダッチオーブンは揚げ料理も行える。揚げているときに蓋をすれば、より効率的に調理できるだろう。しかし、ダッチオーブンで調理する場合は油の温度が上がりやすいため、蓋をする際には注意しながら調理しよう。
燻す
ダッチオーブンを使えば燻製料理も行える。まずはダッチオーブンにアルミホイルを敷き、スモークチップを入れる。その上に網を置いて火にかけ、煙が出てきたら食材を入れて蓋をする。このように、燻製料理を簡単に手掛けることが可能だ。
ダッチオーブンの種類
ここまで、ダッチオーブンの基礎概要と魅力について解説した。続いて、ダッチオーブンの種類を見ていこう。用途にあったダッチオーブンを購入しよう。
鋳鉄製
ダッチオーブンの王道である「鋳鉄製」。最も一般的な素材であり、使い込んでいけば次第に焦げにくくなる性質がある。
ただし、鋳鉄製のダッチオーブンは使用前に「シーズニング」という手入れが必要であるほか、使用後のメンテナンスも欠かせない。鋳鉄製のダッチオーブンを長く使っていくためには、取り扱いの注意が必要だ。
ステンレス製
ステンレス製のダッチオーブンはサビが発生しにくい特性がある。また、家庭用の鍋と同じ性質であるため、シーズニングやメンテナンスは不要だ。そのほか、軽くて持ち運びがしやすいため、アウトドア初心者の方でも安心して使用できるだろう。
黒皮鉄板製
黒皮鉄板製のダッチオーブンは鉄の表面に皮膜がつけてあり、鋳鉄製のダッチオーブンに比べて錆びにくい仕様になっている。また、メンテナンスや扱い方が簡単なので、多くのキャンパーから人気を集めるダッチオーブンだ。
ダクタイル鋳鉄製
ダクタイル鋳鉄製のダッチオーブンは珍しく、取り扱っているメーカーが少ない。また、ほかのダッチオーブンに比べて値段が高いため、アウトドア初心者の方にはあまり向かない。
ただ、その分鋳鉄製のダッチオーブンよりも衝撃に強く、軽くて持ち運びやすい。ダッチオーブンの素材にこだわりたい方におすすめだ。
ダッチオーブンの手入れ方法:シーズニングを行う手順
ダッチオーブンの種類は大まかに理解できただろうか?次に、ダッチオーブンを購入した後の手入れ方法を解説していく。購入後に行う手入れのことをシーズニングといい、錆びないようにオイルを塗って火にかける。このシーズニングに必要な物は下記のとおりだ。
- 油(できればオリーブオイル)
- 木べら
- 油性または中性洗剤
- たわし
- キッチンペーパー
- 切れ端などの野菜くず
- 耐熱性の調理用手袋
これらを用意し、下記1〜5の手順に従ってシーズニングを行う。1つずつ手順を見ていこう。
手順1:ワックスを洗い流す
まずはダッチオーブンに溢れるまで水を入れ、火にかけて沸かしていく。お湯が沸いたら火を止めて少し放置し、熱がある程度冷めた後にたわしでダッチオーブン全体を優しくこする。
手順2:熱にかけてオイルを塗る
ワックスを洗い流したら、お湯を捨ててダッチオーブンと蓋を再度火にかける。弱火で20分ほど熱して完全に乾いた後、少し冷ましてオイルを塗っていく。なお、ダッチオーブンは熱が冷めにくいため、オイルを塗るときには注意が必要だ。
手順3:塗ったオイルを焼く
オイルを鍋と蓋に塗り終わった後は、ダッチオーブン全体が黒光りするくらいまで強火で熱し、塗ったオイルを焼いていく。このオイルを塗る作業と焼く作業を数回繰り返す。
手順4:野菜くずを炒める
オイルを塗る作業と焼く作業を数回行ったら、野菜くずを炒めよう。野菜の切れ端や皮などを鍋と蓋で炒めることで、ダッチオーブンの鉄臭さを取っていく。料理の美味しさにも影響するため非常に重要だ。
手順5:仕上げのオイルを塗る
最後の仕上げとして、炒めた野菜くずを取り除いて再度オイルを塗っていく。ダッチオーブン全体に染み込んだらシーズニングは完了だ。
また、シーズニングについては以前の記事で詳しく解説してる。「アウトドア好きにはおなじみの『シーズニング』って?その2つの意味を知って料理を楽しもう!」ぜひこちらを参考にしてみてほしい。
ダッチオーブンで作れる魅力的なレシピ3つ
ここまで、ダッチオーブンの手入れ方法を解説した。本項ではダッチオーブンで作れる魅力的なレシピを詳しく見ていこう。ダッチオーブンを活用して本格レシピを作るためにも、ぜひ本項の内容をチェックしよう。
ローストビーフ
ダッチオーブンで作れる魅力的な料理1つ目は、本格的なローストビーフだ。キャンプなどの大自然でローストビーフを作れば、盛り上がること間違いなし。アウトドアをよく行う方は必ず押さえておこう。
ローストビーフの調理は難しそうに思えるが、ダッチオーブンを用いれば意外と簡単に作れる。具体的な調理方法は下記の通りだ。
- 牛もも肉に塩コショウとにんにくで下味をつける
- 熱したダッチオーブンにオリーブオイルをひき、味付けをした牛もも肉を焼く
- 全体的に焼き目をつけた後に肉を取り出す
- ダッチオーブンに底上げ網をのせて、その上に牛もも肉をのせる
- 蓋をして中火〜弱火で30分ほどローストする
- 牛もも肉の中まである程度火が通ったら火を止めて蓋を外す
- 肉を取り出してアルミホイルで包んで15分ほど置いておく
- アルミホイルから取り出して切り分ければ完成
ポトフ
煮込み料理であるポトフは、食材を用意すれば後は煮込むだけなので非常に手頃である。特に、料理をあまりしたことがない初心者の方でも簡単に作れるだろう。
- 人参、キャベツ、大根、玉ねぎ、ジャガイモ、ベーコンを好みの大きさにカットする
- ダッチオーブンでベーコンを炒めたら、ほかの具材とローリエ、コンソメ、水1,000ccを中に入れる
- 蓋を締めて中火〜弱火で30分ほど煮込む
- 塩コショウ、醤油、みりんで味を整えたら完成
なお、ベーコンはソーセージで代用できるほか、調味料や具材は好みに合わせて応用しよう。
シーフードパエリア
ダッチオーブンを使えばシーフードパエリアも作ることができる。ただし、ローストビーフやポトフに比べて少しだけ難易度が高めである。アウトドアの調理に慣れたらぜひ実施してみよう。
- ダッチオーブンにオリーブオイルをひいて、みじん切りにした玉ねぎとにんにくを香りが出るまで炒める
- 米を入れて透明になるまで炒めたあと、米と同量の水とコンソメ、ターメリック、白ワインを入れる
- さらに用意したシーフードとパプリカを入れて蓋を締めて15分ほど煮込む
- 水分が飛んで米が見えてきたら火を小さくして5分ほど再度煮込む
- 火を止めて15分ほど蒸らし、好みでレモンを回しかければ完成
最初は火の調節が難しいものの、慣れてくれば簡単に作れるはずだ。なお、ダッチオーブンや「スキレット」で作れる魅力的なレシピをもっと知りたい方は、「初心者でも簡単に作れるキャンプ飯28選!スキレットやダッチオーブンレシピも」をチェックしてみよう。
ダッチオーブンのおすすめ製品5選
ダッチオーブンで作れる魅力的なレシピがわかったところで、最後にダッチオーブンのおすすめ製品を5つ紹介する。自身の目的に適したダッチオーブンを見つけるためにも、ぜひチェックしてみてほしい。
ロゴス SLダッチオーブン
1つ目におすすめの製品は、「ロゴス SLダッチオーブン」だ。キャンプなどのアウトドアで使用できるほか、家庭用のガスコンロでも使うことができる。また、シーズニングが不要なダッチオーブンなので、購入後すぐに使用可能である。初めてダッチオーブンを購入する方におすすめ。
- サイズ:32.5cm×16.5cm
- 内寸:29.5cm(24cm)×13cm
- 重量:11.0kg
- 収納時サイズ:37×19cm
- 素材:鋳鉄、ポリエステル
ユニフレーム ダッチオーブンスーパーディープ
ダッチオーブンのおすすめ製品2つ目は、「ユニフレーム ダッチオーブンスーパーディープ」だ。黒皮鉄板製のダッチオーブンであるため、洗剤や金たわしで洗うことが可能。また、鋳鉄製よりも錆びにくいことから、メンテナンスが比較的に簡単である。そのため、「メンテナンスを忘れがち」「メンテナンスが面倒くさい」という方におすすめだ。
- 内寸:鍋径30.5cm
- 深さ:13cm
- 重量:8.8kg
- 素材:黒皮鉄板
ロッジ ロジック キャンプオーヴン
3つ目に紹介するおすすめ製品として、「ロッジ ロジック キャンプオーヴン」があげられる。脚付きのダッチオーブンであり、通常の12インチモデルよりも少し深めの作りになっている。そのため、ローストチキンやローストビーフなどの調理に向いている。また、シーズニングが不要なので購入後すぐに使用できる。
- 内径:30cm
- 深さ:12.5cm
- 重量:8.72kg
- 素材:鋳鉄
SOTO ステンレスダッチオーブン(10インチ)ST-910+3点セット
ダッチオーブンのおすすめ製品4つ目は、「SOTO ステンレスダッチオーブン(10インチ)ST-910+3点セット」だ。本製品は10インチのダッチオーブンと収納ケース、リッドリフター、上げ底の網がセットになっている。また、シーズニングが不要なことからも、一通りセットで購入したい初心者の方におすすめだ。
- サイズ:内径25.9cm×深さ11.5cm
- 外形:幅35.0cm×奥行28.0cm×高さ16.0cm
- 重量:5.2kg
- 素材:ステンレス
- 付属品:ステンレス底網
スノーピーク(snow peak) コンボダッチデュオ
最後に紹介するおすすめ製品は、「スノーピーク コンボダッチデュオ」だ。こちらもセット商品であり、ダッチオーブン、深さの違うスキレット鍋、取っ手が付属している。スキレット鍋を用いて、さまざまなレシピを作ることができるはずだ。
- サイズ:18.8cm×17.2cm×10.1cm
- 重量:1.2kg
- 素材:鋳鉄
まとめ
本記事では、ダッチオーブンの魅力や手入れ方法、魅力的なレシピ、おすすめ製品を解説した。
ダッチオーブンを1台用意すれば、なんと6種類もの調理を実施できる。アウトドアに持っていく調理道具に迷ったら、このダッチオーブンをおすすめする。ただし、シーズニングやメンテナンスが必要になるため、手入れ方法をしっかりと理解して大事に扱っていこう。
本記事を読んでダッチオーブンに興味が湧いた方は、ぜひダッチオーブンの購入を検討してみよう。魅力的な料理をアウトドアで簡単に楽しめるはずだ。
提供元・男の隠れ家デジタル
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