イギリスは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために敷かれていた規制について、そのすべてを撤廃することを正式決定しました。

今月19日から、マスク着用や社会的距離確保の義務なども解除されるということです。

ジョンソン首相は、「パンデミックはまだ終わっていない」との考えを示しつつも、ワクチンの効果によって重症化は一定程度抑えられていると説明しています。国民に対して、接種を引き続き推奨、進めていきたい考えです。

目次

  1. イギリス、国内のコロナ規制を最終段階へ移行
    1. 法的義務はすべて解除、ワクチン接種を今後も進める狙い

イギリス、国内のコロナ規制を最終段階へ移行

イギリスは、新型コロナウイルス感染症に関する制限について、7月19日よりステップ4へ移行します。これにより、国内に敷かれているほぼすべての法的義務が解除され、規制は大幅に緩和されることになります。

法的義務はすべて解除、ワクチン接種を今後も進める狙い

イギリスでは、新たな変異株の拡大も影響し、新型コロナウイルスの感染者数は5月中旬頃から再び増加傾向にあります。

イギリス、7月19日からコロナ規制を撤廃 今後もワクチン接種を進める姿勢
(画像=▲イギリス国内の新型コロナ感染症数推移(7月14日時点):イギリス政府公式サイトより編集部スクリーンショット、『訪日ラボ』より 引用)

そうした中、ジョンソン首相は12日記者会見で、国内の規制を最終段階に移行することを明らかにしました。

7月19日よりステップ4に移行し、ほぼすべての義務が解除されます。なお、マスク着用義務については、公共交通機関や小売店などでの義務は解除されますが、公共交通機関などの混雑した地域では着用することを推奨するとされています。

また、2020年3月以降字閉鎖が続いていたナイトクラブも再開が許可されるほか、集会の人数制限もなくなるということです。(現在のステップ3では30人が限度)

入国制限については、7月8日に発表された、ワクチン接種を完了したイングランド地域の住民は「Green list」の「黄色(アンバー)」に分類される国・地域から帰国した際の自主隔離が免除されるという緩和措置が19日から開始となります。

ただ、帰国の前後に自費で検査を受ける義務は継続します。

ジョンソン首相は、13日に自身のTwitterで「今回の規制緩和はワクチンプログラムのおかげ」と述べています。

同時に投稿している動画内では「パンデミックはまだ終わっていない、引き続き自分や家族へのリスクは残っている」として、「ワクチンを接種することが最も重要なこと」と語っています。今後も国内のワクチン接種率を上げていきたい考えです。

イギリス、7月19日からコロナ規制を撤廃 今後もワクチン接種を進める姿勢
(画像=▲規制撤廃に関する投稿:Boris Johnson首相のTwitterより編集部スクリーンショット、『訪日ラボ』より 引用)

<参照>
GOV.UK(イギリス政府公式サイト):(COVID-19) Coronavirus restrictions: what you can and cannot do
GOV.UK(イギリス政府公式サイト):Case in the UK
BBC:Covid: England lockdown rules to end on 19 July, PM confirms

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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