6月29日に経済産業省が発表した商業動態統計(速報)によると、5月の商業販売額は41兆7100億円で前年同月比14.4%増だったが、2019年比では9.9%減だった。

 百貨店(199店)は2768億円で前年比58.8%増(既存店前年比61.9%増)だったが、2019年比では、なんと43.0%減と復調には程遠い厳しさだった。

一方、スーパー(5805店)は1兆2641億円で前年比1.2%減(既存店ベースでは1.9%減)だったが、2019年比では5.5%増と百貨店とは対照的な好調ぶりだった。なお百貨店、スーパーともに3カ月連続で前年の売り上げは上回っている。

 6月20日に、沖縄県を除いて、緊急事態宣言が9都道府県で解除され、蔓延防止等重点措置区域に移行したが、新型コロナウイルス感染者は首都東京では連日前年同曜日を上回って増加傾向に転じている。その原因は単純に人流増加であるが、変異株感染蔓延で若年層の感染者が急増しているのが気がかりだ。とりあえず、6月の売り上げは前年をクリアし、4カ月連続で前年クリアになりそうだが、スーパーを除く商業施設が2019年比で月間売上をクリアするのはまだまだ先になりそうである。今後商業施設の人出がどうなっていくのか予断は許さない。

文・三浦彰/提供元・SEVENTIE TWO

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