セリエAで絶好調！ナポリの至宝ビクター・オシムヘン

『Football Tribe Japan』より

(画像=ルチアーノ・スパレッティ監督　写真提供：Gettyimages、『Football Tribe Japan』より引用)

オシムヘンを最大に活かすためにチームも変化

伊メディア『コリエーレ・デッラ・セーラ』によると、今年のサマーキャンプ時にスパレッティ監督はオシムヘンとチームメイトの連携に関するトレーニングを集中的に行なったようだ。その成果は前述の通り今季の試合で確認できる。

昨シーズンまでのナポリには、ロングボールでオシムヘンの走りを活かすワンパターンのシーンが多く見られた。しかし今シーズンはボールポッセションを生かし、様々な形で攻撃のスペースを作っているのが明らかだ。それによってオシムヘンも、複数のパターンから相手のゴールを狙うことができている。

また、オシムヘン個人も、よりチームのための働きを見せている。ライバルチームのディフェンダーの気を逸らし、チームメイトのFWロレンツォ・インシーニェ、マッテオ・ポリターノなどに攻撃を作り上げる余白を与えている。

(画像=ビクター・オシムヘン　写真提供：Gettyimages、『Football Tribe Japan』より引用)

オシムヘンがなるべく早い段階で改善すべきところを1つ挙げよう。それは監督からトレーニング中に学べるものではなく、ピッチ上で多くの機会に現れる精神的な不安定さだ。自分のプレーがうまく行かない時やディフェンダーのマークがきつい時など、試合が思うような展開にならないと、頭に血が上ることが多い。

今後オシムヘンが活躍すればするほど、ライバルチームは必死に複数の策を考え弱点を狙ってくるに違いない。その態度を改善しない限り、多くの場面で困ることとなるだろう。

しかし、オシムヘンがこの弱点を克服できた場合、ナポリはあの「神の子」ディエゴ・マラドーナが所属した時代（1984-1991）と同じように、セリエA優勝（1986/87、1989/90）を果たしていく可能性が十分あるだろう。