火災で大規模リコールに見舞われた現代(ヒュンダイ)自動車のEV(電気自動車)「コナ·エレクトリック」が第2世代として生まれ変わると、韓国ajunewsが報じた。

4日、業界によると、現代車は最近、第2世代コナ·エレクトリックの生産のため、蔚山(ウルサン)工場のライン変更作業を進めている。蔚山(ウルサン)工場は計5工場に分かれているが、一部モデルの生産工場を再配置し、物量も調整する方式だ。

初の専用電気自動車「アイオニック5」、「コナ・エレクトリック」、準中型セダン「ベロスターN」などを生産する第1工場と、準中型セダン「アバンテ」、電気自動車「アイオニック」、準中型ハッチバック「i30」、小型スポーツユーティリティ車両「ベニュー」を生産する第3工場が対象だ。

まず、コナ·エレクトリックの主力生産先を第1工場から第3工場に変える。当面は両工場で並行生産を行うが、今後3工場のコナ・エレクトリック生産キャパを年間最大8万台まで増やす。アイオニックの生産減少を受け、これを第2世代コナ・エレクトリックに取り替える方針だ。これを通じて、来年上半期の量産を開始するという目標だ。

逆に、第1工場で縮小されるコナ・エレクトリックの生産キャパは、アイオニック5が持っていく。これを通じて、不足していたアイオニック5の生産能力を強化する。アイオニック5は今年4月から出荷を始めたが、現在の販売台数は1万5000台にも達していないという。事前契約台数は4万3000台に上るが、半導体の需給難などにより、供給が需要に追いつけずにいる。

現代自動車労組関係者は「アイオニック5とコナ・エレクトリックの輪距、軸距などが異なるため、ライン再配置工事を進めている」とし「半導体需給難などで休むラインを中心に作業をしている」と説明した。

特に注目すべき点は、第2世代コナ·エレクトリックの生産量だ。蔚山(ウルサン)工場の生産ライン変更が完了すれば、第1、3工場のコナ·エレクトリック生産キャパが10万台以上になるという。昨年、コナ·エレクトリックの目標生産量だった5万台も満たせず、今年初めに内需断種を決定した状況であることから、意外な行動と分析される。

第2世代コナ・エレクトリックが反転を図ることができると考えたわけだ。ひとまず、火災の責任所在がある程度明らかになったことで、現代車の電気自動車を巡る市場の懸念はさほど大きくない。これに先立ち、現代車は火災事態により、2017年11月から2020年3月にかけて生産されたコナ·エレクトリック7万5680台をリコールすることを決めた。

リコール費用だけで1兆ウォンに達すると推定され、火災の要因に挙げられたコナ·エレクトリックバッテリー納品会社のLG化学が70%の費用を負担することを決めている。現代車の電気自動車に対する信頼度が大きく落ちなかった背景だ。

内需市場では生産中止となったが、輸出では依然として実績を出しているコナ·エレクトリックがこれを裏付ける。現代車によると、コナ·エレクトリックは今年8月に1107台が輸出された。現代車チェコ工場(HMMC)の同月のコナ·エレクトリック販売実績(2006台)と合わせれば計3114台に達する。アイオニック5の発売や一部車両火災事態などの状況にもかかわらず善戦した。

新技術も新車の成功への自信の根拠となっている。火災の原因と目されたLG化学の電気自動車バッテリー使用も、やや減るものと見られる。

電気自動車バッテリー関係者は「既存の契約により現代車が第2世代コナ・エレクトリックでLG化学の製品を完全に排除することは難しい」とし「ただ該当会社の物量を減らし供給先を多角化する方式で脅威要因を取り除くものとみられる」と説明した。

一方、来年発売が予定されている第2世代コナ·エレクトリックの車名はまだ決まっていないという。業界ではブランド価値を考慮して既存の車名を維持するという見解と、専用電気自動車モデルの統一のためにアイオニックブランドを使用するという主張が交錯している。

現代車の関係者は「コナ·エレクトリックの後続モデルの生産計画など関連事項は検討中で、現在確定していない」と述べた。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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