韓国標準科学研究院 量子技術研究所の量子スピンチームが、スキルミオン(skyrmion)基盤の電子素材を実現 する核心技術の開発に成功したと、韓国news1が報じた。

次世代半導体素子のニューロモフィック素子、ロジック素子などの開発に画期的な貢献をする見通しだ。

5日、標準研によると、人工知能、スーパーコンピューターなどは「電気を食うカバ」とも呼ばれるほど電力消耗が大きい。

このため、大容量データを低電力で処理する超低電力電子素子に関心が高まっている。

スキルミオン(skyrmion)は渦巻き状に配列されたスピン構造体で、数㎚まで小さくすることができ、非常に小さな電力でも移動できるため、超低電力素子を代表する走者とされている。

スキルミオンを利用した電子素子は、磁性のN極、S極を利用して1や0を記録した電子素子に比べ、100分の1水準の電力を消費することができ、経済的である。

現在まで、スキルミオンを応用する電子素子研究は、大半がコンピューター·シミュレーションを基盤に進められた。

スキルミオン基盤の電子素子を商用化するには、実際の実験で証明することが必要であり、応用可能性の大きい素子開発には限界があったが、研究チームは3次元垂直電極構造を基盤にした新しいスキルミオンの生成および削除方式を実験的に実現することに成功した。

研究チームは酸化層内部に3次元垂直電極の役割をするフィラメントが形成されるのを利用して、磁性体の特定位置に電流を注入した。このとき、スキルミオンが容易に生成·削除されることを発見した。

これを既存のスキルミオン移動技術と接合させ、一つの素子でスキルミオンの自由な生成·削除·移動技術を同時に実現した。

今回の技術は韓国の大手企業で開発している「MRAM(磁性半導体)」技術にも簡単に適用できる。

特に、2013年ノーベル物理学賞受賞者であるAlbert Fert博士が理論的に提示したスキルミオン素子を世界で初めて実験で実現することに成功したという点でさらに大きな意味を持つ。

量子技術研究所のファン·チャンヨン責任研究員は「今回の成果は次世代半導体技術開発に核心的な役割を果たすだろう」とし「今後、スキルミオン個数制御を活用したシナプス素子などの応用研究と、これまでほとんど実験が不可能だった量子スキルミオン分野の研究を試みる計画」と述べた。

一方、今回の研究結果は、世界的な学術誌「アドバンスドマテリアルズ」の9月27日付オンライン版に掲載された。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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