新型コロナウイルスの影響によって自宅で過ごす時間が増えた人も多いことだろう。外出することも難しくなっている今、自宅でもリラックスできるような環境づくりに励んでいる人もいるはずだ。
そこで、筆者おすすめのリラックスアイテムを紹介しよう。それは「コーヒー」だ。自宅で美味しいコーヒーを飲みながらゆったりと過ごす時間というのは、不思議な心地よさを感じる。
ぜひ、日々過ごす生活の中にコーヒーがあることを想像してほしい。自宅で「好きな音楽を聴きながら自分で淹れた本格的コーヒーを飲む」ということを。そんな最高のリラックス方法は、外出した先にはあまり存在しないかもしれない。それくらい、コーヒーひとつで心安らぐ環境というのは作れるのだ。
もしも、自宅でコーヒーを淹れるのであれば、最初はハンドドリップがおすすめだろう。ハンドドリップであれば、低コストで道具を揃えることができ、気軽に始めることができる。
ただし、ハンドドリップで使うコーヒードリッパーは、種類によって特徴が異なるため、きちんとポイントを掴んでおくことが大切だ。また、コーヒーを美味しく淹れるためには、コーヒードリッパー以外の道具も揃える必要がある。
本記事では、おすすめのコーヒードリッパーの特徴に加えて、コーヒーを淹れるときに必要なコーヒー器具を紹介していこう。
コーヒードリッパーの特徴
ここでは、3種類のコーヒードリッパーの特徴について紹介していく。市場には、さまざまなコーヒードリッパーが販売されているため、全ての特徴を把握することが難しい。
そこで、今回紹介するドリッパーの種類を「ORIGAMIドリッパー」「ハリオV60」「ブルーボトルコーヒードリッパー」の3つに絞って詳しく説明していく。
上記のドリッパーは、デザイン性も高く、初心者でも美味しくコーヒーを淹れられる抽出器具なので、ぜひ試してみてほしい。
ORIGAMIドリッパー
まるでオリガミを折っているかのようにデザインされた「ORIGAMIドリッパー」。日本を代表するバリスタによってORIGAMIドリッパーは作られ、世界に誇るコーヒー抽出器具として人気を誇っている。
2018年に開催されたハンドドリップ大会「Japan Brewers Cup(JBC)」では、このORIGAMIドリッパーを使用したバリスタが優勝し、日本チャンピオンに輝いた。また、2019年に開催された「World Brewers Cup(WBC)」では、中国代表のバリスタがORIGAMIドリッパーを使用して見事優勝したことで、世界的にも注目を浴びるコーヒー器具になった。
では、ここからORIGAMIドリッパーについて、さらに詳しく説明しよう。
お湯の流れをスムーズにする20本のリブ
ORIGAMIドリッパーの最大の特徴は、20本のリブ(溝)が底までしっかりと入っていることだ。リブが20本もあることでお湯の流れがスムーズになり、甘味・酸味・苦味のバランスがとれたコーヒーを作ることができる。
ドリッパーの種類によっては湯溜まりといって、コーヒー粉の上にお湯が溜まってしまい、上手に抽出できないことがある。
その点、ORIGAMIドリッパーはリブが20本もあるためお湯抜けが良く、湯溜まりの心配が少ない。コーヒーを淹れたことがない人でも、ORIGAMIドリッパーを使えばすぐに美味しく淹れられるようになるだろう。
素材は熱伝導が良い陶器
ORIGAMIドリッパーは、400年の歴史を誇る美濃焼であることもポイントの一つとしてあげられる。日本屈指の職人の手によって、一つひとつ丁寧にORIGAMIドリッパーは作られているのだ。
素材は陶器であるため、熱伝導率が高く、ドリッパー自体を温めるのに時間がかからない。また、本物の折り紙のようにボディは薄く作られているため、保温性が高いことも特徴的。
熱伝導と保温性が高いということは、湯温が下がることなくコーヒーを淹れられるということだ。コーヒーは、温度の一貫性を保ったまま淹れることが大切なので、ドリッパーの素材にも注目してみると楽しみ方が広がるだろう。
2種類のペーパーフィルターを使うことができる
ドリッパーというのは、通常その形に合った専用のペーパーフィルターを使わなければならない。ドリッパーの形に合わないペーパーフィルターを使ってしまうと、コーヒーを美味しく淹れることはできないと思ってよいだろう。
だが、ORIGAMIドリッパーは「円錐フィルター」と「ウェーブフィルター」の2種類のペーパーフィルターに合うため、自由度のあるハンドドリップを楽しむことができる。
2種類のペーパーフィルターで淹れたコーヒーを飲み比べられるのも、コーヒーライフを楽しむ大きなポイントになるだろう。その日の気分によってペーパーフィルターを変えてみて、コーヒーの味の違いを感じてみるのもおすすめだ。
ORIGAMIドリッパーはSとMの2サイズあるため、ペーパーフィルターを選ぶときはサイズが合うか確認して購入するように気をつけよう。
ハリオ「V60」
コーヒー業界を代表するハリオのコーヒードリッパー「V60」。プロのバリスタなら、必ずハリオのV60を一度は使っていると言っても過言ではないコーヒー器具だ。
プロが使っているコーヒー器具と聞いてしまうと難しく思うかもしれないが、V60は「淹れる人が味を作ることのできるドリッパー」というコンセプトを掲げている。誰でも楽しくコーヒーを淹れられて、味の追求もできるのであれば、有意義な時間をきっと過ごすことができるはずだ。
もともと、ハリオはガラス加工を主な事業として創業された会社ではあるが、今ではコーヒー業界に欠かせない大きな存在となっている。サードウェーブコーヒーの本場アメリカでも、ハリオV60は多くのバリスタに支持され愛用されているほどだ。
ここから、ハリオのV60について、詳しく説明していこう。
12本のスパイラルリブ
V60を上から見てみると、12本のリブがドリッパーの底まで螺旋状に施されている。螺旋状にリブがあることでペーパーフィルターがドリッパーに密着せず、お湯の流れがスムーズなまま一貫性のある抽出を効率よく行えるように設計されている。
コーヒーを淹れるうえで、抽出時間というのは味わいを左右するポイントになるため、注意して作業を進めなければならない。とくに、ペーパーフィルターがドリッパーに密着してしまうと空気の通りが悪くなるため、意図せずに濃くなったり、不快な苦味が抽出されてしまったりすることが多々ある。
ドリッパーの種類によってはリブが施されていないタイプもあるため、コーヒーを淹れたことのない人はハリオV60から抽出を始めてみるのもおすすめだ。
好みの味が作りやすい大きな一つ穴
ハリオV60の最大の特徴は、コーヒーの出口である穴が「大きな一つ穴」であることだ。コーヒーの出口が大きいことで、お湯の通り抜けが良くなり、スムーズな抽出が行える。
また、お湯を注ぐタイミングや注湯のスピードなど、自身のレシピを考えやすく設計されているため、好みの味を作り出せるのもハリオV60の魅力の一つだ。
お湯の通り抜けが悪いと味のコントロールが難しく、より専門的な高度な知識やテクニックを身につけなければならない。
その点、ハリオV60は味のコントロールがしやすい構造になっている。知識やテクニックがまだ身に付いていない人でも、V60なら気軽にコーヒーを淹れることができるだろう。
しっかりとした味わいになる円錐型
ハリオV60は、ドリッパーの形状が円錐型になっていることも特徴の一つとして挙げられるだろう。ハリオV60という名前も、形状の角度が「60°」になっていることから名付けられている。
コーヒードリッパーは、大きく分けて「円錐型」と「扇型」の2種類がある。円錐型のV60は、お湯とコーヒー粉の接している時間が長くなりすぎないように設計されているため、余計な味を抽出しないまま美味しく仕上げられるようになっている。
V60で淹れるコーヒーの抽出時間は、おおよそ2分30秒〜4分弱。この抽出時間を下回ったり、大幅に超えてしまったりすると、理想の味わいになりにくい。
V60は、扇型と比べて湯量の調節がしやすいため、抽出時間のコントロールもしやすくなっている。実際に、V60でコーヒーを抽出してみると「自由自在」という言葉がピッタリ当てはまるほど、味を追求することができるだろう。
ブルーボトルコーヒードリッパー
2002年アメリカで誕生したブルーボトルコーヒー。コーヒー業界の「Apple」と呼ばれ、世界中のコーヒー好きに愛されたコーヒー店だ。
2015年には日本第1号店となる「ブルーボトルコーヒー清澄白河カフェ」がオープン。その1ヶ月後には2号店となる「ブルーボトルコーヒー青山カフェ」が続いてオープンし、コーヒー業界を大いに盛り上げた。
そんなブルーボトルコーヒーから、オリジナルの「ブルーボトルコーヒードリッパー」が誕生。マサチューセッツ工科大学の物理学者とアメリカのバリスタが美味しさを追求し、完成させたオリジナルドリッパーだ。
ここから、ブルーボトルコーヒードリッパーについて、詳しく説明していこう。
毛細管現象を取り入れた構造
ブルーボトルコーヒードリッパーを上から覗くと、キレイに施された40本のリブを見ることができる。この40本のリブは、長さ・高さ・本数が緻密に考えられており、一貫性のある抽出が行われるように設計されているのだ。
ブルーボトルコーヒードリッパーのリブが、何からヒントを得たのかは見ただけでは判断できないだろう。実は、木が根っこから葉っぱに水を吸い上げる「毛細管現象」をヒントに開発されている。自然の中で起きている現象からヒントを得て、さらに取り入れて開発することがコーヒー業界のAppleと呼ばれる所以でもあるかもしれない。
緻密に考えられた40本のリブがあることで、ドリッパー内ではお湯の流れが均一になり、ムラの無い抽出が行える。そのため、バランスの良い味わい深いコーヒーを淹れることができるだろう。
ちょうど1杯のコーヒーを抽出できるように設計された形状
ブルーボトルコーヒードリッパーは、ちょうど1杯分のコーヒーが淹れられるように形状・サイズが設計されている。必要なコーヒー粉と湯量をきちんと収容できるように考えられているため、自身のオリジナルコーヒーレシピも作り出しやすいだろう。
さらに、ブルーボトルコーヒードリッパーが開発されると同時に、専用のウェーブ型ペーパーフィルターも開発されている。ブルーボトルコーヒードリッパー専用のペーパーフィルターは、ドリッパーの形状・サイズに合うように作られているため、他社のメーカーのものは使わないことをおすすめする。
しかし、コーヒーを楽しむうえで、ブルーボトルコーヒードリッパー専用のペーパーフィルターと他社のペーパーフィルターでコーヒーを淹れて飲み比べてみるのも良いだろう。あえて違う素材を使ってコーヒーを淹れてみると、さまざまな発見があって楽しみ方が広がるので、ぜひ実験感覚で試してみてほしい。
洗練されたデザイン
ブルーボトルコーヒードリッパーが、どこで作られているのかご存知だろうか?実は、佐賀県有田町の久保田稔製陶所「久右ヱ門」という職人がブルーボトルコーヒードリッパーを作っているのだ。
ブルーボトルコーヒーの創始者であるジェームス・フリーマンが、日本の職人だからこそ作り出せる職人技にすっかり魅了されたことをきっかけに、日本磁気発祥の地として有名な有田焼で製造されている。
有田焼の最大の特徴は、軽くてシャープな形状を実現できること。製品の厚みを薄くすることで、陶器でありながら熱伝導が非常に良く、保温性にも長けている。
そして、デザインも素晴らしく、シンプルな形状ではあるものの、美しい白色の中にうっすら青みがかった優しい色合いがとても魅力的だ。見た目で楽しめることも、コーヒーをより楽しむ大切な要素になるだろう。
コーヒー器具を揃えよう
美味しいコーヒーを淹れるためには、いくつかコーヒー器具を揃えるが大切だ。これから、自宅でコーヒーを淹れようと検討している人は、ここで紹介するコーヒー器具を参考に揃えてみてほしい。
ケトル
ケトルは、お湯を注ぐときに必要な道具だ。とくに、ノズルの口が細くなっている「細口ノズル」のケトルが注湯と湯量のコントロールがしやすい。
さらに、湯温の調節ができる電気ケトルだと、料理などにも役立つ便利アイテムなので、揃えていて損することは決してないだろう。
スケール(量り)
スケールを使う理由は、お湯とコーヒー粉の重さを正確に量れるようにするためだ。お湯とコーヒー粉の重さのバランスを考えながら淹れることで、コーヒーを美味しく抽出できるようになる。
そのほかにも、スケールを使うメリットは、次の2つがある。
- バリスタが提案するコーヒーレシピを再現できる
- 自身のオリジナルレシピを作れる
- 味を追求できる
スケールを使えば、コーヒーの楽しみ方がかなり広がるはずだ。スケールを使うことは、ただ単に、使う素材の重さを量るためだけではなく、プロのバリスタが提案するコーヒーレシピも淹れることだってできる。
タイマー付きのスケールやデザイン性が高い種類もあるため、自身の生活に合うものを揃えてコーヒーを淹れてみてほしい。
コーヒーミル
コーヒーミルを揃えておくと良い理由は2つある。
- 味の調節ができる
- 新鮮な状態のコーヒー粉を使ってコーヒーを淹れられる
コーヒーの味を追求するには、コーヒー粉の粒度が必ず関係してくる。すでに、お店などでコーヒー粉として販売されているものは、品質が落ちやすく、味の調節が難しい。
より美味しいコーヒーを目指すのであれば、コーヒーミルを揃えることを強くおすすめする。
まとめ
新型コロナウイルスの影響で、心と体にストレスを感じていることが多くなっているだろう。さまざまな生活の仕方が提案されている今、コーヒーが側にある生活もきっと悪くないはずだ。
自身でコーヒー豆を挽いて、コーヒーを淹れてみる。それだけで、生活の質がグッとあがるだろう。
本記事で紹介したコーヒードリッパーは、プロのバリスタも使うコーヒー器具なので、品質や性能に信頼がおけるものばかりだ。どのコーヒー器具を揃えてよいのか迷ってしまったときは、本記事を参考に是非コーヒーライフを楽しんでほしい。
男の隠れ家デジタル編集部
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我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。
提供元・男の隠れ家デジタル
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