オレオは世界的に有名なサンド・クッキーであり、100カ国以上で購入できます。
そのまま食べるだけでなく、クッキーを2枚に分離したり、ミルクに浸して食べたりと、幅広い楽しみ方があります。
そんなオレオに対して、「クッキーとクリームをきれいに分離させたい」と感じたことがあるかもしれません。
Youtubeの科学実験チャンネル「The Action Lab」は、真空チャンバーにオレオを入れて、きれいに分離させる方法を紹介しました。
真空チャンバーに入れるとオレオがきれいに分離する
オレオを食べるとき、誰しも一度はクッキーとクリームを分離させたことがあるはずです。
クッキーを少しひねりながら引っ張ると、片方はクリームからきれいにはがれることでしょう。
しかしもう片方のクッキーにはクリームが残っており、こちらをきれいに分離するのは至難の業です。
スプーンですくったとしても、きれいはがすことはできないのです。
では、オレオをきれいに分離するには、どうすれば良いのでしょうか?
真空チャンバー(内部を真空にする容器)があれば、簡単に分離できます。
容器内にオレオを入れて、ゆっくりと真空にしていきましょう。
その後は、空気を戻してオレオを取り出すだけです。
少し力を入れると、オレオをきれいに分けることができました。
ではなぜ、このような現象が起こるのでしょうか?
真空チャンバーでオレオが分離するのはなぜ?
The Action Labは、オレオが真空チャンバーできれいに分離する理由を次のように推測しています。
画像でもわかるように、容器内が真空になるにつれて、オレオは膨張していきます。
これは登山に持っていったポテチの袋が気圧の低下と共にパンパンに膨らむ現象に似ています。
周囲が徐々に真空になることで、クリームに溶け込んだ空気が膨張したのでしょう。
そして容器内に空気が一気に戻ると、オレオは元のサイズに戻りました。
この「一旦大きくしてから元に戻すプロセス」がオレオをきれいに分離するというのです。
膨張はゆっくりですが、収縮は瞬時であるため、クリームが左右のクッキーからはがれてしまうのかもしれません。
また動画のコメント欄には、この「膨張と収縮」の理由以外にも、「水分」が関係しているという意見もありました。
真空にすることでクリームの水分も取り除かれ、べたつきがなくなった結果としてきれいに分離できるというのです。
確かにクリーム内の空気が膨張して外に飛び出したとき、含まれていた水分も一緒に抜けた可能性はありますね。
そのため電子レンジでオレオを数秒加熱するなら、同様の現象が得られるともコメントされています。
もちろん、オレオの状態変化を科学的に分析したわけではないので、詳細な点は分かりません。
しかし動画で証明されているように、真空チャンバーがあればオレオを分離できるのは事実なようです。
ちなみにオレオのクッキーだけを味わいたいがために、クッキーだけを自作する猛者もいます。
とはいえ「自分できれい分離させる」という特別な喜びを味わいたいなら、「オレオと一緒に真空チャンバーも購入する」という、さらなる高みを目指してみましょう。
参考文献
How to Perfectly Separate Each Layer of an Oreo Cookie With a Vacuum Chamber
元論文
Perfect Oreo Separation Using a Vacuum Chamber
提供元・ナゾロジー
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