これから秋のツーリングシーズンが本格的に始まる。秋は気候も良いし、旬の食べ物も多く、紅葉で景観も良いので1年の中でもベストシーズンだ。

まだ、気軽に出かけられる世相では無いかもしれないが、私はもう2年近くツーリングらしいツーリングに行ってないこともあり、この秋くらいはほんのり旅気分を味わいたいと思っていたりもする。

そんな期待あふれる時期ではあるが、長時間バイクに乗ることになってくると、少し心配になってくるのが、ライダーの尻痛問題である。

目次

  1. ジワジワと迫りくる尻痛の恐怖
  2. そんな頭の痛い「尻痛問題」からライダーを救済する JAPEXのWILD ASS(ワイルドアス)を試してみた
    1. 装着手順
    2. 空気を抜いてエア圧を調整する
  3. 実際に走ってみて確実な効果を実感!
    1. ライディング時の違和感もほぼなし!
    2. 乗り心地や快適性もアップ!
    3. 尻痛問題を解消する最適解ではないだろうか!

ジワジワと迫りくる尻痛の恐怖

車種にもよるのだが、私もこの尻痛問題には悩まされていて、今乗っているVmaxもおおむね2時間くらい乗るとお尻がやや痛いかも?という小さな疑念が自分の中で芽生えてくる。

その時点ではまだ、これは気のせいだ、気のせいであってほしいという精神論で乗り切れないでも無い。

それが3~4時間経つとだんだん「気のせい」が痛みとなって実態として現れてくる。しかしまだ耐えられる。そう自分を元気付けて前へと走り続ける。

5時間を超えるとツーリングの楽しさが尻の痛みに飲み込まれていく。座る位置を変えてみたり、片尻ずつで座ってみたり、尻を浮かせて走ってみたり……。小手先の抵抗を重ねても虚しいばかり。どれも抜本解決には至らない。

以降は苦難の走りを余儀なくされる。少しの休憩ではたいした意味も無く、場合によっては数日間、楽しかった旅の余韻と共に尻の痛みを抱えることになるのであった……。

そんな頭の痛い「尻痛問題」からライダーを救済する JAPEXのWILD ASS(ワイルドアス)を試してみた

WILD ASS(ワイルドアス)は、医療クッション技術をバイク向けに応用した製品で、空気を内包するエアセルでお尻を包み込むことでショックを吸収しつつ荷重を分散させ、尻の痛みを軽減させるアイテムだ。

ラインナップは、コスパに優れたポリウレタン素材の「ライト」、街乗りにお勧めのポリウレタン+ゲル素材の「エアゲル」、最上級仕様でネオプレーン素材を採用した「クラシック」の3種類となり、今回は長距離ライダー向けのプロ仕様である「クラシック」を実際に使ってみた。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

製品はキモとなるエアセルのクッションとカバーと装着用のベルトというシンプルな部品構成。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

クラシックはネオプレーン素材でかなり弾力があり、非常に丈夫な印象だ。マッチョな腹筋のように10個のエアセルに分かれている。

形状は写真の「スポーツ」以外に、アメリカンやビッグスクーター向けの「スマート」、タンデムシート向けの「ピリオン」の3種類。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

跨って左側後端付近には空気を出し入れするためのバルブが設けられており、先端ネジで開閉できる。空気をパンパンに入れる必要は無いので、息を吹き込む程度で充分機能する。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

エアセルの厚みは45mm近くになるが、空気をかなり抜いて使用するのでバイクの足着きへの影響はごく少ない。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

各エアセルは通路でつながっており、空気がエアセル間を移動することで形状を変化させ、荷重の分散、衝撃や振動の緩和、血液の循環促進などの効果が期待できる。

装着手順

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

ある程度空気を満たした状態でカバーを被せる。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

バイクのシートと接するカバー下側は滑り止め素材で、かなりグリップは良さそうだ。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

付属ベルトを本体前後のベルトループに通す。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)
バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

かなり特殊な形状のVmaxのシートでもベルトが届いて固定できた。

Vmaxはシートを外すのに工具が必要だが、キー1本でシートが外れる機種なら、5分以内で取り付けできるだろう。それぐらいシンプルな取り付け方法だ。

ただ、装着位置は走りながら吟味を重ねていただきたい。WILD ASSの位置次第では充分に効果が発揮されないだろう。

空気を抜いてエア圧を調整する

装着ができたら、実際に座った状態で空気を抜いてエア圧の調整を行う。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

カバーの左後端を開いてバルブを取り出す。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

バルブ先端のネジを緩めれば空気が抜けてくる。

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

バイクのミラーに注目し、WILD ASS装着前と装着後で見え方がほぼ変わらないところまで空気を抜いていく。効果が薄れるかと思って空気を抜くのは不安なのだが、ここは少し抜きすぎかなというくらい抜いておいた。

実際に走ってみて確実な効果を実感!

バイクツーリング時の「尻痛」対策アイテム使ってみた。その名もワイルドアス!
(画像=『Moto Megane』より引用)

座った瞬間にWILD ASSがお尻を均等に包み込む感触が伝わってくる。

今まではバイクのシートに最初に接するお尻の頂点部分や尾てい骨部分に大きな荷重がかかっていて、そこを中心に痛みが出てきているようなイメージだったのだが、WILD ASSは尻の形状に倣って形を変えるので、お尻全体で自分の体重が支えられているような印象である。

走り出すと加減速時やコーナーリング時など、尻には様々な方向にGがかかるが、その都度荷重をよく受け止められているのを感じた。

ライディングフォームに合わせて流動的に形状を変えてくれるので、ポジションが固定されることもない。

今回、3時間ほど走ってみて明らかに尻の痛みは軽減というか、痛みとしてはほぼ感じることは無かった。すこし、感動的な心持ちである。

ライディング時の違和感もほぼなし!

シートと尻の間に今まで無かったクッションが挟まるのだから違和感が出るのが心配だったのだが、それもほぼ感じられなかった。

コーナーリング時にシートに荷重がかかる場面でもお尻の荷重が逃げず、体が安定するのである。

おそらく1つの風船のようなエアセルであれば全体が変形して荷重が逃げてしまうのだろうが、WILD ASSの特徴である分割化されたエアセルのはたらきで、コーナーリング時もお尻をしっかりと支えてくれるのだ。

バイクのシートはリビングでくつろぐクッションではないので単に座り心地が良いだけでは役に立たない。シートが腰砕けになる感じとか、お尻の荷重が逃げるようなフィーリングが無いので、安心してライディングに集中できた。

乗り心地や快適性もアップ!

他方で尻を全体で支えつつ、クッション性も向上しているので荒れた路面で体が跳ね上がるのが抑えられているのも感じることができた。

まるでサスペンションの減衰が上がったようなフィーリングである。

また、走っている間はブロック状のエアセルの間を走行風が抜けるので、空気が通りやすくお尻の蒸れが明らかに軽減されたことも体感できた。

尻痛の抑制や乗り心地関しては言うことはなく大満足であった。

尻痛問題を解消する最適解ではないだろうか!

シートの上に載せる方式なので見た目は少し気になるものの、それを補って余りある効果である。

WILD ASS装備済みのバイクと装備無しのバイクを目の前に用意されて、どちらかでツーリングに行けと言われたら、すこしの迷いも無く、光の速さでWILD ASS付きのバイクを選びたい。

それだけ、私には効果が実感できた製品だった。

WILD ASSは「JAPEXストア」他、楽天、Amazon、Yhoo!ショッピングで購入が可能。また、実際に使用して効果が実感できない場合、60日以内なら返品が可能だ。※ただしAmazonでの購入は対象外。

尻痛に悩まされている方は、ぜひWILD ASSを使ってみてはいかがだろうか?

JAPEX WILD ASS(SPORT/CLASSIC)

価格:2万1000円(税込)

提供元・Moto Megane

【関連記事】
新旧X-ADVどちらも所有したオーナーだからわかる違いとは?
スクーター乗りの私が選ぶライディングシューズ3足
バイクで行くデイキャンプ。普段のツーリングにこれだけギアを追加すれば、簡単に楽しめる。おすすめ装備と荷物の積載方法を解説!はじめての「ソロ」・「デイ」・「キャン」第1回
遊び道具!? 仕事道具!? 一台あれば生活が激変し、QOLが急上昇する。道具(ギア)としての原付2種(125CCクラス)8台。
Kawasaki「Z900RS」の魅力をブラッシュアップするパーツ群“ARCHI(アーキ)”の魅力