先週に引き続き、俳優・木下ほうか氏が監修したスペシャルエディション待望の最新作“アウトライン・パートナー2”の、開発裏話を書きたいと思う。今回はケースフォルムついてだ。

まず、今回の第2弾の製作の打ち合わせで、木下氏から販売価格に対する要望が出たのである。それは前作よりもできればもう少し価格を抑えたいと。おそらくは、もっとみなさんが負担少なく楽しめるようにという思いからなのだろう。しかし、そこで問題になったのが中に搭載するムーヴメントである。
価格を抑えるのに手っ取り早いのは、原価に占める割合が大きいムーヴメントの価格を抑えることだ。しかしながら今回モチーフとなった往年の傑作モデルは、前作のダイバーズウオッチとは違いケースが薄い。この雰囲気を再現するには薄いムーヴメントを使う必要があった。つまり必然的にミヨタの最上位機である9000番台となってしまい、スタンダードな8000番台よりもグンと価格が上がってしまったのである。

そしてもうひとつ、時計本体には現在単体でも販売(2万4200円)しているオリジナル製作のアウトライン・リベットブレスを装着する予定でいた。実は、このリベットブレスには通常ブレスの何倍もコストがかかっているため、これも原価を押し上げる大きな要因となっていた。
そのため当初は革ベルトをレギュラーとして、リベットブレスはオプションとする案も正直なところ頭の中では考えていた(木下氏にはあえて相談はしなかったが…)。実際に革ベルトを合わせても雰囲気的にはかなりいい感じだったからだ。

ただ、やはり前作でたくさんの高い評価を得たことを考えると、ここで変更して中途半端なものになっては後々おそらくは後悔するだろうと考え、当初から予定していたリベットブレス仕様でいこうと決めたのである。
さて次回は最終回として、今回のモデルについて語った木下ほうか氏の想いについて。
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文・菊地 吉正/提供元・Watch LIFE NEWS
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