家電ブランドとして、世界的な知名度を誇るブラウン。家電や、時計に見られる洗練された造形美は、1955年に同ブランドのデザイナーに採用され、すぐにインハウスデザインチームの中心となったプロダクトデザインの巨匠“ディーター・ラムス”によって確立された。同氏はブラウンに在籍していた約40年の間に500を超える名プロダクトを世に送り出し、MoMA(ニューヨーク近代美術館)に所蔵される名作をいくつも生み出したのだ。バウハウスの理念を礎とした同氏のデザイン哲学である“良いデザインの10ヵ条”は後のデザイナーたちにも大きな影響を与え、現在のブラウン製品にも脈々と受け継がれている。
現在の腕時計は、ファッションアイテムとしての側面が強くなり、華美な装飾やデザインのものが多くなっているが、本来時計というものは、時刻をわかりやすく伝えることが本分である。このシンプルかつ機能的という部分を突き詰めることで、機能美という概念が生まれたのだ。前述したブラウンの名作たちは、どれも無駄な装飾は省くことで、もっとも主張したい部分を強調したデザインとなっている。ミニマルなデザインだからこそ、過度な装飾やデザインを施さずとも、腕時計が本来持っている造形的な美しさを最大限に引き出しているのではないだろうか。
ここからは、そんなミニマルデザインを踏襲した時計作りを続けるブラウンの創立100周年を記念した最新作から、さらにブランドの魅力を深掘りしてきたい。
BN0278
【共通スペック】
SS(40mm径)。5気圧防水。自動巻き。6万6000円
ブラウンウオッチとしては初となる機械式オートマチックモデル。イエローの秒針や日付の赤色は、ブランドデザインの象徴であり、名作のAWシリーズをイメージさせる仕上がりとなっている。
風防にはキズに強いサファイアガラスを使用し、高い耐久性も確保。
スケルトン仕様のケースバックからは、機械式ムーヴメントの動きを視覚的に堪能できるのも、時計好きにはうれしいポイントといえるだろう。
同ブランドの“機能を優先したデザイン”というアイデンティティを機械式時計に反映させた、アニバーサリーイヤーにふさわしいモデルとなっている。
脈々と受け継がれているブラウンのデザイン哲学が感じられる、このモデルを手に入れてみてはいかがだろうか。
【問い合わせ】
アイ・ネクストジーイー
TEL.03-5496-4317
文◎川田健人(編集部)
提供元・Watch LIFE NEWS
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