時計マニアの方からは、男のロマンとして憧れる「パイロットウォッチ」ですが一体どんな時計なのか詳しく知っていますか?実は戦前から人々に愛用されている歴史の長い腕時計なのです。そんなパイロットウォッチには優れた機能性が。今回はパイロットウォッチの魅力と人気モデルを厳選してご紹介します。
目次
パイロットウォッチとはどんな時計?
パイロットウオッチとは、「飛行中にパイロットが使用する腕時計」という意味で広く認識されていますが実際のところはっきりとした定義はないとのこと。近年、ドイツの時計ブランド「ジン」がパイロットウォッチの規格を定めようと整備に取り掛かっているとのことです。
とは言っても、地上ではない特殊な空間において通常の腕時計とは異なる機能も必要であることは事実です。主にパイロットウォッチに備わる機能については以下の通りです。
- 視認性があること
- 気圧変化、温度変化に耐えることができる
- コックピットの機器による高磁気に耐えることができる
- グローブをはめたままでも簡単に操作できる
昔からパイロットを支えるために高められた機能性が、今の時代も人々の生活に欠かせない性能と言えるでしょう。それが今もなお人々に愛される理由なのかもしれません。そして、パイロットウォッチに関する上記の機能については、後で詳しく解説していきます。
パイロットウォッチの歴史について
1900年代当時は、腕時計は男性がつけるものではなく女性がつけるものと認識されていました。当然パイロットは男性が主流だったので懐中時計をポケットからいちいち取り出して時刻を見ていたり、太ももに括り付けて時計を確認していたそうです。
その時、飛行家であるルベルト・サントス・デュモンがフライト中でも時刻を確認しやすい時計を作って欲しいと友人に頼みました。その友人こそが、ルイ・カルティエです。カルティエは直ちにデザインを設計して、見事「サントス」というパイロットウォッチを発明しました。ここで初めて男性の腕時計が誕生したのです。
パイロットウォッチ「サントス」が誕生して間もなく、第一次世界大戦が勃発しますますパイロットウォッチの需要が高まります。ここでカルティエが考案した「サントス」が今日の腕時計の基礎となっている点についてご紹介します。
- インデックスにアラビア数字を採用
- 12時の位置に「△」をデザインした
戦争時は戦闘機でも時刻がはっきり見れる視認性を求められたため、インデックスにアラビア文字が採用されました。また、あらゆる体制でも12時がどれか認識できるように「△」マークが取り付けられたそうです。
パイロットウォッチの魅力
戦前から多くのパイロットを支えてきたパイロットウォッチ。現代でも、その機能性と男らしいデザインで人々から愛されている名品です。具体的にどのような点が人々を魅了して止まないのでしょうか?では、パイロットウォッチの魅力について詳しく迫っていきましょう。
魅力①視認性
冒頭にも説明した通り、パイロットウォッチの代表的な機能は何と言っても視認性の高さでしょう。フライト中においては太陽との距離も近いため、コックピッドの窓からは強い光が降り注ぎます。
また夜間時には窓の外は暗闇に一変します。そうした状況下の中で時刻がはっきり見える視認性という機能は必要不可欠でしょう。
暗い場所でも時刻を確認できるように、インデックスや針に蛍光塗料を採用されているものが多く見受けられます。文字盤も瞬時に時間が認識できるよう細かな工夫が施されています。
魅力②気圧や磁気に強い
上空では気圧やコックピッド内の機器から発生する磁気に影響を受けない必要があります。パイロットウォッチでは空圧耐性・磁気耐性が備わっています。
地上ではない特別な環境下だからこそ生まれたこれらの機能。衝撃から強い腕時計に仕上がりました。パイロットでなくても日常生活に必要な機能の一つと言えるでしょう。
魅力③操作のしやすさ
当時、戦闘機のパイロットはグローブを付けて操縦していました。素手ではない状況でも操作がしやすいように設計された名残か操作性の高さが見受けられます。操縦時でなく日常的に使用する際にも便利な機能と言えるでしょう。
また、複雑な装備があれば使用するにも一苦労であれば着用する機会も遠のきます。できるだけ簡単に操作できるシンプルな装備を選ぶのがおすすめです。
魅力④耐久性
空の上では、地上と違い気圧というものがあります。フライトなどで上空へ行けば行くほど、気圧は低くなるので腕時計もその気圧に耐えれる機能が必要となるでしょう。
パイロットウォッチは気圧などの衝撃に耐えれる仕様となっているので安心して上空でも使用できるのです。さすが、軍隊で使用されていたこともあり納得の強度です。
魅力⑤デザイン
メンズライクなデザインで男心をくすぐるパイロットウォッチ。シンプルなスタイルのモデルが多いので、ビジネスシーンでも遜色なくスーツと合わせることができます。また、日常生活ではシンプルながらも品格高い印象でどんな服装にも合わせやすいでしょう。
各ブランドによって個性あふれるデザインは人々を魅了してやみません。つけ心地も大事ですが、腕時計マニアであればデザインもこだわりたい重要なポイントです。
パイロットウォッチの選び方ポイント
かつては空中で使用されることを想定され製作されたパイロットウォッチですが、現代に使用するにおいては日常的に着用して違和感のない腕時計を選びたいと考えている方も多いことでしょう。ここでは自分にあったパイロットウォッチ選びのポイントについて解説していきます。
選び方①多様な機能
繰り返し説明している通り、パイロットウォッチには様々な機能が備わっています。元々は上空という異質な空間で使用することを想定して作られた腕時計のため、衝撃性に優れていたり視認性が高いという長所があります。
選ぶ際にはこれらの機能プラス自分のライフスタイルに合ったスペックがあるのか考慮するのが良いでしょう。
選び方②ビジネスシーンでも使えるもの
メカニックでシンプルなデザインは飽きが来ず、目立たないためフォーマルな場でも違和感なく使用することができます。カラーとしてはシルバーやブラックといった定番色を選ぶことをおすすめします。ベルト部分は革素材・ラバー・金属など付け替え可能のものを選ぶと日常使いでも新鮮な感覚で毎度楽しめるでしょう。
選び方③視認性の確認
瞬時に時刻を認識できるよう自分にあったインデックスを選ぶと良いでしょう。一般的なものであれば「アラビア数字」で計算などで使用される数字です。次に「ローマ数字」です。例えば4時の時刻を表す際、ローマ数字だと「Ⅳ」という表記になります。
そのほかにも、ドットや棒などで表すインデックスがあるので自分が認識しやすいインデックスを選ぶようにしましょう。さらに蛍光塗料が施されいれば、夜間での自国の読み取りが容易にできます。また、ケースが大きさタイプであるとさらに視認性が確保されておすすめです。
パイロットウォッチの人気ブランド
パイロットウォッチの製作には複雑な機能を搭載するため、高い技術力が必要になってくることが分かります。世界的にも有名な時計ブランドからは性能もさることながらデザイン性も高いパイロットウォッチが勢揃いしています。それでは、パイロットウォッチ購入に適したブランドについて詳しく確認していきましょう。
ブランド①IWC
アメリカの時計ブランドIWC。モノづくりの産地であるドイツの国境近く、シャフハウゼ ンで設立されました。パイロットウォッチの歴史としては、イギリス空軍のために腕時計を制作したと言われています。そのため飛行中という過酷な状況下でも使いやすい腕時計として視認性が高くなけばいけません。
IWCは確かな技術力で視認性を高め、世界中から大きな評価を得ています。多くのモデルの中でも「ジョーンズキャリバー」は名作で時計マニアにはたまらないデザインなんだとか。シンプルながらもデザイン性の高いIWCは洗練された大人なの男性におすすめしたいブランドです。
ブランド②ロレックス
時計ブランドとして世界的に有名なロレックス。高級ブランドとしても認知度も高く時計好きであれば一つは持っておきたい腕時計です。パイロットウォッチとしては「GMTマスター」というモデルがおすすめ。文字盤の淵に赤と青のカラーが施されており、数あるロレックス時計の中でも有名なモデルです。
長身と短針の他にもう一つ「GMT針」と呼ばれる針があり、文字盤の淵にはもう一つ時刻のインデックスが。これにより、「出発地」と「目的地」の両方の時刻が確認できるという仕組みです。
ブランド③パテックフィリップ
世界三大時計ブランドの一つであるパテックフィリップの腕時計。オークションにパテックフィリップの時計が出品されると、億にもなる高値がつけられるほどのステータスの高さを誇ります。
機能性としては、当時のパイロット達はパテックフィリップのパイロットウォッチにて時報や軽度・緯度を構成から正確に割り出していたと言われています。
夜間の海上でも計算することが出来るほどの優れた機能性を伺えるでしょう。また徹底した高品質を守るためにも専門の職人が一つ一つ手作業で作られており、流行に流されないクラシックな作りはいつまでも色褪せることのないデザインでしょう。
ブランド④ブライトリング
ブライトリングは、「クロノグラフ」と呼ばれるストップウォッチ機能を世界で初めて開発するなど時計業界の発展に大きく貢献したブランドです。ブライトリングのモデルの中で「ナビタイマー」と「クロノグラフ」がおすすめのパイロットウォッチとなります。
「ナビタイマー」は当時のパイロットにとって、速度や燃費を計算するために欠かせない機能でした。なぜなら、管制官やレーダーが無かったため時計で計算する方法しか無かったからです。バーインデックスで視認性も抜群なので機能性が高い腕時計と言えるでしょう。
ブランド⑤ブレゲ
歴史上の偉人マリーアントワネットやナポレオンが愛用していたことで有名な時計ブランド、ブレゲ。そのほかの顧客にもフランス貴族やヨーロッパ諸国に渡って格式高いセレブに愛されました。
おしゃれな街、フランスのパリで創立されたこともあってか洗練されたデザイン性が魅力です。パイロットウォッチとしては、「アレロナバル」というモデルがおすすめです。
バンド部分はレザーとメタルの2種類存在します。どちらも甲乙付け難い仕上がりとなっているため、両方付け比べて自分に合うバンドを選んでみてください。時計選びのポイントである視認性も高いので、購入して損はないでしょう。
パイロットウォッチのおすすめ人気モデル5選
ここまで時計ブランドとしても有名なブランドをご紹介してきました。ここからは先ほどご紹介したブランドの中からおすすめのパイロットウォッチモデルをポイント付きでご紹介していきます。
おすすめ①IWC マーク18 SS
IWCから登場したマーク18 SSのパイロットウォッチモデル。シンプルな操作性とデザインを合わせ持つ優秀な一本です。ケースも直径40mmと大きく視認性も優れています。普段使いにビジネスシーンまで着用できる腕時計と言えるでしょう。
バンド部分は高級感あふれる革素材を使用。レザーに並々ならぬ情熱を注ぐサントーニ社だからこそ成し得たIWCのバンドです。
おすすめポイント
- デイト表示
- 6気圧防水
- 機械式自動巻ムーヴ
- 耐磁性軟鉄製インナーケース
おすすめ②ロレックス GMTマスター II
2018年にロレックスから登場したGMTマスターII です。赤と青の特徴的なカラーは通称「ペプシカラー」と呼ばれています。この赤と青は朝と夜を表していると言われています。そんなGMTマスターII は、二つのタイムゾーンを表示することで国外を飛び回るビジネスマンの強い見方と言えるでしょう。
おすすめポイント
- 100メートルまでの耐水圧
- 自動巻ムーブメント
- デイト表示
おすすめ③パテックフィリップ カラトラバ パイロット トラベルタイム
パテックフィリップのパイロットウォッチはケース直径42mmと大型で視認性が優れている点が特徴的です。また、9時側にある外ボタンを押すと現地時間を1時間単位で変更できるという機能付き。それに加え、このモデルにだけ誤作動を防ぐためのロック機能も新しく搭載されました。
おすすめポイント
- 60メートルまで耐水圧
- デイト表示
- デイ・ナイト表示
おすすめ④ブライトリング ナビタイマー ラトラパンテ
ブライトリングの代表格とも言える「ナビタイマー」にクロノグラフを新たに搭載したモデルです。さすが、「プロフェッショナルのための計器」という信念を持つプライリングならではの洗練されたモデルになっています。
おすすめポイント
- 3気圧
- スプリットセコンドクロノグラフ
- デイト表示
おすすめ⑤ブライトリング クロノマット
スイスの有名時計ブランドであるブライトリングから誕生したクロノマット。飛行機に憧れを持ち、空で活躍するパイロットの発展を願って作られた「クロノグラフ」は数々の賞を受賞しました。「スタート」「ストップ」「リセット」のボタン付きクロノグラフは今もなお受け継がれている有能な機能です。
おすすめポイント
- デイト表示
- 自動巻ムーブメント
- 防風素材のサファイアガラス使用
自分に合ったお気に入りのパイロットウォッチを見つけ出そう
いかがでしたでしょうか?ビジネスシーンでも着用できるパイロットウォッチの魅力についてご紹介しました。時計好きにはたまらない機能性や特徴的なデザイン。
時計業界の発展に一役買ったパイロットウォッチは、その機能性の高さで今の時代でも多くの方の支持を得ているのかもしれません。合わせて選び方のポイントも解説しているので、お気に入りの一本を見つけてみてください。
提供元・KASHI KARI
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