陰謀か?シベリアで「太陽」が3時間だけ消える「可能性が高いのは森林火災」
(画像=Credit: THE SIBERIAN TIMES、『ナゾロジー』より引用)

ロシア連邦を構成するサハ共和国にて、日中に太陽が「3時間だけ」姿を消すといった異常事態が発生しました。

シベリアの冬は10月~4月と長く、7月は人々が顔を凍らせるリスク無しで外出ができる貴重な時期です。冬の「極夜」には日照時間が2時間に満たない場合もありますが、7月には20時間以上も太陽が出ていることもあります。

いずれにせよシベリアの人々にとって「太陽」はとりわけ重要な存在。そんな太陽が「姿を消した」のは7月20日の午前11時~午後2時の3時間。地元の人々の驚きと失望は想像に難くありません。

報告があったのは、共和国の中央部に位置する Eveno-Bytantaysky 地区と Zhigansk 地区。その時の写真からは、赤みがかった空や、もやのかかった空気がかもしだす不吉な雰囲気が見てとれます。

陰謀か?シベリアで「太陽」が3時間だけ消える「可能性が高いのは森林火災」
(画像=Credit: THE SIBERIAN TIMES、『ナゾロジー』より引用)

なぜこのような事態が起こったのでしょうか?

住民の中には「この地域の放射線レベル上昇や軍隊の出動を確認した」「UFOの仕業ではないか」などと噂する人も。陰謀論から宇宙人の仕業まで様々な憶測が飛び交っていますが、最も可能性が高いのは「森林火災」が原因であるとする説です。

この季節のシベリアでは頻繁に森林火災が発生しており、5月からすでに数万エーカーもの森林が火災によって焼かれています。「森林火災の場所」と「太陽が消えた場所」は、数百Kmも離れた遠い場所にありますが、火災によるチリや煙の旅は長く、数千Km飛んでいくこともあるとのこと。つまり、その森林火災による「濃い煙やチリ」が太陽を覆い隠したことが考えられるのです。

NASAによる地球観測によってもその事実が分かります。

陰謀か?シベリアで「太陽」が3時間だけ消える「可能性が高いのは森林火災」
(画像=Credit: NASA Earth Observatory / 7/5~7/9の間に森林火災による煙が大移動していることがわかる、『ナゾロジー』より引用)

3月にも、バッグいっぱいの「54(27組)の手首」が見つかるなど、なにかと奇妙な話題が尽きないシベリアという地域。今回のこの騒動も、陰謀論などの可能性がまだ完全に否定されているわけではありません。

一体本当の原因は何なのでしょうか?望まない「日食」が3時間にもわたってシベリアの田舎を襲ったこの事件、ロシア当局の正式なコメントはまだ出ていません。

提供元・ナゾロジー

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