編集部のカジュアルウオッチ担当:船平が、実機を見て“コレは欲しい!”と思ったモデルを本音でレビュー。今回は“リップ”の新作マリナーGMTをお届けしよう。
LIP(リップ)
マリナーGMT
フランスのシャルル・ド・ゴール大統領、アメリカのアイゼンハワー大統領などに贈呈され、後に“プレジデントウオッチ”の通称で知られるようになったモデルからケース、文字盤のデザインを継承しつつ、本格派ダイバーズウオッチの機能を備えた新機軸。このモデルは防水性に加えてGMT機能を備えており、24時間表示のGMT針によって、第2時間帯を表示できる。クォーツ仕様であることは好みの分かれるところだが、外装の作りの良さを考慮して、4万円台と手頃な価格であることは大きな魅力といえるだろう。
■Ref.671374。SS(39mm径)。20気圧防水。クォーツ(Cal.RONDA515. 24H)。4万700円
プロ仕様の防水性能とGMT機能の合わせ技
クロノグラフ、ムーンフェイズなど、腕時計のジャンルは様々だが、そのなかでも日常生活での実用性に優れているのがダイバーズウオッチだろう。
日常生活で200mまで潜水する機会はまずないが、プロ仕様の防水性能を備えていることで、日常生活でも安心して使用することができる。
今回実機レビューで取り上げるリップの“マリナーGMT”は、そんなダイバーズウオッチの防水性能に加えて、実用性という点で、ダイバーズウオッチと並んで高い支持を得ているのがGMT機能を備えたモデル。
12時間表示の時針に加えて、24時間表示のGMT針を備えており、異なる二つの時刻を表示できるので取引などで海外の時刻を知りたい場合や、海外に滞在するときに役立ってくれる。
逆回転防止ベゼルが24時間表示なので、本格的なダイバーズウオッチとして潜水に使用することはできないが、タフなスペックに加えて、ベゼルとGMT針を備えた、アイコニックなデザインに仕上げられているのが魅力的だ。
》デザインの印象は?
70年代の流行を感じさせるオーバルケースがデザインにレトロな雰囲気をプラス。緩やかにカーブをもたせることで、オーバルケースのフォルムと立体感を際立たせている。中心から放射状に筋目を入れたサンレイ文字盤には、アップライトのインデックスと、外周に細かい目盛りを配置。ベゼルには夜光塗料は塗布されていないが、多面カットされたアップライトインデックスの中央、時分秒針、GMT針に夜光が塗布されているので夜間の視認性もしっかり確保されている。リューズガードのないデザインもクラシックな雰囲気を感じさせる。リューズは気密性を重視したネジ込み式を採用。
ケースはフロント、サイドともにポリッシュ仕上げを採用。ブレスレットは中央のコマをポリッシュ仕上げにすることで全体のバランスを整えつつ、両サイドのコマにヘアライン仕上げを施して実用モデルらしいアクセントを加えている。
両サイドにプッシュボタンを備えた観音開きタイプのバックルを採用。適度な厚みを備えており、4万円台としては満足度の高い仕上がりといえる。ダブルロック式に比べると使いやすい構造だが、激しい運動の際には誤って外れる可能性もあるので注意したい。
》装着感は?
ラグを入れると縦が約44mm(編集部で計測)、横が39mm、厚さが約12mm(こちらも編集部が計測)。
ラグが短めなのでブレスレットと手首に隙間が生じにくく、フィット感は良好。一般的なラウンドケースに比べて個性的な印象の強いオーバルケースだが、手首の中に納まるほどよいサイズ感なので、見た目のバランスも想像以上に良好だ。
【問い合わせ先】
エイチエムエス ウォッチ ストア表参道
TEL:03-6438-9321
文◎船平卓馬(編集部)
提供元・Watch LIFE NEWS
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