早い時期から子供に様々な挑戦をさせようと、習い事を考えている父親は多いだろう。しかし習い事が多すぎると、子供の負担になるだけでなく家計を圧迫するケースもあるので気をつけたい。習い事の月謝は、習い事の種類や通う頻度により異なる。月謝以外にも教材費などがかかるが、使う道具やその子の進度によって金額は変わる。

代表的な子供の習い事の費用は?

水泳 最も人気のある習い事 月8,000円など

子供の習い事の中で、最も人気があるのが水泳(ケイコとマナブ.net お稽古ランキング2016)。月謝は5,000~8,000円程度。始める時に入会金が掛かるほか、進度や成長により数千円程度の水着や帽子代の買換えが必要になる。年間だとトータルで7~10万円程度になるだろう。

英語・英会話 オンライン講座を設けているところも 月1万円など

講師がネイティブかどうかや教室の規模などにもよるが、月謝は6,000円~1万円程度。入会金の他に検定料や教材費が2万円程度かかる。年間だと10~15万円程度になる。月3,000円程度からのオンライン講座を設けているところもあり、利用すれば費用を年数万円に抑えることもできる。

ピアノ 芸術系の定番 月1万円など

月謝は5,000~1万円程度。他に入会金がかかるほか、教材費が年1万円前後(進度にもよる)、発表会があればその参加費などで年1~2万円程度かかる。年間だと7~12万円程度になるだろう。家庭での練習も欠かせないためピアノを購入するとなると、グレードにもよるが10万円以上かかるので大きな出費となる。

学習塾・幼児教室 お受験や情操教育に 月1万円など

目的が進学なのか、知育や情操教育目的の幼児教室・学習の補講なのかによって費用は大きく異なる。後者なら月に6,000~1万円程度なので、他の習い事と同じくらいだ。しかし進学目的の場合、学年や科目数・個別指導かどうかにもよるが月謝が2~5万円程度必要だ。他にも特別講習に10万円前後かかることもある。

学習塾に年間で支払った平均額をみると幼稚園は6~7万円、公立小学校では15万円、私立小学校で32万円である。特に私立小学校では、年間40万円以上支払っている人の割合が最も多くなっている。

バレエ 憧れの世界へ 月1万円など

費用が高額と言われているが、カルチャースクールなら月に5,000~1万円程度から習うことができる。バレエ団に付属した教室であれば、月謝は1~3万円程度のようだ。また発表会を行うところでは衣装代などもあり、1回につき5~10万円程度かかる。

習い事の費用は年収の5%までに

学校外教育活動にどれくらい費用をかけているかの調査結果をみると、塾とそれ以外の習い事を合わせ、世帯年収の3%程度である(ベネッセ総合教育研究所「学校外教育活動に関する調査2017」)。興味の赴くままお金を掛けるのではなく、子供の頃の習い事は多くても家計の5%程度までに抑えておくべきだろう。

教育費は大学在学中や中学・高校・大学などへの受験期に最も多くかかる。子供が小さいうちに習い事を多くさせてお金を使い果たすのではなく、受験期に備えて貯めておくほうが得策だ。

習い事に求めるものと適性を考えて取捨選択を

能力を最大限に伸ばして将来の職業につなげることを目的とするのか、それとも努力や継続や仲間との関わりなどを体験させる目的なのか、はたまた放課後の預け先程度なのか、習い事に求めるものは家庭によってさまざまだ。

能力を見出すために「まずは何でもさせてみる」という考えもあるが、子供自身の興味や適正が合わないこともある。やみくもに習い事を増やすと費用が膨れ上がってしまう。漫然と習わせるのではなく、親子あるいは夫婦でしっかりと話し合ってコミュニケーションを図り、子供の意志を尊重して決めたほうがいいだろう。

文・柴田 千青(ファイナンシャル・プランナー)

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