デザイン、知名度、価格など、時計を選ぶポイントは様々だが、時間を表示するという時計本来の機能に注目した場合に見逃せないのが、搭載しているムーヴメント。今回は駆動時間に注目して、72時間以上のロングパワーリザーブモデルを厳選してお届け!

新素材の開発と浸透によりミドルレンジで勢力を拡大

 機械式時計が誕生してから約200年。その基本的な機構については、18世紀から変わっていないとされているが、パーツに使用される素材、個別の機構は、時代を経ることで改良が加えられ、実用性を高めてきた。特に1990年代の高級時計ブーム以降の30年間はこれまでにない規模で資本が投入されており、素材、製造技術に関して、機械式時計は急激な進化を実現している。

 近年、その成果として市場に登場しているのが、手頃なミドルレンジの価格でありつつ、ロングパワーリザーブ(ロングパワーリザーブとされるのは72時間以上)を実現したモデル、クロノメーター認定を取得したモデルだ。

 従来、クロノメーター認定モデル、ロングパワーリザーブモデルを展開するのは一部のメジャーブランドが中心であった。その大きな要因となっていたのが製造コストの高さであったが、技術革新が急速に進んだことで状況が一変。伸縮性に優れたヒゲゼンマイ、動力ロスを軽減したパーツなど、精度、駆動時間を強化する素材を安価で製造できるサプライヤーが登場したことで、中堅ブランドがこのジャンルに続々と参入しているのだ。

 現在では、多彩なブランドが10万~20万円台の価格で良質なモデルを展開。豊富な選択肢のなかから購入できるようになっている。

MIDO(ミドー)

オーシャンスター トリビュート カーキ

 1960年代に登場した、ミドーダイバーズウオッチにインスパイアされた“オーシャンスター トリビュート”のカーキカラーモデル。逆回転防止ベゼル、20気圧防水を備えた本格ダイバーズウオッチのスペックに加え、グラスボックスサファイアクリスタル風防、フラットダイヤモンドカットの時分針を備えたレトロなデザインも特徴。この新作では、逆回転防止ベゼル、文字盤、ファブリックベルトをカーキカラーで統一したデザインにより程よいカジュアル感をプラス。ミドーのアイコンカラーであるオレンジ色もアクセントを加えている。現行のダイバーズウオッチとしてはやや小振りな40.5mmというケースサイズも魅力と言えるだろう。

【10万円台から20万円台で厳選】駆動時間と精度にこだわる、高性能ムーヴメント搭載機3選
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

■Ref.M026.830.18.091.00。SS(40.5mm径)。200m防水。自動巻き(Cal.80、ETA C07.621 ベース)。13万3100円

【10万円台から20万円台で厳選】駆動時間と精度にこだわる、高性能ムーヴメント搭載機3選
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 ムーヴメントに関しては、最大80時間のロングパワーリザーブを備えたキャリバー 80 を搭載し、これだけのクオリティを備えつつ10万円台という少し頑張れば手が届く価格帯なのも見逃せないポイントだ。

【問い合わせ先】
ミドー / スウォッチ グループ ジャパン
TEL:03-6254-7190
ミドー公式サイト