2020年にトヨタが発表し、世界中から注目を集めるプロジェクト「ウーヴン・シティ」。
名前は聞いたことがあるけれど、内容については詳しくは知らない、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、まだまだ全貌は明らかにされていないウーヴン・シティの詳細についてご紹介します。
Chapter
実験都市を作るプロジェクト!?
「ウーヴン・シティ」は全てにおいて最適化された街?
水やエネルギー問題の対策も万全!
実験都市を作るプロジェクト!?

ウーブン・シティとは、2020年にアメリカのラスベガスで開催されたエレクトロニクスの見本市、CES2020内で発表された、トヨタが開発している大規模な実験都市のことです。
ロボット・AI・自動運転やスマートホームといった、さまざまな先進技術を生活の中に取り入れるとどうなるかを検証実験するために作られます。
現在建設が進められているのはトヨタの東富士工場の跡地で、2021年の2月には地鎮祭が執り行われ、着工されました。ここは2020年に閉鎖になった工場跡地であり、東京ドームおよそ15個分にも及ぶ巨大な敷地面積を誇っているのです。
完成後、まずは高齢者や子育て世代360名ほどの入居を予定しており、ゆくゆくはトヨタの従業員を含む2000人が住める街に拡大していく予定のようです。
ウーヴン・シティ内の建築物の設計を手がけるのは、世界屈指の建築家として有名なデンマーク出身のビャルケ・インゲルス氏。このビャルケ氏は、ニューヨークの第2ワールドトレードセンターをはじめ、グーグルの新社屋、レゴ本社内のレゴハウスの設計に携わった経歴を持つ凄腕の建築家なのです。
革新的な建築物をいくつも生み出してきた同氏の手によって、ウーヴン・シティ内にはユニークで先進的な建築物が次々と建てられていくことが予想されます。
「ウーヴン・シティ」は全てにおいて最適化された街?

建設が進められているウーヴン・シティはまさにプロジェクトの要で、名前を日本語にすると“編まれた街”と訳されます。
街を血管の様に走る道が網目模様に織り込まれたデザインだから、このネーミングになったとされています。ウーヴン・シティの街並みや道路は、今現在の日本国内の様子とは大きく異なる予定です。
高速で走るクルマ専用として、完全に自動化されたクルマとゼロエミッションの車両だけが走る道路、歩行者とスピードが遅い車両が一緒となったプロムナードの様な区間、さらに公園内の歩道のような道路といった3種類に分けられます。
電線等のインフラは全て地下に埋設されるほか、建物は環境に優しい木材を使って建築され、屋上部分には太陽光を使う発電パネルが設置されるようです。
ここに住む人々は、室内用のロボットやAIを使った健康診断といった先進の技術を検証していきます。
環境に対する配慮と、サスティナビリティを前提とした街づくりが進められていくのです。
水やエネルギー問題の対策も万全!

このウーヴン・シティで用いられる基本的なエネルギーは、再生可能なエネルギーが中心となり、水素を用いる備蓄電池と、燃料電池をかつてない規模で導入することで電力を安定して供給できるようにします。
さらに、必要不可欠な水は雨をろ過して使用することで、水系や生態系への影響を可能な限り低減するのです。
2021年5月10日には、日本における石油販売の最大手、世界でも第6位の規模を誇るENEOSホールディングス傘下であるENEOSをコアパートナーとして提携。都市圏で商用の水素ステーションを45箇所設置しているENEOSの力を借りて、スムーズな水素の作り方や運び方を実現していくとしました。
また、ウーヴン・シティの発展に関わる技術やシステム造り、ビジネスの創出アイデアはプロジェクトの発表から2021年3月までに、3000件を超える応募があったそうです。
もしかすると、提案してみることで自分のアイデアも取り入れられるかもしれません。

夢のプロジェクト「ウーヴン・シティ」の建設は、まだまだ始まったばかり。
プロジェクトの概要やデザインこそ公表されていますが、ごく一部に過ぎません。
しかし、発表されている内容だけを見ても、数多くの先進技術に加え、クリーンエネルギーや新しい交通の流れなど、一度は住んでみたい!と思うような内容ばかりです。
近未来的な実験都市であるウーヴン・シティの発展から、目が離せません。
※2021年6月現在
提供元・CarMe
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