1960年代に製造された“ウロコブレス”を再現した“スーパーマン”の限定コレクション。日本への入荷がわずか10本前後というレアモデルの魅力を、改めて解説していこう。
》ウロコブレスとベージュの夜光インデックスがアンティーク感を醸し出す
スイス国境に近いブザンソンで1948年に創設されたフランスの時計ブランド、イエマ。日本での知名度はまだ低いが、60年代に300m防水のダイバーズウオッチ“スーパーマン”などアイコンとなるモデルを次々とリリースし、スポーツウオッチの分野でフランスを代表するブランドとなった実力派だ。
今回、先行予約として発売を開始する “スーパーマン スキンダイバー リミテッドエディション”は、63年に発売された“スキンダイバー”の通称で知られる名作ダイバーズウオッチのリバイバルモデル。
実は、2020年の末に一度先行予約が開始したのだが、その後、特殊なブレスレット構造と、コロナの影響による工場の停滞により無期限で製造休止となっていたのだ。
製造ラインが確保され、ブレスレットの製造が可能となったため、半年以上を経て改めて販売を再開。文字盤のデザインもアレンジを加えてブラッシュアップされ、リミテッドモデルとして発売されることになった。世界限定1000本だが、海外での人気も高く、今回日本に入荷するのはわずか10本ほど。追加で確保できるか未定のため、そのまま完売となる可能性も高い。そのこだわりのデザインに加え、希少性の高さも大きな魅力となっている。
今回の限定モデルでは、60年代のオリジナルモデルに採用されていた、“スケールブレス”が再現されているのが最大の特徴。その名前の通り、魚のウロコを思わせるデザインが特徴のブレスレットなのだが、製造に手間がかかるため、レギュラーコレクションでは再現が難しかった特別な仕様なのだ。
また、今回の再発売に際しては、文字盤にも改良が加えられている。まず目を引くのがインデックスと針に使用されている夜光だ。発売休止となった以前のモデルではグリーンのルミノバ夜光が採用されていたが、今回の限定モデルではオールドラジウムカラーの夜光を採用。経年変化したアンティークウオッチを彷彿とさせる色合いが実に魅力的だ。
秒針に関しても、以前のモデルは先端を赤くマーキングしたシャベル形秒針だったが、さらにアンティーク感を高めるために、ドットマーカーを配した“ロリポップ型秒針”が採用された。60年代スタイルのレトロなデザインが、ほかのダイバーズウオッチとひと味違うオリジナリティーを主張してくれる。
裏ブタは機密性の高いスクリューバック仕様。油圧プレスでエンボス加工が施されており、0001~1000までのシリアルナンバーとともに、イエマの歴史的な紋章が誇らしげに表示されている。
》編集部のおすすめモデル
YEMA(イエマ)
スーパーマン スキンダイバー リミテッドエディション
1960年代に、フランス時計で初めて発売された300m防水ダイバーズウオッチ、スーパーマン。いくつかのバリエーションが製造されたなかから、複雑な形状が目を引く、“ウロコブレス”を採用した初期仕様を忠実に再現している。アイコニックな“ウロコブレス”に加えて、復刻にあたっては実物を参考にしながら最大の特徴である台形インデックス、5分刻みのベゼル、ドーム形風防など、オリジナルモデルの味わいを濃厚に再現している。
【問い合わせ先】
イエマジャパン
TEL:03-5875-8810
※2021年7月21日(水)の21時より先行予約を開始、納期は8月の予定
文◎船平卓馬(編集部)
提供元・Watch LIFE NEWS
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