時計好きなら注目せざるを得ない世界唯一の逸品。

ブルガリがチャリティオークションのため製作、希少金属×複雑機構の腕時計
(画像=『IGNITE』より引用)

■チャリティオークションの「オンリーウォッチ」に初参加

世界記録。青みがかったグレーが美しい、極めて希少なメタル。世界にひとつだけのクリエイション。

チャリティオークションの「オンリーウォッチ」に初参加するブルガリが「オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー タンタル」を生み出した。

「オンリーウォッチ」は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの研究を支援する時計のオークションで、毎回、類まれなブランドの唯一無二のクリエイションが集結する。

今回が初参加となるブルガリの「オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー タンタル」は、これまでの「オクト フィニッシモ」の特徴を反映させた、世界にひとつだけのモデルだ。

■機械加工が難しい希少な金属・タンタルを使用

ブルガリは「オンリーウォッチ」のために、他に類を見ない特別な特性を備えた希少な金属であるタンタルをチョイス。耐食性に優れ、生体適合性が極めて高いタンタルは、医用工学や原子力産業、電子機器などに使用されている。密度は16.6g /㎠で、重さは鋼鉄の2倍。

ブルガリがオンリーウォッチに提供するモデルに使用するタンタルは、ほぼ100%に近い絶対的な純度を誇っている。

タンタルは、1802年にスウェーデンの化学者アンデシュ・グスタフ・エーケベリによって発見された金属で、その名はギリシャ神話に登場するゼウスと精霊のプルートーの息子でリディアの王であるタンタロスに由来する。神話の中で、神々の機嫌を損ねたタンタロスは罰として永遠の苦難を宣告された。欲しいものがあるのに決して手に入れることができないという「タンタロスの責め苦」だ。

チタンの2倍の硬度を備えるタンタルは、機械加工が難しい素材。タンタル製のケースを作るためには、ゴールド製のケースの4倍の時間がかかる。

ブルガリがチャリティオークションのため製作、希少金属×複雑機構の腕時計
(画像=『IGNITE』より引用)

■希少な金属と世界記録の複雑機構が融合

マニュファクチュールムーブメントは、複雑機構の中でも特に複雑性が際立つ2100年2月までの永久カレンダーを搭載。

このモデルの心臓部には、驚異的とも言える小型化を実現した厚さ2.75mmのキャリバーを搭載している。このキャリバーは、時針と分針のほか、日付のレトログラード表示、曜日、月、うるう年のレトログラード表示など永久カレンダーのすべての機能を動かしている。

3つのコレクターで、日付(2時の位置)、月(4時の位置)、曜日(8時と9時の間)の調整が可能。
「オンリーウォッチ」出展用の「オクト フィニッシモ パーペチュアルカレンダー タンタル」 はこの金属の色を思わせるディープブルーのダイアルが特徴。

タンタルを用いた時計は極めて希少であり、高い人気を誇っている。そこに世界記録を持つ他に類のない複雑機構が加われば、「責め苦」はその時計が誰かの手に渡るのを見ることになるだう。それが、ブルガリの最も崇高な目的なのだ。

文・冨田格/提供元・IGNITE

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