米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、中国ネット大手のアリババとテンセントがお互いにサービスを開放することを検討しているそうだ。テンセントのモバイル決済ツールwechat payをアリババの通販サイトタオバオ、Tmallに導入したり、wechatのTmallリンク遮断をやめるなどの計画を進めている。
中国政府がネット大手への取り締まりを強化している影響を受け、両社が当局に譲歩したと見られる。今年3月にはアリババがテンセントのwechatでサービスを展開し、タオバオの特価版がwechatのミニプログラムで登録申請を出したと噂された。
今回の報道を受け、アリババとテンセントの株価がともに高騰し、アリババの競合他社であり中国EC2位、3位の京東と拼多多は急落した。
今回のアリババとテンセントの和解は、テンセント陣営でwechatを通じてユーザーを増やしてきた京東と拼多多にとってはかなりの悲報である。
チャイトピ!編集部より
アリババとテンセントは2013年からお互いのサービスを排除し、独自の経済圏を構築してきた。さらに両社は投資や買収を通して影響力を広げ、中国のインターネット業界はアリババとテンセントの2大陣営となった。
もし両社が和解すれば長年築き上げてきた壁が崩れ、お互いのリソースを利用して事業を拡大できる一方、より激しい市場競争を迎える可能性もある。
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