INDEX

  • 見る人すべてを虜にする、キャンパーの王様。
  • まずは、各年代を代表するモデルをチェックしよう!
  • 日本の道路事情にもぴったりの「ミニサイズ」!【1962 AIRSTREAM BAMBI】
  • フルサイズのピックアップで引っ張りたくなる!【1967 AIRSTREAM OVERLANDER】

    キャンパースタイルの究極といえば、シルバーに輝くジュラルミンボディと流線型の美しいデザインが特徴のエアストリームに尽きる。「そんなのムリでしょ」と最初から諦めるなかれ。探せば意外な掘り出し物に出会えるかも?

    見る人すべてを虜にする、キャンパーの王様。

    エアストリームは紛れもなくキャンパースタイルの王様だろう。創業は1936年。第二次大戦中に物資が不足して一時中断したり、’70年代後半以降は経営難で親会社が変わったりなど何度か危機的局面がありながらも、今もなお生産を続ける老舗である。

    さらに、’36年から今まで一部の例外を除き、一貫して〝ジュラルミンボディ〞にこだわって生産し続ける唯一の会社でもある。これは、当時最先端の飛行機製作技術を流用し、飛行機の胴体と同素材のジュラルミンを採用。軽量かつ基本的に錆びないので耐久性も抜群。保管状態さえ悪くなければ50年以上経ったモデルでも雨漏りはないし、磨けばピカピカになる。現在主流の樹脂素材も耐久性が高いとはいえ、経年劣化することを考えれば、エアストリームのジュラルミンボディは単なるファッションだけでないことが十分おわかりいただけるだろう。

    そんなエアストリームの〝ヴィンテージ〞と呼ばれる’70年代までの年代別車両を展示するのが千葉県にある「エアストリームカフェ」だ。代表の岡本博志さんは元々、ヴィンテージエアストリームのコアファンだけにその知識は相当なもの。その代表的なモデルや内装など具体的な特徴について詳しく見ていこう。

    まずは、各年代を代表するモデルをチェックしよう!

    1936~’70年代までの各年代を代表するモデルが一同に並ぶという世界でも類を見ない「エアストリームカフェ」。まずは実際にこちらで見て相談しながら、自分のスタイルに合った車両を見つけてほしい。

1934 BOWLUS ROAD CHIEF

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

実は世界に先駆けてジュラルミンボディを手がけたのはハーレー・ボーラスによって設計されたコチラ。世界で現存するのは10台以下という激レア車両。

1936 AIRSTREAM CLIPPER

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

W・バイアムがエアストリーム社を立ち上げて最初に手がけた記念すべき初期型モデル。若干フォルムが異なるがジュラルミンボディで基本構造は同じ。

1946 CURTIS WRIGHT CLIPPER

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

第二次世界大戦の影響で資源不足となり一旦製造を中止せざるをえなくなった間に、創業者W・バイアムがカーチス・ライト社でデザインしたモデル。レアものだ。

1950 SILVER STREAK CLIPPER

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

これもエアストリームではなく「シルバーストリーク」というメーカーのクリッパー。こちらは現在購入したお客さんが通いながら自身の手でレストア中だそう。

1947 AIRSTREAM LINER

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

戦後、一時は倒産状態だった会社を再建、新たなスタートとして作ったライナー。軽量化が進み強度も高くなっ
ている。旧いロゴマークもマニアには人気。

1964 AIRSTREAM BAMBI II

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

わずか2年で生産を終えたバンビの後続モデルとして発売されたバンビ2。こちらは17ftと、1ft 伸びてわずかながら居住空間も広がった。使い勝手抜群。

続いて、特に人気のモデルを紹介する。

日本の道路事情にもぴったりの「ミニサイズ」!【1962 AIRSTREAM BAMBI】

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

エアストリーム社は時代によって数多くのモデルを手がけてきたが、今もなお一番人気の高いモデルといえば
’61年に登場したバンビ。小型車でも牽引可能な16ftというコンパクトサイズながら、4 人家族なら充分快適に過ごせる。

据え置きでなく、実際に牽引して使用することを考えれば、日本の道路事情にも最適といえる。16ftのモデルが発売されたのはわずか数年(その後17ftのバンビ2 、後に19ftが名前を変えて復刻)のみ。アメリカでも人気が高いようで、状態のいいモデルは年々少なくなってきているのが現状だそう。なかでもこちらの’62年モデルは
内外装ともにピカピカだ。

「これは内装もほとんど当時の状態を保っていてとても貴重です」
 

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16ftとコンパクトかつ軽量なので、普通免許でも引っ張ることができるのが最大の特徴。駐車場やキャンプ場へのアクセスを考えると実 際に日本で使うならこのサイズがベストだろう(画像=FUNQ/Lightningより引用)

素人は外装に目を奪われがちだが、あまり関係ないんだそう。ジュラルミンは錆びることがないので、丁寧に磨けばご覧の通りピカピカになる。一部保管状態が悪いと、つなぎ目に使用される鉄製のリベットが錆びて、その錆が広がることもあるが、基本的にボディの耐久性は「半永久的な存在です」とのこと。これがエアストリームが時代を超えて愛される所以でもあるのだろう。

居住空間

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内装もオリジナル状態をキープする極上車両。ソファを展開すれば大人4人が快適に寝られる空間が現れる(画像=FUNQ/Lightningより引用)

キッチン

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コーナーにまとめられたキッチン。コンロは3口で収納も充分確保する(画像=FUNQ/Lightningより引用)

トイレ&シャワー

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小さくてもトイレとシャワーも完備(画像=FUNQ/Lightningより引用)

ロゴマーク

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ファンにとっては時代毎に書体やデザインの変わるロゴマークも大切なポイント(画像=FUNQ/Lightningより引用)

フルサイズのピックアップで引っ張りたくなる!【1967 AIRSTREAM OVERLANDER】

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

外装をあまり気にしなくていいのであれば、購入の際に内装の良し悪しで決めればいいのかというと、「それも気にする必要ナシ」だという。「このオーバーランダーはたまたま当時の状態が残る貴重な車両なので、お値段もそれなりに高くなります。じゃあ、安く買えないのかというとそうでもない。内装がボロボロの車両を見つけて自分で直せばかなり安くつきますよ」と、岡本さん。
 

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1960年代に入るとジュラルミンの成形技術がアップし、それまでと比べると曲線部分に使われるジュラルミンの枚数がより少なく、シン プルなルックスに。こちらも磨けばさらにピカピカになる(画像=FUNQ/Lightningより引用)

アメリカでは昔からキャンピングカーやトレーラーは自作するのが一般的だったようで、今でもキッチン回りからファブリックまでありとあらゆるパーツが揃う。外装関係も窓枠やドアノブなど(しかも年代別で)、こんなものもあるの? というパーツがリプロダクトされていたりする。つまり、オリジナルにこだわらなければホームセンターの材料で自分好みに仕上げることも可能だ。

「やり方とタイミングによっては200万円くらいでも入手可能です。内装は時間をかけて自分で直せば、かなり安く収まります」

実際に現在、こちらに通いながら自作で仕上げているオーナーさんもいるとか。夢のエアストリームオーナーの道は案外近いかも?

居住空間

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オリジナル状態をキレイにキープするレアな車両(画像=FUNQ/Lightningより引用)

ソファ

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右側のソファもベッドに展開できる(画像=FUNQ/Lightningより引用)

キッチン

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コンロも3口あってその辺の家よりも充実しているキッチン(画像=FUNQ/Lightningより引用)

トイレ&バス

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ターコイズブルーで統一されたトイレ&バス。現在の日本では絶対にあり得ないこのセンス。最高です(画像=FUNQ/Lightningより引用)

【DATA】
AISTREAM CAFE
千葉県大網白里市
info@airstreamcafe.jp www.airstreamcafe.jp
※アポイント制。メールにて問い合わせを

▼エアストリームを体験してみたい方はこちら!
▼エアストリームを体験してみたい方はこちら!

(出典/「Lightning 2015年9月号 Vol.257」)

CREDIT :
Text/M.Terano 寺野正樹 Photo/D.Katsumura 勝村大輔
問い合わせ/エアストリームカフェ www.airstreamcafe.jp

Lightning編集部
ランボルギーニ三浦

全国的に名を轟かせていた札幌の老舗ヴィンテージショップに就職。29歳で上京。Lightning編集部、兄弟誌・2nd編集部で編集長を務めた後、現在は、Lightningに。ヴィンテージ、古着の知識はその道のプロに匹敵。ランボルギーニ三浦の由来は、もちろんあの名車

提供元・FUNQ/Lightning

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