近い将来「楽天銀行かPayPay銀行」という二者択一の時代がきてしまうのか?
実は、現在楽天銀行に限らず多くのネット銀行が躍進を遂げているのだ。住信SBIネット銀行でも2020年11月に預金総残高が6兆円を突破したことが発表された。2020年4月に行名を変更したauじぶん銀行でも、2020年6月に預金口座数が400万口座を超え、2021年3月時点の預金残高は1.9兆円に迫る数字を記録している。
ここまでネット銀行が成長している要因は複数考えられる。「スマホアプリで銀行取引を完結できる」ことも魅力のひとつに違いない。ちょっと気になったときにスマホでパッと預金額を確認できるのは非常に便利だ。
また、“ネット銀行の金利の高さ”も外せないポイントだろう。メガバンクの金利が軒並み0.001%(普通預金の場合)という時代に、0.02%と20倍の金利の楽天銀行をはじめ、多くの銀行でメガバンクを上回る金利が設定されているのだ。さらに楽天銀行では楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」を利用すると、メガバンクの100倍となる0.10%にまで金利がアップする仕組みだ。加えて楽天証券での取引に応じて楽天ポイントが貯まるプログラムも設定されており、楽天経済圏のユーザーであれば使わない手は無いとも言えるほどの優遇ぶりが魅力となって、今回の加速度的な口座数の増加につながったと考えられる。
楽天銀行の1,100万口座突破が楽天経済圏での優遇施策に後押しされたものであれば、その勢いはまだまだ続くことが予想される。また、楽天と経済圏争いが白熱しているソフトバンクでも4月に商号変更によりPayPay銀行が誕生したばかり。今後そのシナジーを活かした拡大戦略を取る可能性も十分にあり得るだろう。
今後、ネット銀行業界でも楽天 vs PayPayの覇権争いが始まるのだろうか。もしそうなれば、数年後には「銀行は楽天銀行かPayPay銀行」という二者択一の時代が到来しているかもしれない。今後の動向に注目していきたい。
参照元:国内のインターネット銀行として初めて1,100万口座を突破【楽天銀行】
文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ
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