20万円前後の価格帯で、満足度の高いトゥールビヨンを展開するドイツの時計ブランド“ヴァルドホフ”から、最新モデル“ウルトラマティック”が登場。ムーヴメントにも独自のこだわりが光る、新作の詳細をどこよりも早くお届け!
自動巻きを手巻きに改良した、こだわりの新作トゥールビヨン
機械式時計の最高峰として知られるトゥールビヨン。近年はハイエンドモデルに加えて、30万円前後のモデルが数を増やしている。日常使いしやすい価格なのは魅力だが、その反面で気になるのが品質だろう。なかにはコスト削減のために中国などで一貫製造されたトゥールビヨンもあるが、そうしたモデルはデザインやパーツの作りが甘いことも多いのだ。
そうしたなかで、ほかとひと味違う品質、魅力を備えているのが、ドイツ時計産業の中心地、フォルツハイムで創設されたヴァルドホフだ。
同社も中国のメーカーからムーヴメントの供給を受けているが、他社と大きく異なるのが、企画立案、組み立て、品質管理をドイツで行っているという点である。新作として発表された“ウルトラマティック”では、パーツの作りにこだわるだけでなく、ムーヴメントの改良まで実施。ドイツ本社で自動巻きムーヴメントを手巻きにモディファイし、安定した精度と美観を追求している。
また、完成までに40を超えるサンプルを試作したというデザインにもこだわりが光る。このムーヴメントはトゥールビヨン、パワーリザーブインジケーター、24時間表示が文字盤の下半分に配置される設計なのだが、12時位置に扇形の装飾を追加してデザイン要素の偏りを調整。均整のとれたデザインに仕上げている。品質、デザイン、価格と三拍子揃ったヴァルドホフ。ぜひチェックしておきたいブランドといえるだろう。
》編集部の注目モデル
WALDHOFF(ヴァルドホフ)
ウルトラマティック
2015年にドイツのフォルツハイムで創設された新鋭ブランド、ヴァルドホフの、最新“手巻きトゥールビヨン”モデル。MOP文字盤にローマインデックスを配したクラシックなデザインをベースにしつつ、立体的なデザインを採用することで現代的な雰囲気と高級感を強調。
6時位置のトゥールビヨンを囲むフレームを最上段にして、3時位置と9時位置のサブダイアル、12時位置の放射状装飾の順に高さを変えたレイヤード構造を採用し、トゥールビヨンの造形を際立たせているのが面白い。パーツの作りの良さに加え、デザインにもドイツブランドならではのこだわりが光る。
【Makuake(マクアケ)で先行限定販売】
“ウルトラマティック”は、日本での一般流通に先がけて、クラウドファンディングサイト“Makuake(マクアケ)”で先行限定発売を実施中(6月下旬から7月末まで)。一般発売予定価格から最大30パーセントオフ、というお得な価格で手に入れることができるので、気になった人はチェックしてみよう。
》テイストの異なる三つのモデルをラインナップ
ウルトラマティック “カーボンベイ” リミテッド
■SS(42.5mm径/SSブレス付属)。日常生活防水。手巻き(Cal.Peacock 5212 Co-Axial Tourbillon)。一般発売予定価格25万4000円
ウルトラマティック “ダイヤモンドベイ” リミテッド
■SS(42.5mm径/SSブレス付属)。日常生活防水。手巻き(Cal.Peacock 5212 Co-Axial Tourbillon)。一般発売予定価格25万4000円
ウルトラマティック “カーボンベイRG” リミテッド
■SS(42.5mm径/SSブレス付属)。日常生活防水。手巻き(Cal.Peacock 5212 Co-Axial Tourbillon)。一般発売予定価格25万4000円
》ドイツ本社工房で改良を加えた、“手巻き”ムーヴメント
トゥールビヨンはシンプルな機構よりも動力の消費が激しい。自動巻きでは十分な動力の確保が難しいと判断し、自動巻きから手巻きに改良を実施して精度の安定性を高めている。同心円状にサンバースト仕上げを施した受け板など、ドイツブランドらしい造形も実に魅力的だ。
》“ウルトラマティック”のディテールをさらにチェック
デザインバランスを整える重要な役割をもつ放射状の装飾。貝殻を使用したMOP文字盤は繊細なため、文字盤1枚につき、1~2回の失敗が生じるという。ヴァルドホフのこだわりを感じさせるデザインといえるだろう。
3時位置に配置された24時間表示のサブダイアル。ヘアライン仕上げを施した放射状のアワーリング、ドーム状に仕上げた世界地図という立体感を重視した設計により、奥行きと高級感を際立たせている。
9時位置にはアップライトのローマインデックスを植字した外周の時間表示リングの内側に、歯車を見せたスケルトン仕様のパワーリザーブインジケーターを配置。立体的な造形が視認性と美観を両立している。
ケースのサイズは42.5mmで、厚さは13.8mm。多機能モデルのためややボリューム感のあるフォルムだが、ラグの先端を裏ブタよりも下に配置したデザインにより、ベルトと手首の隙間を少なくしているため装着感も悪くない。ケースサイドにコインエッジ装飾を施して、横からの美観を高めているのも好印象だ。
【問い合わせ先】
トライディア
TEL:03-3419-3407
文・船平卓馬/提供元・Watch LIFE NEWS
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