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標高900mをすぎたあたりから斜面が緩やかになって景色がひらける。伊吹山や鈴鹿山脈といった山並みを展望できるのも良いが、なんといっても琵琶湖を眺めながらの山歩きはこの地域ならではの魅力。樹林帯も美しく山全体を通して見どころが多数ある。時間に余裕を持ってゆっくり歩きたい。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)
  • 歩行時間:5時間20分
  • 総距離:約11.5㎞

鹿山脈の最北部に位置する霊仙山(1,094m)。電車とバスを乗り継いでも登山口までのアクセスが可能ですが、電車もバスも本数が少なく林道も長いので、可能なら車の方がおすすめ。林道歩きがなくなる分、トレイルを周回して尾根歩きの時間に使ってみてはどうでしょうか。
 

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

広葉樹が植生する明るい雑木林は深緑の季節も紅葉の季節もそれぞれ気持ちよく、樹林帯を抜けると西側に琵琶湖の広大な展望を拝めます。
 

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なだらかな山の上部には石灰岩がゴロゴロと転がっていて、カルスト地形特有の景観を見ることができる。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

山の上部はなだらかで、ごつごつした石灰岩と灌木が入り交じり、白と緑のコントラストがカッコイイ。これはカレンフェルトというカルスト地形に特有の景観なのですが、足の置き場を石だけに限定して友人と競争したり(捻挫に注意)、「あそこの岩が羊に見える」なんて妄想したり……。歩いていて飽きることがありません。山頂から西南に走る稜線は福寿草や山芍葉の群生地があり、花のシーズンには登山客でにぎわいます。

アドバイス

山の上部はなだらかな地形ゆえに、悪天時は道迷いを防ぐためにもこまめに現在地とルートをチェックしたい。鈴鹿北部は雪の量も多い山域なので、冬の入山には十分な計画と装備が必要。

アクセス

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

醒ヶ井駅から醒ヶ井養鱒場を目指して進めば、榑ヶ畑登山口に到着する。登山口周辺の林道終点には駐車スペースはあるが、少数しか駐車できないため、注意が必要である。

ファイントラック広報 畑本恵里

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

神戸のアウトドアメーカー、ファイントラックに勤務。長期休暇を最大限活用して長期縦走することが好き。装備の軽量化を目指しているが、カメラとお酒がボトルネック。

信濃の富士山、黒姫山の火口をぐるっと

『新・花の百名山 』であり北信五岳のひとつ!
 

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古池と黒姫山。キレイな円錐形をした山容は、まさに信濃富士。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)
  • 歩行時間:7時間20分
  • 総距離:約17.9㎞

すっくと空へ立ちあがる容姿から「信濃富士」ともいわれる黒姫山。標高2,053mの火山は、眺めてよし、歩いてよしの知る人ぞ知る日帰り登山の名峰だ。

登山口から歩くことわずか10分で古池と呼ばれるため池に出る。ここが気持ちいい。山頂を目指さずにここだけ歩きにくるハイカーもいるほど。水面には黒姫山の山容が浮かび、春には高山植物が咲き誇る。新・花の百名山に選ばれた所以である。
 

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黒姫山山頂からの眺め。麓の町は信濃町。志賀高原や北アルプス、南アルプス、八ヶ岳連峰まで見渡せる。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

冷たい沢水で喉を潤し、新道分岐からいよいよ稜線へと続く急登へ。山頂から続く稜線に乗ると、森の急登はなだらかな笹原歩きとなり、視界はバーンと戸隠連峰、飯綱山へ開け、急登の疲れを吹き飛ばしてくれる。山頂からは富士山がみえることも!
 

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右は百名山妙高山。左下に広がるのは野尻湖。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

肩から外輪山の内側にさまよう七ツ池へと下る。牧歌的で静かな湿原は、おもわず昼寝を誘う心地よさ。ここにテン場があったらなあ。美林あり、火口原あり、池塘ありとコンパクトながらもバリエーション豊かなサーキットトレイルである。

アドバイス

一年を通して四季折々の山の醍醐味を感じられる。しかし、冬季は積雪状況に要注意。道中には水場も小屋もない。山頂部は森林限界より上で逃げ場がない。急な天候悪化には注意しよう。

アクセス

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

大橋登山口へは上信越自動車道信濃町ICから車で約15分。登山口には3台、ちょっと離れた大橋には10台分の駐車スペースがある。前泊するなら戸隠キャンプ場がおすすめ。

ライター 森山伸也

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

日本を代表するロングトレイル“信越トレイル”の麓に暮らす山岳系ライター。北欧のロングトレイルを日本にはじめて紹介したひとり。著書『北緯66.6°』(本の雑誌社)。

平標山 普通とは逆回り縦走

手軽に大展望の山歩きが楽しめる
 

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山頂北に続く尾根に延びる平標新道。こちらも丸っこい笹原の稜線にナナカマドなどが点在し、紅葉ピークのころに来たらすごい景観になるだろうと予想する。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)
  • 歩行時間:5時間30分
  • 総距離:約10㎞

私が大好きな谷川連峰。しかし、その西端に位置する平標山には行ったことがなかった。今年、ひょんなことから出かける機会を得た。仕事だったので日程は選べず、天気はイマイチというかイマニくらい。しかも、駐車場から時計回りで周遊しようとしたところ、道を間違えて、気づいたら反対回りを始めていたという体たらく。ところが結果的にこれがよかった。
 

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平元新道を登り詰めた稜線上に建つ平標山の家。シーズン中は管理人が常駐し、食事付きで宿泊することもできる。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

登りは急傾斜の一気登り、下りはほどよい傾斜の尾根をのんびり下っていく。通常ならば、私たちが目論んでいたように、ゆるやかなほうを登りにとろうとするはずだが、そうすると、目の前ばかり見上げてしまって、背後に広がる風景にはなかなか気づかない。しかし、ここは下ったほうが、雄大な風景を楽しめる。
 

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平標山山頂からの下り。笹原の開放的な稜線が続き、歩いていて気持ちいい。天気がよければ爽快感倍増のはず。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

急な道を下らなくていいので、安全面からしてもこのほうが合理的なはずなのだ。心残りは、山頂から国境稜線の大展望を見られなかったこと。次回はぜひ、天気のいい日をねらって行くぞ!

アドバイス

おすすめの時期は、6~7月ごろの初夏と秋(9月末~10月上旬)。初夏は緑と残雪が美しく、秋は紅葉が見事だ。登山道の整備状態はばっちりで、迷いやすい箇所や危険箇所はとくにない。

アクセス

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

起点となる駐車場は150台収容と広く、トイレも併設(1日¥600)。秋などハイシーズンの週末は満車になることもある。登山口までは、越後湯沢駅からバスを利用することもできる。

山岳ライター 森山憲一

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

登山とクライミングをメインテーマとするフリーライター。好きな山は谷川岳。岩登りも縦走も雪山登山もすべてがよい。ということを、常にプロフィールで書いている気がする。

丹沢の谷を走り、尾根道を歩く

幼少期から歩きに行った思い出の丹沢へようこそ!
 

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鍋割山から小丸、大丸へと続く主稜線は、丹沢のなかでももっとも好きな道。なだらかなアップダウンが続き、秋や冬場に落ち葉踏みをしながらの山歩きはとくにいい。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)
  • 歩行時間:7時間10分
  • 総距離:約16.5㎞

丹沢は、幼少のころから親しんだ山だ。それだけに、たくさんの思い出が詰まっている。なかでも、中学生のときに友人たち3人で出掛けたときのことは鮮明に覚えている。
 

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鍋割山の山頂にある鍋割山荘の名物「鍋焼きうどん」。時間に余裕があれば、ぜひお試しを。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

あのときは、友人が借りてきたテントを担ぎ上げ、大倉尾根の途中にある「大倉高原山の上」の野営指定地で夜を明かした。登山口からわずか1時間ほどなのだが、とても苦労した記憶がある。エロ本を隠し持ってきて、夜中に懐中電灯を照らしながら興奮したこともいい思い出だ。この山小屋も、取り壊して新しい活用法を探るというニュースが届けられた。
 

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このルートで、もう一箇所大好きなのが主峰の塔ノ岳から丹沢山方面へと降るときに見るクマザサに覆われた尾根道。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

今回紹介するのは、そのときにも登った丹沢の主峰・塔ノ岳を中心に、ぐるりと稜線を半周ほどめぐるルートだ。林道の終点となるゲートからの出発はMTBを使えば効率的だし、楽しさも増す。鍋割山から小丸、大丸までの尾根道、塔ノ岳からのクマザサに覆われた下り道は、丹沢のなかでもっと好きな風景だ。また、玄倉林道から見える熊木ダムの真っ青な水も印象的である。

アドバイス

登山を開始する雨山橋からの所要時間は約8時間なので、早出を心掛けたい。時間に余裕がなくなってしまったときは、塔ノ岳から玄倉林道に続く熊木沢出合まで直接下山してもいい。

アクセス

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

スタート地点のゲートまでは、丹沢湖の東に位置する玄倉から、細い玄倉林道を走る。玄倉まではバスも利用もできるが、時間が厳しくなる。MTBを運ぶ必要もあるので車で向かいたい。

アウトドアライター 村石太郎

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

登山用具について日本随一の知識を有するアウトドアライターであり、アラスカの原野を旅する冒険旅行家。本誌でも、世界各国のブランドを訪ねる「野外道具探訪記」を連載中。

下山後は温泉へ。飯綱山でお手軽周遊プラン

裏山的、でも 満足度は高い!
 

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ツツジが咲く尾根道から、ピラミダルな高妻山(右)と険しい山容の戸隠山(左)を望む。その背後には残雪の北アルプスが連なる。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)
  • 歩行時間:5時間5分
  • 総距離:約10㎞

長野市の裏山的存在の飯綱山。歴史深い戸隠神社や、戸隠山、黒姫山、そして日本百名山のひとつ高妻山など、周辺は観光名所と名山にことかかない。

なかでもこの飯綱山は、長野駅からのアプローチがしやすく、行程も短めなので家族連れにもおすすめ。さらに瑪瑙山を経由すれば手頃なショート縦走が楽しめる。下山後には登山口近くの戸隠神告げ温泉で汗を流そう。
 

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登山口近くにある戸隠神告げ温泉湯行館。大人¥600。館内の食堂では手打ちそばも食べられる。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

登山口は戸隠神告げ温泉をすぎて少し林道をたどった先。西登山道を行く。ブナやダケカンバが茂る尾根は1,590m付近まで来ると大きく展望が開ける。梢越しには白馬三山や高妻山などが望まれる。飯綱神社のある1,909m峰まで来れば頂上まであとわずか。小さく下って登り返せば展望のよい広場の飯綱山頂上に着く。
 

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樹林帯を抜けると開放的な尾根歩きとなる。危険箇所の少ない飯綱山は家族連れにもおすすめだ。右手のピークは飯綱神社のある1,909m峰で、頂上はまだ先だ。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

飯綱山からは尾根を大きく下り、瑪瑙山に登り返す。登り着いた瑪瑙山からは戸隠スキー場のゲレンデを下る。標識を見落とさないように注意。怪無山の山裾を巻くようにたどれば戸隠神社に出る。

アドバイス

西登山道は危険箇所もなく初心者や家族連れにもおすすめ。飯綱山から瑪瑙山にかけては大きなアップダウンなので膝への負担やペース配分を考えたい。下山後に戸隠神社観光もおすすめ。

アクセス

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

往復JR長野駅(アルピコ交通バス約1時間¥1,250)戸隠中社マイカーの場合は、上信越自動車道信濃町ICから県道36号経由約30分。登山口付近に駐車スペースあり。

山岳カメラマン 星野秀樹

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

1968年福島県生まれ。写真家。北信州飯山の山村で、薮と豪雪にもまれながら、剱岳や黒部源流域、上越や信越の国境稜線の山々に通う。著書に「雪山放浪記」(山と溪谷社)など。

北八ヶ岳日帰り周遊の王道

やっぱり車が便利。帰りは温泉にも立寄れるし
 

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東天狗岳山頂から北八ヶ岳北部を望む。左は標高2646mの西天狗岳。森林限界を超えた稜線歩きを日帰りで楽しめる。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

車で日帰り。しかも駐車場発・着の周遊コースで、せっかくならそれなりに高山らしい雰囲気に浸りたいとなると、やはり王道は北八ヶ岳になる。
 

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美しいシラビソの森歩きも北八ヶ岳の魅力。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

北八ヶ岳は登山道が網の目のように張りめぐらされているので、同じ道を往復しないループコースには最適。また、登山口の多くが標高の高い位置にあり、稜線まで比較的短時間で到達できる点もいい。なかでも、この唐沢鉱泉から天狗岳は定番中の定番。日帰りにちょうどいい5、6時間で美しいシラビソの森歩きと北八ヶ岳最高峰から眺望を楽しめるコースだ。
 

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スイーツが充実している黒百合ヒュッテのカフェ。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

ポイントはどう回るかだが、おすすめは黒百合平を経て天狗岳を目指す北回りコース。東天狗岳から西天狗岳へのプチ縦走気分を味わいつつ、南アルプスから北アルプスまでの大パノラマを眺めながらの尾根歩きは気分も最高。

逆に唐沢鉱泉から直接西天狗岳を目指す南回りは、登頂後にゆっくり黒百合ヒュッテのスイーツを楽しめるという利点もあって、これまた捨てがたい。

アドバイス

黒百合平から東天狗までは1時間30ほどの登り。山頂近くは急登のザレ場だが道は明瞭で道標も多い。黒百合ヒュッテからスリバチ池経由で溶岩台地から東天狗に登るルートもおすすめ。

アクセス

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

中央自動車道諏訪南ICからエコーライン、三井の森別荘地を経由して約40分で唐沢温泉。別荘地から上はダート路の登り坂が20分ほど続く。駐車台数はけっして多くないので要注意。

編集者+ライター 寺倉 力

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

小誌で「Becauseitisthere…」を長期連載中のライター。すでに雪山滑りモードにスイッチが切り替わったが、ひさびさに復活したクライミングをどう継続させるかが悩みのタネ。

親子で楽しむラウンド瑞牆山

登山のほかにも、釣りやクライミングも楽しめます
 

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岩峰に囲まれた瑞牆山は、クライミングのメッカでもある。谷あいにこだまするコールの声の方向を見ると登っているクライマーが見えるだろう。頂上は切れ落ちているのでロープなどで簡易的に確保する。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

日本百名山のひとつにも数えられる瑞牆山(2,230m)は、全山が花崗岩の岩山だ。山頂部には、ヤスリ岩、弘法岩、十一面岩など、数多くの奇岩が林立し、霧が出ると、まるで中国の水墨画のような風景を思わせる。

駐車場のある、みずがき山自然公園にはキャンプ場もあるので、ベースキャンプを張って、ハイキングやクライミングなど、家族でのんびりと山を楽しみたい。
 

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

キャンプ場から頂上までは3時間ほど、そこから富士見平小屋に下って、キャンプ場に戻ってくる周回コースは、渓谷、苔むした森、そして岩場と変化に富んでいて、飽きることはない。
 

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ロープが張られたシシクイ坂は、傾斜のあるワイドクラック。(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

ルートは、手足を使って鎖場などを攀じ登る箇所もあるので、子どもといっしょに行く場合は注意が必要だ。しかし、身軽な子どもは、ただ歩くだけの山登りよりも、きっと楽しいはず。頂上は岩場となっていて展望もよく、高度感満点だが、決して子どもからは目を離さないようにしたい。

アドバイス

小川山林道終点広場までは車の通行が可能だが、駐車スペースは15台ほど。みずがき山自然公園の駐車場は80台ほどが停められる。バス停からの逆周回コースも可能だ。

アクセス

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

韮崎駅から瑞牆山荘までは、バスで1時間15分。1日に5、6本。みずがき山自然公園~(3時間)~瑞牆山頂上~(1時間)~桃太郎岩~(30分)~富士見平小屋~(1時間)~駐車場。

編集者 滝沢守生

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(画像=FUNQ/PEAKSより引用)

長年にわたり、国内外で登山活動を展開。山岳雑誌編集に携わったのちに、独立。現在は『Akimama』を主宰。また、小誌にて、「やまいく」と題した親子登山の連載をもつ。

出典
PEAKS 2018年1月号 No.98

提供元・FUNQ/PEAKS

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