LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)は6月24日、繊維リサイクルに取り組むスタートアップ企業ウィーターン(weturn)社と業務提携を結んだと発表した。今回の提携によりLVMHは、LIFE360(LVMH Initiatives For the Environment)プログラムを通じて循環型ソリューションを更に強化していくとしている。
ウィーターンは2020年に設立されたフランスのスタートアップ企業で、既存の資源を再利用およびリサイクルすることにより、天然資源の使用を制限することをミッションとしている。循環型社会とコンプライアンス遵守に基づくアプローチの中で、ファッションブランドの売れ残りを新たな糸と生地にリサイクルすることにより、新しいリサイクルチェーンを作り出してきた。現在の織物業界のクローズド・ループ・リサイクル率は1%未満であるが、ウィーターンのイニシアチブにより、各ブランドは寄付と再利用ソリューションを用いて新しいエコデザインの生地を作成・使用できるようになる。 同社は、ファッション業界で50%を超えるリサイクル率の達成を目標に革新的なソリューションを提供する予定だ。
同グループは2006年からリサイクルへの取り組みに着手しており、廃棄物収集を専門とする企業と提携しその計画が実現することとなった。同グループの先駆的なアプローチは2011年に、グループの環境保全戦略に統合され、パッケージのエコデザイン、原材料調達の認証、およびサイトでの廃棄物削減が改善されてきた。 LIFE 360に基づき、LVMHは特に循環的な創造性を高めていくことで循環型社会への歩みを進めていく。
ウィーターン創設者のソフィー・ピニェア(Sophie Pignères)は、「1年間新たなリサイクルチェーンの構築に専念した後、フランスの国際的な評判に貢献するLVMHグループのような一流のメゾンと一緒に売れ残った製品のリサイクルに取り組むことで、サーキュラーエコノミー市場に参画できることを誇りに思います。私たちの夢は、製品の価値が原材料にあることを証明することで、ヨーロッパの繊維産業の復活に貢献することです」とコメントしている。
文・西岡愛華/提供元・SEVENTIE TWO
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