人はどんなに重大な秘密でも、告白したくなる時がきます。秘密を抱えるメリット、デメリットを、YoutubeチャンネルLife Nogginが解説しています。
秘密を抱え込むことは、重い荷物を肩に背負っている状態に似ています。
秘密を持つ人にとって目の前の山はより高く、目的地までの距離はより遠くに、身体への負担はより辛く感じられます。それは大荷物を抱えて運んでいるときの状態にそっくりです。しんどいですね。
秘密は、その人の健康状態や人間関係に影響を与え、不安や憂鬱といった感情を引き起こします。それに、秘密を持つ人は孤立感や孤独感を抱えやすいんです。
それにもかかわらず、世の中のほとんどの人が1つ以上の秘密を抱えているといいます。
一人が持つ秘密の数は平均13個
被験者1,000名を対象に行われた2017年の調査では、一人の人が持つ秘密の数は平均して13個にも上り、そのうちの5つはこれまで誰にも話したことがない「トップシークレット」であることが明らかになりました。
もっとも典型的なトップシークレットは、別のパートナーとの恋愛関係に関するものだったようです。
つまり、現在のパートナーとは異なる人物についてロマンチックな妄想を抱いたり、アダルトコンテンツの視聴を含む性的行動をとったりするというもの。これは各国共通しているのかもしれませんね。
でも苦悩や健康障害に影響を与える直接の要因は、「何かを隠している」ということ自体や、「秘密がどの程度悪質か?」とは関係がないようです。
では悪影響を生むのは何かというと、「どれくらいの頻度でその秘密について考えるか?」ということ。
実際、調査に参加した被験者は、秘密を能動的に隠す行動の2倍多く秘密について考えていました。秘密を持つという行為が「本当の自分を偽っている…」という気持ちを生んでいる場合、状況はさらに悪化するのです。
思春期に秘密を持つメリット・デメリット
しかし秘密を持つことには利点もあるようです。
特に、思春期にはこのことが当てはまりやすいんだとか。
秘密を持つことは、自立した自己の発達、つまり個性化を助けてくれます。自己制御や個人の選択を可能にするからです。
ある調査では、親に隠し事をする行為は12〜18歳の若者の自律心の育成を助けるが、その一方で、こうした若者は心身の不調を訴える傾向が強いことも明らかになりました。
…一体どうすればいいのでしょうか?
また、13〜18歳の若者を対象にした別の調査では、秘密を持つことが憂鬱、自己制御の低下、孤独、人間関係の不良といった心の問題と結びつき、そして秘密を打ち明けた後はこれらの問題が軽減することも分かっています。
打ち明ける相手が一人でもいれば気持ちが軽く
秘密を持つことは必ずしも悪いことではありませんが、一方で秘密を抱え込むと体調を崩す…。この問題の最適解は、「告白」にあるようです。
いつも秘密をさらけ出せる相手がいるとは限りませんが、たとえ一人でも打ち明けられる相手を持つことは、心の重荷をぐんと軽くしてくれます。
今年発表された最新の研究では、秘密を暴露することによって、秘密について頭を巡らせる回数が減少させ、その結果、健康状態が改善することが示されました。
また、誰かと秘密について語ることで、感情的なサポート、ガイド、アドバイスを得られる可能性も高くなります。そして秘密を抱えていることそのものが、以前より楽になるのです。
だからもし、あなたが大きな秘密を抱えていて、そのことから頭が離れなくて苦しい時は、信頼できる友人やコミュニティーを見つけましょう。
彼らは抱える重荷を軽くする手助けをしてくれるはずです。そして後々は、あなた自身も誰かの荷物をシェアできるようになったら素敵ですね。
提供元・ナゾロジー
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