韓国の電子機器会社サムスンにより、2069年の未来世界を予想したレポート「Samsung KX50:The Future in Focus」が発表されました。
本レポートは、サムスンの支援を受けたイギリスのフューチャリストが、今から50年後の未来世界がどうなっているかを政治や科学のデータをもとに予測したものです。
未来学者たちが本気で予想した未来世界は、果たしてどのような姿なのでしょうか。
移動手段・居住形態の発達
未来予想といえば、まずは移動手段でしょう。
レポート内では、ロンドンとニューヨークをわずか30分で移動できるロケット飛行が登場すると予測刺されています。この距離だと、一般的な旅客機でも7時間かかりますが、未来学者たちは、この時間が14分の1に減ると述べています。
さらに旅行では、長旅の中で部屋としても機能する自動運転ポッドが登場したり、海中を通る海底トンネルなどが作られるそうです。移動しながら水族館にいるような感覚ですね。
また居住面においては、ゴミ処理や食料調達など、生活に必要な雑事を自給自足で行う超高速ビルや巨大な地下複合施設が登場するようです。人口が増え続けていることもあって、居住空間を地下にも広げるかもしれません。
生活の進化
50年後には、3Dプリント技術やオートメーション、そしてAIの発達によって、ほぼすべての生活必需品は外出しなくても自動的に配達されるようになります。
仕事面でも在宅ワーカーが急増し、個人的なやりとりは、スマホのような形態ではなく、全身を映すホログラムが用いられる可能性もあるようです。もはやスター・ウォーズの世界観ですね。
そうなると、ほとんどの人が座りっぱなしの生活を送ることになるので、健康面で支障をきたす恐れがあります。
しかし、これも自宅に搭載されたAIやメディカル・センサーが、24時間体制で家主の健康状態をチェックし、必要な治療や医薬品を提供してくれるでしょう。
2069年に生きる人は、家にいながらナノロボットを使ったガン治療や、心身の機能を高める脳内インプラントが可能になるかもしれません。場合によっては、3Dプリント技術によって個人に合わせた臓器の提供も可能になるでしょう。
レジャー革命
未来だろうと過去だろうと、人類に欠かせないレジャー。未来世界の余暇には、「科学技術を生かした新しいスポーツが誕生する」と未来学者たちは予想します。
ホバーボードに乗った飛行チームが、現実世界のクィディッチさながらにゲームをプレイするかもしれません。しかも、その試合会場は、先ほど紹介した地下複合施設の中に配備されます。
さらに、テレビや映画などの映像コンテンツにおいては、脳内に埋め込んだチップ、あるいは一種の科学的テレパシー機器が、視聴者の心を読み取って、見たいものを見たいタイミングで流してくれることもあるとか。
このレポートで紹介されたものは、実現できそうなものもあれば、かなり極端に思えるものも含まれています。未来を正確に予測することは極めて難しいことです。2019年現在でも、50年前に予測されていたことで、まだ実現されていないものも数多く存在するでしょう。
いずれにせよ、人類や地球が平和裡に存続していることを願いたいところです。
提供元・ナゾロジー
【関連記事】
・ウミウシに「セルフ斬首と胴体再生」の新行動を発見 生首から心臓まで再生できる(日本)
・人間に必要な「1日の水分量」は、他の霊長類の半分だと判明! 森からの脱出に成功した要因か
・深海の微生物は「自然に起こる水分解」からエネルギーを得ていた?! エイリアン発見につながる研究結果
・「生体工学網膜」が失明治療に革命を起こす?
・人工培養脳を「乳児の脳」まで生育することに成功