軽くて小さいインナーバイザー付きフルフェイス「FF-COMFORT」を使いこんでインプレ
(画像=FF-COMFORT GTZ(エフ・エフ・コンフォート GTZ):マットブラック × ホワイト、『Moto Megane』より引用)

だんだん気温が上がってくる春~初夏はバイクで走れる時間が増えてうれしい限りですが、日中の強い日差しや夕方のまぶしさへの対処も必要になってきます。

アスファルトからの強い照り返しは目の疲労につながりますし、夕方の直射日光は信号や横断歩道などの視認性を低下させます。

日差しへの対処はスモークシールドを使う方も多いと思いますが、帰宅が夜になるとちょっと怖いシーンも多いですよね。

サングラスを持ち歩く手もありますが、高速道路など停車できない場所だと急にトンネルがあらわれたとき対応できません。

そこで今回はツーリング中の日差し対応手段として、インナーバイザー内蔵式のフルフェイスヘルメット、「FF-COMFORT」をウインズジャパンさんからお借りし、普段使いやロングツーリングでの使い勝手・快適性をじっくり試してみました。

Contents
軽量コンパクトでソフトなフィット感
まぶしい夕方の走行時はインナーバイザーが大活躍
ワインディングでも首の負担が少ない
高速道路ロングツーリングもそれなりにこなせそう
サイズやデザイン、各部詳細をチェック
まとめ:コスパに優れた使いやすいフルフェイスヘルメット

軽量コンパクトでソフトなフィット感

軽くて小さいインナーバイザー付きフルフェイス「FF-COMFORT」を使いこんでインプレ
(画像=コンパクトで引き締まったデザインです。、『Moto Megane』より引用)

今回お借りしたFF-COMFORTは、2万円台のリーズナブルな価格でインナーバイザーを装備しているコストパフォーマンスの高いフルフェイスヘルメット。

製造販売元のウインズジャパンは、軽量なヘルメットで首の負担を減らし安全性につなげるというコンセプトを掲げる国内メーカーです。

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(画像=インナーバイザー付きで1549グラム、フルフェイスの中では決して重くないです。、『Moto Megane』より引用)

さっそく重量を計ってみたところ1549グラムでした。

フルフェイスヘルメットとしては驚くほどの軽さではありませんが、インナーバイザーがついていることを考えるとかなり軽い部類に入ると思います。

インナーバイザーは便利な反面重量が増える点はデメリットですが、FF-COMFORTなら重さで選択肢から外れることは無さそうです。

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(画像=スクーターからネイキッド、SSまで幅広く似合いそうです。、『Moto Megane』より引用)

僕は過去に使ったことがあるアライ・ショウエイ・カブトのヘルメットはすべてLが適正サイズで、今回FF-COMFORTもLサイズをお借りしました。

実際に被ると出入り口はそこそこ広めで、脱着はしやすい印象です。

頭を左右に振ってもヘルメットがずれないので適正サイズだと思いますが、一般的なフルフェイスとくらべてこめかみやチークパッドの当たりがソフトに感じます。

その分頭頂部の当たりが少し強めに感じますが、試用期間中に頭痛を起こすことはありませんでした。

頬から口元にかけての圧迫感が少なくしゃべりやすいため、インカムを使ったマスツーリングも楽しみやすいと思います。

国内メーカーであるWINSは日本人の頭サイズを基準にヘルメットを設計しているとのことで、フィッティングについては安心感がありますね。

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(画像=普段使いでも脱着はストレスになりませんでした。、『Moto Megane』より引用)

FF-COMFORTは、内装の厚みを変えることでM・L・XLのサイズに対応しています。

内装交換でフィット感を調整できるため、僕が実際に使うとしたらチークパッドをMサイズに変えてみても良いかなと思いました。

センターパッドとチークパッドの組み合わせで自分好みのフィット感に調整でき、汚れやニオイが気になったら新品を手に入れられるのはありがたいポイントです。

まぶしい夕方の走行時はインナーバイザーが大活躍

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(画像=夕方西日に向かって走っても問題なし。、『Moto Megane』より引用)

太陽の位置が低い朝方と夕方の走行シーンでは、インナーバイザーが大活躍します。

バイザーの位置は余裕があり、メガネをかけたまま出し入れしてもぶつかることはありませんでした。

以前安いインナーバイザー付きヘルメットでメガネが当たって使えず悔しい思いをしたことがありますが、FF-COMFORTは普通のメガネなら問題ないと思います。

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(画像=スライド式のレバーはコンパクトでさりげないデザインですが、操作はしやすかったです。、『Moto Megane』より引用)

左側のレバーはサッとつかめる位置で操作感もスムーズなので、慣れれば操作ミスやストレスが発生することは少ないと思います。

急に峠の日陰やトンネルに入ってもサッと操作してクリア状態に切り替えられるので、スモークシールドやサングラスだと怖いシーンも安心して走れました。

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(画像=目が完全に隠れるので、恥ずかしがり屋な方にもおすすめです(笑)、『Moto Megane』より引用)

標準装備のインナーバイザーはミラー仕上げで、外から目線が見えることはありません。

見え方は自然な感じで直接太陽を見ると少しだけまぶしさを感じますが、視界に入っているだけなら走行に問題ないレベルです。

オプションパーツとしてスモーク・シルバーミラー・レインボーミラーの3色が用意されているので、好みに合わせて交換することも可能です。

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(画像=あくまでイメージですが、インナーバイザーの見え方はだいたいこんな感じです。、『Moto Megane』より引用)

インナーバイザーのカバー範囲は広くて、視界の下側に少しだけ境界線が見える感じです。

朝日や西日がまぶしいときだけでなく、日中アスファルトの照り返しがキツいときの走行にも使いやすいと思います。

ワインディングでも首の負担が少ない

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(画像=タイトなワインディングも走ってきました。、『Moto Megane』より引用)

アップダウンの激しい峠道をたっぷり含むロングツーリングで、FF-COMFORTの快適性や疲れ具合もチェックしました。

峠道は一般道より加減速と左右のGがかかりやすく、ヘルメットの重量が首への負担として表れる場所。

常に次のカーブを見つめ続けないといけないため、同じ姿勢が続いて肩こりも発生しやすいですよね。

軽くてコンパクトなFF-COMFORTは、ワインディングの登りも下りも首への負担が少なく、集中力を乱されることがありませんでした。

走行距離250キロ、7時間被り続けましたが、軽量なので首・肩への負担は少なかったですね。

高速道路ロングツーリングもそれなりにこなせそう

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(画像=高速道路走行の快適性もチェック。、『Moto Megane』より引用)

風切り音や風圧が気になる高速道路も走行してきました。

ウインドスクリーンからヘルメットを出し、ネイキッド状態で時速100キロ走行してみましたが、風圧に特別弱い印象はありません。

正面から縦横に首を大きく動かすと圧力が強くなるため、走行風はしっかり整流されている印象です。

風切り音は人によって感じ方がかなり変わる部分ですが、僕は一般的なフルフェイスなりの音量だなと感じました。

価格帯と静粛性が高いヘルメットから乗り換えた場合、最初は風切り音が気になることがあるかもしれません。

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(画像=消音イヤーパッド・チンカーテンが標準装備。、『Moto Megane』より引用)

同梱する消音イヤーパッドとチンカーテンを付けたり外したりしてみたところ、音量はそれほど変わりませんが高い音が少し減るような気がします。

かさばらないパーツなので、高速道路メインのロングツーリングに行くときはバッグに入れておくといいかもしれません。

サイズやデザイン、各部詳細をチェック

パッと見て分かるくらいFF-COMFORTはコンパクトです。

ウインズジャパンのホームページには原付スクーターのメットイン対応表があり、コンパクトなサイズへのこだわりがうかがえます。

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(画像=フロント側はかなりヘルメットを選ぶのですが、すっぽりと収納できました。、『Moto Megane』より引用)

僕が乗っているXMAX250は2つメットインスペースがありますが、小さいヘルメットしか入らないフロント側にもすっぽり収納できました。もちろんリヤ側には余裕で入ります。

高さ・幅ともにコンパクトなので、スクーターのメットインやリヤボックスにも入れやすいと思います。

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(画像=正面のシルエットはほとんど変わりません。、『Moto Megane』より引用)

僕がプライベートで使っている、同じくWINS製のジェットヘルメットG-FORCE SS JETと並べてみました。

正面から見ると、高さ・幅ともにそれほど変わらず、かなりコンパクトなのが分かりますね。

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(画像=FF-COMFORTの方が少し長いですが、引き締まったフォルムだと思います。、『Moto Megane』より引用)

サイド側も前後が少し長い程度でほとんど変わらない印象です。

今回お借りしたのはFF-COMFORTのGTZというグラフィックモデルの、マットブラック×ホワイトというカラーです。

デザインの好みは人それぞれですが、派手すぎず程よいグラフィックなのでいろいろなバイクやウエアに合わせやすそう。

2021年5月現在、グラフィックモデルが4色、単色はマットラックとクールホワイトの2色がラインナップされています。

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(画像=額のベンチレーションは凹凸が少なく最初少し操作しにくかったですが、慣れれば問題なし。、『Moto Megane』より引用)

額のベンチレーションは開閉一段階のシンプル操作です。

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(画像=口元から入った風がブレスガードから吹き出して曇りを解消してくれます。、『Moto Megane』より引用)

口元のベンチレーションから入ったエアーは、ブレスガードから頭部に抜けるルートです。

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(画像=デザインを壊さないシンプルなリヤベンチレーション、『Moto Megane』より引用)

リヤ側のベンチレーションは開閉機構がなく、走行風の負圧で排出する方式です。

ベンチレーション性能は平均的なフルフェイスヘルメットと同じくらいな印象で、時速40キロくらい出ると明らかに風の動きがわかる感覚でした。

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(画像=シールドの微開角度が良い感じで使いやすい。、『Moto Megane』より引用)

シールドは全開から全閉までの5段階で、しっかり密閉してすき間風は入ってきません。

微開角度がちょうど良く、信号待ちでちょっと開けたり、走行中多めに風を入れたりといったシーンでも使いやすいですね。

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(画像=グローブのまま脱着できて便利なワンタッチバックル式。、『Moto Megane』より引用)

あご紐はワンタッチのバックル式で、つかみやすいヒモがついているので夏用グローブを付けたままでも脱着はラクでした。

内装の肌に触れる部分はすべて取り外して洗濯可能なため、毎日の通勤や通学にも使いやすいですね。

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(画像=メガネスリットのおかげてストレスはありません。、『Moto Megane』より引用)

内装表面の加工もサラッとしていて、20度後半の外気温でも不快感なく使えました。

チークパッドの一部に凹みが付いているので、メガネを装着したままのロングツーリングでも痛みや圧迫感はありませんでした。

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(画像=専用引き換えはがきに必要事項を記入して送るだけ。、『Moto Megane』より引用)

FF-COMFORTを購入するとついてくる引き換えはがきを送ると、曇り止めのフォグインシートが無料で送られてきます。

いわゆる「ピンロックシート」と同じものですが、WINSヘルメットはピンを使わず貼り付ける方式なので名称が違うようです。

寒い冬場もツーリングや通勤で使う方は、曇り止め効果の高いフォグインシートが無料で使えるのはうれしいポイントですね。

まとめ:コスパに優れた使いやすいフルフェイスヘルメット

軽くて小さいインナーバイザー付きフルフェイス「FF-COMFORT」を使いこんでインプレ
(画像=普段使い・ツーリングどちらもそつなくこなせると思います。、『Moto Megane』より引用)

今回FF-COMFORTをじっくり使い込んでみて、必要な機能を程よく搭載したコスパの良いヘルメットだと感じました。

ツーリングや街乗り、どのシーンでも大きな不満はなく、実売で2万円前後の価格を考えるとかなりコストパフォーマンスが良いヘルメットだと思います。

便利なインナーバイザーやピンロックシートも付属し、あとからスモークシールドやサングラスを買い足すお金がかからないのもgood。

国内メーカーが日本人向けに作っている安心感も選びやすいポイントです。

もっとお金を出せば性能の高いヘルメットはありますが、バイクに乗り始めた方の最初のヘルメット、通勤用のセカンドヘルメットに選びやすいと思います。

乗車頻度が少ないタンデムライダーのため、リーズナブルで使いやすいヘルメットを探している方にもおすすめできそうです。

もちろんメインヘルメットとしてツーリングにもしっかり使えますので、軽くて使いやすい一品を探している方はぜひ選択肢に加えてみてください。

提供元・Moto Megane

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