パナソニックは、キッチン家電のレンタル事業と食のサービスを組み合わせた月額3980円のサブスクリプションサービスに本腰を入れる。6月8日に開催した食サービス「EATPICK」のオンライン会見の中で、パナソニックアプライアンス社の堂埜茂副社長は、2024年度にサービス事業による売上規模を20億円とし、キッチン家電の利益ベースで2割にするとの目標を掲げた。
20年5月に立ち上げた食のコミュニティサービスであるEATPICKは、1年間で25万人の会員を獲得し、延べ300万人が利用するサービスに成長した。今回、新たにアプリ版でサービスを提供することでウェブサービスからSNSへとサービス形態を一新。合わせて、キッチン家電のレンタルと食のサービスを組み合わせた「foodable」と、「おいしく腸活」の二つの新サービスを本格導入する。
foodableは月額3980円で、次の四つのコースから選択できる。一つは「ごはんソムリエ厳選 銘柄米食べくらべ」で、毎月3種類の全国各地の銘柄米が届き、63銘柄炊き分け機能搭載の炊飯器「おどり炊き」がレンタルできるセットとなる。最低契約期間は2年間。
二つ目は「100%オーガニックスムージー 手軽においしく飲む健康」で、楽天ファームとの提携で毎月届くオーガニックスムージーキットと、パナソニックのタンブラーミキサーのセットとなる。最低契約期間は6カ月。
三つ目は「選べるパンミックス ふっくら焼き立て初体験」で、毎月届く日清フーズの選べるパンミックス(5斤分)とホームベーカリーのセットとなる。最低契約期間は1年間。
最後は「風味豊かなパンで目覚める お手軽ベイクアップ」で、国産小麦粉を使ったこだわりの冷凍パンと「オーブントースター ビストロ」のセットとなる。最低契約期間は1年間。
いずれも、最低契約期間が完了した後は1カ月単位の自動更新となる。最低契約期間中の中途解約は、別途解約手数料7960円がかかる。また、最低契約期間の満期後に解約したい場合、キッチン家電は買取(別途買取料2200円)や返却(送料は顧客負担)を選択することができる。
また、おいしく腸活は月額3980円の6カ月プランでサービスを開始。サイキンソーと協業して自宅から依頼できる腸内フローラ解析(1回)など腸活キットと、一人ひとりの腸内環境にパーソナライズされたレシピや献立提案、腸活コミュニティ、オリジナル発酵食や腸活食材の購入などのサポートが受けられる。
パナソニックでは、今後も顧客の反応を見ながらキッチン家電以外にもサービスを広げていく計画。会見の中で堂埜副社長は、「白物家電の製造をやめるわけではない」と今後もメーカーとしてのモノづくりを続けていくことを念押ししながらも、製品から得られる利益以上に新しいサブクスリプションサービスの利益率が大きい点をアピールした。(BCN・細田 立圭志)
提供元・BCN+R
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