目次

  1. 「壁に絵を描いて」レストランから思わぬスカウト
学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=レストランの壁に絵を描くジョー君(9)/Credit:Caters、『ナゾロジー』より 引用)

問題行動で小学校を退学したエジソン、5歳までほとんど言葉を話さなかったアインシュタインなど、のちに「偉人」と呼ばれる人物は、幼少期に変わった振る舞いを見せることがあります。

それを「異常だ」と決めつけて辞めさせるか、あるいは、才能を見出して伸ばしてあげるかで、その子の人生は大きく変わります。

イギリスに住む9歳の少年ジョー・ホエール君もその1人。

彼は四六時中絵を描くことに夢中で、学校の教室中を落書きだらけにして問題児扱いされていました。授業で使うノートにも、板書は取らずに落書きで埋め尽くしていたのです。

そんな時、彼に救いの手を差し伸べたのは他でもない彼の両親でした。

「壁に絵を描いて」レストランから思わぬスカウト

学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=ジョー君/Credit:The Doodle Boy、『ナゾロジー』より 引用)

両親はジョー君の熱意をくみ取って、放課後の美術クラスに通わせることにしました。美術の先生はすぐに彼の才能を見抜き、インスタグラムでジョー君の絵をシェア。

すると、イングランド・シュルーズベリーにあるレストラン「Number 4」から、「店の壁に絵を描いてほしい」という依頼がジョー君に舞い込んできたのです。

学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=落書きで満たされたノート/Credit:The Doodle Boy、『ナゾロジー』より 引用)

父親のグレッグさんは「わずか9歳の息子に、ビジネスとして経営するプロのレストランから正式に依頼が来たときは驚きました。しかも、絵を描く場所は、店内でも一番目立つダイニングエリアの壁だったのです」と振り返ります。

ジョー君は、その依頼を二つ返事で受け、学校帰りに数時間、レストランに立ち寄って作業を始めました。

学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=レストランに絵を描き始めるジョー君/Credit:Greg Whale、『ナゾロジー』より 引用)

絵を描き始めたジョー君は、内に閉じ込めていたアイデアが爆発。

なんと延べ12時間でレストランの広い壁を絵で埋め尽くしてしまったのです。

学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=Credit:Greg Whale 、『ナゾロジー』より 引用)
学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=Credit:Greg Whale、『ナゾロジー』より 引用)

彼の芸術的才能はたちまち周囲に広まり、今では「落書き少年(The Doodle Boy)」としてイングランド中に知れ渡っています。

グレッグさんは、子供の異常行動を不安視する親に対し、「子供が何に夢と情熱を持っているかをしっかりと見極めること。それが分かったら、才能を伸ばし、開花させるためのクリエイティブな場所をー習い事教室や地元のワークショップー与えてあげることが大切です」と助言します。

学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=壁一面に広がるジョー君の絵/Credit:Greg Whale、『ナゾロジー』より 引用)

一番良くないのは、問題行動をすぐに辞めさせることです。もちろん、辞めさせるべき悪癖もあるでしょうが、中にはダイヤモンドの原石のような才能も潜んでいます。

それを見極め、才能を伸ばせるのは、何よりも親の仕事です。

学校の問題児だった少年は、理解ある両親のおかげで、たちまちイングランドの有名人となりました。現在、彼はプロの画家を目指して、日々絵を描き続けているそうです。

学校一の問題児だった落書き少年に「絵の仕事」が舞い込み、運命が一転する
(画像=プロの画家を目指すジョー君/Credit:The Doodle Boy、『ナゾロジー』より 引用)

reference: boredpanda / written by くらのすけ

提供元・ナゾロジー

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