西武鉄道(埼玉県所沢市)と西武園ゆうえんち(同)は19日、「西武園ゆうえんち」を新装開業した。総事業費は約100億円。「心あたたまる幸福感に包まれる世界」を新テーマに据え、昭和レトロを生かし新たな来園者の獲得を目指す。
今回の改装では、1960年代の高度経済成長期の日本の街並みをほうふつとさせる「夕日の丘商店街」を園内に創出。当時を感じさせる店舗に加え、商店街の住人としてパフォーマーたちが来園者の間近でショーを演じ、来園者は園内限定で使用可能な通貨「西武園通貨」で飲食や買い物ができるなど、昭和の懐かしい日常に入り込める仕掛けを随所に施した。
既存のアトラクションを残しながら、商店街を見下ろす丘の上には映画館「夕陽館」を建設し、同館内では新アトラクション「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」を展開する。「ゴジラをテーマにした常設のアトラクションとしては世界初」と同園。商店街の平穏な雰囲気から一転、興奮とスリルが満載のアトラクションとなっている。
昨年開業70周年を迎えた同園は、1988年度には年間約194万人の来園があったが、施設の老朽化や消費者ニーズの変化などに伴い、近年は同50万人ほどで推移していた。既存のアトラクションをあえて残し、「古さ」「懐かしさ」を前面に打ち出した新規施設を開業することで、新たな付加価値と魅力を園内一帯に持たせた。
「遊園地というライブ・エンターテインメントを通し、この『大切な人と一緒に過ごし体験を共有する』という普遍的な価値を追求していく」と同園。 料金は、「1日レヂャー切符」(入園、アトラクションフリー)が大人(中学生以上)4400円、子供(3歳から小学生)3300円。

「夕陽館」の入り口。映画館という設定で、ポスターなどが張られている

「ゴジラ・ザ・ライド」のワンシーン
提供元・観光経済新聞
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