観光庁の蒲生篤実長官は5月19日の定例会見で、旅行が感染拡大要因との風評を払拭するための科学的根拠の提示について、現在の状況から「サイエンスに基づいた議論にはならないのではないか」との考えを示した。科学的根拠の提示は、日本商工会議所が観光産業の回復策として提言しており、JATA(日本旅行業協会)がモニターツアーで取り組んでいる。
感染拡大の波とGoToトラベルキャンペーンの実施時期を照らし合わせた場合、両者に相関関係はないと見ている。ただ、「GoToが犯人になってしまったという印象。感染状況が悪化し不安ななか、皆、何かに原因を求めたがっている」と述べ、検証を行う場合はタイミングの見極めが必要なほか、中立的な立場が行うべきとの考えも示した。
提供元・トラベルジャーナル
【関連記事】
・旅行代金は高くなる? 変化予測と対応のアイデア
・人はなぜ旅をするのか 変わる世界と変わらぬ本質
・6000万人目標を目指すのか アフターコロナの観光立国論
・コロナ禍後のニューノーマル 変わる価値観と旅の提案
・旅行業参入、それぞれの理由 水族館からMICE施設まで