蓄積された疲れで、「だるい」「頭がぼーっとする」「イライラする」なんて症状に慣れっこの人も多いかもしれない。
そもそも、“疲れ”とはなんなのか? 上手く付き合っていくために、まずは相手の正体を知る必要がある。そこで、現代人の疲労や自律神経に詳しい、内科医の工藤考文医師に“疲れ”のメカニズムと解消法を聞いた。
「まず知ってほしいのが、疲れと疲労感の違いです。“疲れ”は体にかかる負担そのものを指す一方、“疲労感”はそれを伝える生体アラームを指します。人は夢中になったり、やりがいを感じたりすると、脳内でドーパミンやβ—エンドルフィンなどの興奮物質が分泌され、疲れていても疲労感を感じにくくなる場合があります」
自分では疲れ知らずと思っていても、実は体が密かに悲鳴をあげていた、なんてことも珍しくないのだ。では、疲れの正体とは?
「疲れには、中枢性疲労と末梢性疲労の2種類があります。末梢性疲労は肉体の疲れ、中枢性疲労とは脳(自律神経の中枢)の疲れを指します。現代人の主な疲れは、後者の中枢性疲労。パソコンやスマホの長時間使用、継続的な精神的ストレスなどは、交感神経の活発な状態を長引かせて自律神経のバランスを崩します。すると、脳の自律神経の中枢である視床下部などの領域で脳細胞が酸素を大量に消費し、活性酸素が生まれます。この活性酸素が神経細胞を破壊して、脳の疲れを生むのです」(工藤医師)
疲れが蓄積すると、パフォーマンスの低下や、自律神経、免疫、ホルモンなど生命維持に欠かせない機能に支障を引き起こし、病気や精神障害などの原因にもなるという。疲れは、決して侮ってはいけないのだ。
では、中枢性疲労の解消に効果的な方法とは何か。
「一番身近で、簡単な解消法が10分間の温浴(お湯に浸かる)です。温浴により血管が拡張して血流がアップすると体内の隅々まで酸素が行き渡り、老廃物や疲労物質が排出されます。また副交感神経が優位になって深いリラックスを得ることができ、質の良い睡眠をとることにもつながります」
ただし湯温が熱すぎたり、長風呂し過ぎると自律神経を余計に疲れさせるため注意が必要。湯温は少しぬるめの39~40度以下で、時間は10分間を守りたい。また、温浴は入眠の2時間前には済ませること。温浴で一度上がった深部体温が下がる段階で眠気が起こるのだが、急には下がらないので2時間はあけてほしい。
もちろん、すでに温浴が習慣になっている人も多いだろう。そこで10分間温浴の効果を最大限にするために、よりディープなリラックスへ導いてくれるアイテムを編集部の独断でセレクトしてみた。ポイントは自分好みのアイテムを使って、リラックス効果を高めることだ。以下は、一例として参照してほしい。
10分間温浴の効果を最大限にする編集部セレクトの入浴アイテム
本物の温泉気分を自宅で堪能!「那須 天然湯乃華」
栃木県の那須高雄温泉に属する高湯温泉から採取した湯乃華(硫黄華)を、手を加えずにそのままパック詰めした珍しい液状の天然入浴剤。濃厚な硫黄の香りとトロッとした肌触りは温泉そのもの。体の芯からポカポカと温まり、温浴効果は最大に。
価格:1200円
販売方法:HPへの問い合わせより注文
森林浴気分で脳をディープリラックスに導く「ヴェレダ モミ バスミルク」
モミ葉油入りで、モミの香りが楽しめるバスミルク。目を閉じると森林浴をしている気分になり、心身共に深いリラックスへ導いてくれる。お肌にも潤いをプラス。
価格:3080円
販売方法:HPへの問い合わせより注文
ストレス緩和作用のあるラベンダーから抽出したロウリュ用オイルと、フィンランドのサウナでは欠かせない血行促進、殺菌・保湿作用のある白樺・ヴィヒタの入浴剤。どちらもサウナーにはたまらないアイテムだ。「ヴィヒタ ジャパン」のサイトでは、ヴィヒタそのものも手に入るので興味のある人はぜひ、お試しを!
商品名:ロウリュ用天然アロマオイル ラベンダー 原液タイプ 10ml
価格:2400円
販売方法:HPへの問い合わせより注文
商品名:ヴィヒタ入浴剤
価格:2300円(1箱10包)
販売方法:HPへの問い合わせより注文
サウナ並みのポカポカ感!「イルコルポ ミネラルバスストーン」
岩手山の麓で採取される「角閃石」を使ったバスストーン。人体に最も有効とされる4~14ミクロンの遠赤外線を放出し、体を芯から温めてくれる。サウナに入ったようなポカポカ感は圧巻!アロマオイルと一緒に使用可能。
価格:4950円
販売方法:HPへの問い合わせより注文
炎の1/fゆらぎで脳を癒す「ラスボーンズ クラシックキャンドル」
炎の1/fゆらぎは、脳をリラックスさせる効果がある。香りと炎のリラックス効果を同時に得られるアロマキャンドルは、ディープリラックスに欠かせない。珍しい2本芯のキャンドルで炎の効果も倍増。
価格:5500円
販売方法:HPへの問い合わせより注文
みやま市工藤内科院長。東洋医学・漢方医。福岡大学医学部卒。卒業後、アイルランドとオーストラリアへ留学。帰国後は大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は福岡県みやま市の工藤内科にて、地域医療を行なっている。東洋医学・漢方治療、糖尿病・ダイエット治療を専門とし、NHK「ガッテン!」、NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、TBS「名医のTHE太鼓判!」、フジテレビ「ホンマでっか!? TV」などに漢方治療評論家・肥満治療評論家として出演。日本内科学会・日本東洋医学会、日本肥満学会・日本糖尿病学会・日本高血圧学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・小児慢性疾病指定医。著書に、『疲れない大百科(ワニブックス)、『災害不調』(角川新書)、『やせる出汁』(アスコム)他多数。
男の隠れ家デジタル編集部
いくつになっても、男は心に 隠れ家を持っている。
我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。
文・verb/提供元・男の隠れ家デジタル
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