東京都心から西に約50km、高尾山は江戸時代から山岳信仰の地として多くの人々に親しまれてきました。古くから修行の場として、また江戸時代には徳川幕府から、明治時代には御料林になるなど、時の権力者から保護を受けてきたことから豊かな自然が今でも大切に残されているのが大きな魅力です。
都心から登山口までのアクセスが良く、山の中腹まで通じるケーブルカーやリフトで気軽に眺望の良いエリアまで登ることができるなど、まさに東京のオアシスともいうべき高尾山。登山には1~6号路、稲荷山コース、高尾山・陣馬山コースなど、多くの登山道が整備されています。平成19年には富士山とともに、ミシュランの三つ星を獲得し、一気に知名度が上がり、外国からの観光客もたくさん訪れる人気の山となりました。
ここでは、高尾山登山を楽しむための代表的な3つのコースをご紹介。初心者でも安心して登ることのできる3時間コースから、1日かけてたっぷりと歩くことができる2山の縦走コースまでバラエティ豊かです。何度でも訪れたくなる高尾山の魅力をたっぷりと満喫してください。
高尾山登山の王道「表参道コース」
数ある高尾山の登山道の中でもっとも賑わう表参道(1号路)。京王線の高尾山口駅から薬王院を経由して高尾山山頂までは徒歩で登り、下山にはケーブルカーを利用するモデルコースは約3時間の道のりとなります。途中、食事処やお土産物屋さんなどが建ち並ぶ霞台や、夏にはビアガーデンになる展望台、灯篭が並ぶ浄心門、そして多くの参拝者で賑わう薬王院など、見どころ満載です。
高尾山山頂は広く、茶屋やビジターセンターなどがあり、富士山や丹沢など美しい景色が広がっています。休日ともなると、座る場所が確保できないこともあるほど混雑することも……。とはいえ、初めて高尾山に登るなら、まずは表参道(1号路)がおすすめです。
高尾山口駅→霞台→薬王院→高尾山→5合目合流点→浄心門→高尾山駅→ケーブル→高尾山口駅
[歩行時間]3時間5分
[技術]★☆☆☆☆
[体力]★☆☆☆☆
[レベル]初級
高尾山の自然を満喫できる「稲荷山コース」
表参道(1号路)とは打って変わって、稲荷山山頂を経由するコースは豊かな自然が魅力。高尾山口駅を出発・到着とし、約9km、約3時間25分のコースです。整備された登山道は歩きやすく、高尾山域ならではの豊かな自然を全身で感じながらゆっくりと山頂を目指していきましょう。
高尾山山頂からの下山では薬王院には寄らずに、沢沿いを下っていきます。初夏にはセッコクという白い花が咲くエリアや、弘法大師ゆかりの岩屋など、高尾山ならではの自然が楽しめます。最初の高尾山登山は表参道(1号路)コースで、次は名所にはあえて立ち寄らず豊かな自然を堪能するコース、などというのも一興です。
高尾山口駅→稲荷山→高尾山→山頂下分岐→稲荷山コース分岐→覗岩→高尾山口駅
[歩行時間]3時間25分
[技術]★☆☆☆☆
[体力]★★☆☆☆
[レベル]初級
高尾山と陣馬山を縦走するトレイルコース
高尾山を歩き尽くす高尾山~陣馬山の縦走コースは、外国人からも多く訪れるトレイルコース。高尾山口駅からJR中央線・藤野駅まで約17km、7時間50分の行程ながら、高低差は855m、大きなアップダウンや岩場などもないため初心者向きのコースでもあります。
登山道も整備されており、高尾山山頂はもちろん、ベンチやトイレなどの休憩場所も点在。外国人からは、東京都心近郊にこんなに自然豊かで素晴らしいトレイルコースがあるなんて! と驚くそう。ぜひ多くの人に歩いてもらいたいトレイルコースです。
藤野駅→陣馬登山口バス停→陣馬山→景信山→高尾山→高尾山口駅
[歩行時間]7時間40分
[技術]★☆☆☆☆
[体力]★★☆☆☆
[レベル]初級
出典
PEAKS特別編集 首都圏の低山 詳細ルートガイド
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