中国の大型連休「国慶節」2021年は10月1日から、昨年のトレンドから今後を予測

国慶節とは、春節に並ぶ大型連休で、中国の建国記念日を祝日とする10月1日を指します。

毛沢東主席が1949年10月1日に中華人民共和国の成立を宣言したことから、毎年この日が国慶節として祝われます。

国慶節には海外旅行を楽しむ中国人も多く、日本にも毎年多くの訪日外国人観光客が訪れます。

近年では、国慶節の日本旅行で、有名な観光地にとどまらず、地方へも足を運ぶ傾向もみられています。

国慶節とは

国慶節とは、中国の建国記念日を祝日とした10月1日を指します。

春節に並ぶ大型連休のひとつで、1949年10月1日に毛沢東主席が中華人民共和国の成立宣言したことから、毎年この日を国慶節として祝っています。

なお台湾にも国慶節が存在しますが、中国とは日取りが異なり、台湾では10月10日が国慶節となっています。

2021年は10月1日から7日

2020年は、国慶節が中秋節と重なり、10月1日から8日まで8連休となりました。

ただし、2021年も含めて、例年国慶節は10月1日から7日までの7連休となっています。

国慶節を含む2021年の中国の祝日は、以下のようになっています。

中国の祝日（2021年）

祝日	法定祝日	休日期間	連休
元旦	2021年1月1日（金）	12月31日（木）～1月2日（土）	3連休
春節	2021年2月12日（金）	2月11日（木）～2月17日（水）	7連休
清明節	2021年4月4日（日）	4月3日（土）～4月5日（月）	3連休
労働節	2021年5月1日（土）	5月1日（土）～5月5日（水）	5連休
端午節	2021年6月14日（月）	6月12日（土）～6月14日（月）	3連休
中秋節	2021年9月21日（火）	9月19日（日）～9月21日（火）	3連休
国慶節	2021年10月1日（金）	10月1日（金）～10月7日（木）	7連休

コロナ禍前の国慶節の様子

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中国からの訪日観光客は減少しています。

一方でコロナ禍前の国慶節では、体験重視の旅行者が増加している傾向が見られました。

中国の文化・旅行部は2019年、国慶節7連休の間に、中国国内の旅行客がのべ7億8,200万人、前年同期比7.81%増となり、観光収入は6,497億1,000万元（約9兆7,650億円）、前年同期比8.47%増になったと明らかにしました。

中国では、国慶節の期間中、高速道路が無料化され、Alipay決済による割引なども実施されました。

訪日旅行への興味は

ホテルの宿泊予約アプリ「Relux（リラックス）」を運営する株式会社Loco Partnersの「2019年国慶節インバウンド旅行動向調査」によると、Reluxアプリの9月上旬時点での10月1日～7日の期間における予約数で「大阪」が最多となりました。

また日本政府観光局の訪日外客数調査によると、2019年10月の中国から日本への観光客は、前年同月比2.1％増加の73万人で過去最高を記録しています。

中国のビザ発給事情からも日本人気が証明されています。2019年の国慶節に発行される出国ビザのうち、約25％を日本へのビザが占めたと携程が明らかにしました。

コロナ後の国慶節の様子

中国文化観光省の統計によれば、2020年の国慶節の連休期間中に、全国の観光地を訪れた旅行者数はのべ6億3,700万人にのぼり、それに伴う観光収入は4,665億6,000万元（約7兆2,804億円）に達しました。

コロナ発生地となった湖北省武漢を含め、全国各地から多くの人が旅行し、リベンジ消費を楽しみました。

隔離要請や国際線の減便などの影響で、海外旅行をする人はほとんどいなかったとされます。

コロナ禍を経て、ステイホームの反動から旅行への需要が高まるなど、全体的に中国の旅行意欲は回復傾向が見られています。

国慶節の人の動きを理解し、集客につなげていく

中国の大型連休である国慶節は、例年10月1日から7日間にわたり祝日となります。

コロナ禍以前は、国慶節の連休中に、多くの中国人旅行客が日本に訪れていました。

コロナ後も国内旅行意欲は旺盛となっており、新型コロナウイルスの感染状況が収まり次第、日本への中国人旅行客も戻ってくると考えられます。

＜参照＞
AFP BB NEWS：国慶節の休暇に7.82億人が旅行、観光収入9兆円を超える
AFP BB NEWS：中国でコロナ後初の旅行ブーム国慶節連休で観光地、業者が「奪い合い」
人民網日本語版：中国の2021年の祝日・連休スケジュール発表
ロイター：中国の国慶節連休、旅行者急増の見込み　コロナ在宅の反動で

文・訪日ラボ編集部／提供元・訪日ラボ