長い歴史やバックグラウンドを備えたロングセラーモデルと復刻モデルを10万円台〜20万円台の価格帯から厳選。歴史の重みと実用性を兼ね備えた編集部おすすめの良作を紹介していく。
歴史を感じさせる意匠と
確かな実用の合わせ技
ネームバリュー、機能性、希少性など、腕時計の魅力はいくつもあるが、メーカー、ユーザー双方にとって特別な価値をもつのが独自の歴史やバックグラウンドだろう。技術やデザイン性は新興ブランドでも努力次第で獲得することができるが、歴史やバックグラウンドは一朝一夕では手に入らないからだ。
そんな、歴史やバックグラウンドという点で、腕時計の魅力を体現するのが“復刻モデル”や、基本コンセプトを変えずに進化を続ける“ロングセラーモデル”。
原点となるモデルの雰囲気を忠実に継承したモデルから、コンセプトを残しつつ現代的にアレンジされたインスパイア系まで様々だが、ここでは名作のエッセンスを備えつつ、外装、ムーヴメントに関して現代の技術を反映したモデルを厳選してみた。いずれも歴史の重みと実用性を兼ね備えた良作である。
【ロングセラーモデル3選】
SEIKO PROSPEX(セイコー プロスペックス)
マリーンマスター SBBN047
1975年に完成した飽和潜水に対応する世界初のチタン製ダイバーズウオッチ、プロフェッショナルダイバーズ600mのDNAを継承したプロ仕様の飽和潜水用ダイバーズウオッチ。チタン製のワンピースケースに逆回転防止ベゼルを載せ、それをネジ留めされた外胴でカバーする独自構造により、飽和潜水で使用するヘリウムガスの侵入を防ぐ驚異的な気密性を実現している。独自の外胴ケースなどの意匠を初代モデルから継承しつつ、現代の技術により1000m防水にスペックが強化されている。
■Ref. SBBN047。TI(スーパー ブラックダイヤシールド加工/49.4mm径)。1000m飽和潜水用防水。クォーツ(Cal. 7C46)。27万5000円
上の時計は、プロダイバーから届いた一通の手紙をきっかけに開発されたというセイコーの飽和潜水仕様ダイバーズウオッチ初代モデル。外胴だけで23件に及ぶ特許を取得し、セイコーのダイバーズウオッチの基準を定めるモデルのひとつとなった。
【問い合わせ先】
セイコーウオッチ お客様相談室
TEL:0120-061-012
ORIS(オリス)
オリス ビッグクラウン ポインターデイト
1938年の発表以来、オリスを代表するアヴィエーションウオッチとして多彩なコレクションを展開してきた人気シリーズ。モデル名は、パイロットが手袋をはめたままでも操作しやすいように導入された大型クラウン(リューズ)に由来している。
■Ref.754 7741 4064-5 20 64。SS(40mm径)。5気圧防水。自動巻き。19万2500円
【問い合わせ先】
オリスジャパン
TEL:03-6260-6876
NOMOS GLASHÜTTE(ノモス グラスヒュッテ)
タンジェント 38 ミッドナイトブルー
1992年の発売から29年にわたって人気を維持しているベストセラー。バウハウスのデザイン哲学をベースにした均整の取れた意匠を継承しつつ、シルバーのインデックスを配したミッドナイトブルー文字盤を採用し、現代的なエッセンスが加えられている。
■Ref.166。SS(37.5mm径)。3気圧防水。手巻き(Cal.アルファ)。26万4000円
【問い合わせ先】
大沢商会
TEL.03-3527-2682
文・船平卓馬/提供元・Watch LIFE NEWS
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