目次

  1. 「イジメ」は定義できない
  2. 「イジメ」はIQが低い人の行動?
  3. イジメっ子診断

「イジメ」は定義できない

「イジメている自覚」がある人は少ない。6つの項目でわかる「イジメっ子診断」 あなたは大丈夫?
(画像=『ナゾロジー』より引用)

子どもの世界だけでなく、大人の世界にもはびこる「イジメ」は、世界中で社会問題となっています。なぜイジメはこんなにも発生することが「当たり前」であり、対処が難しい問題なのでしょうか。

その答えの一つに、イジメをしている本人がそれを「イジメ」だと自覚していないといったことがあります。たとえば職場でのイジメにおいて、マネージャーはそれを「ベストを尽くすための手段」であると語ります。とはいえイジメの定義が非常に難しいといったこともまた事実。私たちは「イジメ」と「受け手が繊細すぎる場合」をどのように分けて考えれば良いのでしょうか?

さらに言えば、イジメの手段は様々。わかりやすい身体への攻撃もあれば、侮辱的な口撃や無視、そして最近ではネット上で悪口を書かれることもあります。このように、定義もあいまいで手段も多様化するイジメの実態を把握することは困難を極めます。

「イジメ」はIQが低い人の行動?

「イジメている自覚」がある人は少ない。6つの項目でわかる「イジメっ子診断」 あなたは大丈夫?
(画像=『ナゾロジー』より引用)

これまでイジメは、一般的にはIQが低く、社会的認知を欠いている人によって引き起こされていると認識されていました。しかし、この常識が当てはまるケースは少なくなってきています。

ある研究では、イジメはむしろ社会的スキルの高い人物によって引き起こされていることが主張されています。そのスキルによって適切なターゲットを見つけては攻撃を開始するのです。そうした場面で選ばれるのはたいてい自尊心の低い人であり、そういった人を下に見ることで、イジメ加害者は自分の自尊心を高めて自らの立場を守ろうとします。

社会的スキルが高いといえども、その人たちが「共感能力」を欠いていることは言うまでもありません。イジメをすることで相手がどのように感じるのかといったことを理解しておらず、イジメについて「大した事ではない」と思っていたり、「イジメられる側に原因がある」と思っていたりするのです。

イジメっ子診断

「イジメている自覚」がある人は少ない。6つの項目でわかる「イジメっ子診断」 あなたは大丈夫?
(画像=『ナゾロジー』より引用)

あなたは「まさか自分が…」と思っていませんか?

その定義があいまいである以上、病気のようにイジメっ子を「診断」することはできません。しかし、もし以下に挙げる項目にいくつか「当てはまる」と感じたのであれば、他者との接し方を少し改めてみたほうがいいかもしれません。このチェックリストで自分の「イジメっ子」度を確認してみましょう。

1.周囲の人を繰り返し怒る

よく誰かがあなたのそんな態度に不平を言ったり、涙ぐんだりしていたら危険信号であると言えます。あまり軽く考えずに、もう一度自分がしたことを客観的に見つめてみましょう。

2.共感能力を欠いている

自分自身でこの事実に気がつくことは簡単ではありません。実際に仲のいい人に尋ねてみるか、共感能力テスト(英語)を受けてみてもいいかもしれません。

3.攻撃的になる

これには、大きな声で叫んだり、みんなの前で誰かに恥をかかせるような行為も含まれます。さらに、「へえ、そんなやり方するんだ。良い根性してるね」など、口調は穏やかであっても皮肉的な攻撃であればここに含まれます。

4.人を不安にさせる

誰かを執拗にからかったり、わざと失敗するように仕向けるような行為は典型的なイジメの予兆です。そうやって人を貶めることで自分が安心感を得ようとしているのです。

5.悪いウワサを広める

大した事ではないように思う人もいるかもしれませんが、これにより相手が生き地獄を味わう可能性もあります。根も葉もない悪いウワサ話は、その人が築いてきた社会的信用を一瞬にして破壊するきっかけとなってしまうものです。また、誰かを嫌う気持ちについて同じコミュニティの誰かに同意を求めることも黄信号でしょう。

6.職権を濫用する

合理的な理由なく誰かの昇進を無かったことにしたり、特定のイベントへの参加を許可しなかったりすることは、いわゆる「パワハラ」にあたり、職場でのイジメと言い換えることができます。

大人のイジメはストレスフルな職場や、リーダーの能力が乏しい場合に起こることが多く、やがてそれは職員のメンタルヘルスに関わる問題へと発展していきます。

大きな問題へと発展してしまう前に、このチェックリストを活用してまずは「自分」の態度から見直してみることにしましょう。

提供元・ナゾロジー

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