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2021年4月に始動した「御船印」めぐりプロジェクト。御船印は神社仏閣でもらえる御朱印の船バージョンです。北から南まで、全国46の船会社が参加してスタートしました。各社それぞれの特徴を表現した御船印は、船内や港で発行してもらえます。

今回、東京から週末で行ける御船印めぐりの旅をご紹介します!

週末で4種類の御船印がもらえる島旅・船旅!

東京都の有人離島である伊豆諸島間を運航する東海汽船と、その島々を行き来する神新汽船に乗って、利島(としま)と新島(にいじま)を旅しました。

スケジュール

【土曜日の夜】東海汽船の大型客船に乗って都内の竹芝桟橋から出港

↓船内泊

【日曜日の朝】利島到着&散策。午後、神新汽船で新島へ移動

↓宿泊

【月曜日】東海汽船のジェット船で帰宅

船を移動手段として捉えるのではなく、船で過ごす時間も旅の目的です!

乗船前に、「来港記念」の御船印を手に入れよう!

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

22時、竹芝桟橋を出港する東海汽船の大型客船「さるびあ丸」へ乗船する前に、公式御船印帳を携えターミナル内の案内所へ向かいます。

「御船印をお願いします」

と言えば、スタンプ版の御船印を押してもらえます(20時まで)。発行料は300円。東海汽船オリジナルの御船印帳は、SHOP竹芝で販売しています。

※公式船印帳を取り扱う船・港については、公式HPをご確認ください。

東海汽船 竹芝客船ターミナル内案内所

  • 営業時間:9:30~20:00
  • 住所:東京都港区海岸1-12-2
  • TEL:03-3433-1251(9:30~18:00)

船から東京の夜景を鑑賞して、ワクワクの船内一泊

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)
週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

新造船の大型客船さるびあ丸は、ひと言でいいますと、「船というよりホテル」。客室は、大人数部屋もあれば少人数の相部屋、飛行機のファーストクラスのような座席、ツインベッドルームなどさまざまです。その時の旅気分で、部屋や座席を決めてみてはいかがですか?

私は、女子旅ということもあり、夜な夜なゆっくりまったり個室で過ごしたくて、ツインベッドルームの特等室を予約しました。

部屋にシャワー、トイレが付いていて、アメニティも充実しています。藍色と白色を基調としたオシャレな内装。
やがて、銅鑼が鳴り響く音がして船が出港しました。

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

朝起きたら椿と太陽の島、「利島」へ到着!

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

船の心地よい揺れに導かれ、しっかり睡眠をとって起きたらそこは利島(としま)!

夜を船の中、そして海の上で過ごすというのは非日常的でとても旅情を感じます。

さて、桟橋から見る利島は、綺麗な三角形。標高508mの宮塚山がそびえています。ここも東京ですが、出発時に眺めた摩天楼の大都会とは対照的で豊かな自然が広がります。

利島は昔から"椿の島"と称されるほど、冬になると島中にある約20万本のヤブツバキが咲き誇ります。

一方で、神秘的なピラミッド型の島に見られることから、「パワーがある!」とも言われています。さらに近年は、イルカと泳ぐドルフィンスイムでも人気のある島になっています。

ボーーーッと鳴る汽笛を響かせ、さるびあ丸が新島へと向かっていくのをお見送りし、いざ利島散策!

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

島内を神新汽船で新島へ行くまで、散策をしました。

島には7つの神社があります。その中で、集落の中にある第一神様の阿豆佐和気命本宮(あずさわけのみことほんぐう)、山側にある第二神様の大山小山神社(おおやまこやまじんじゃ)と第三神様の下上神社(おりのぼりじんじゃ)を回って参拝しました。

どれも山の傾斜にそって玉石の階段があり、上部に祠(ほこら)があります。参拝は階段の下から。

玉石は、利島の集落であちこち見かけます。荒波に揉まれて丸くなった石を浜から拾い、先人たちが作った島の景観はとてもユニークです。

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

そして八幡神社には、拝殿上の彫刻が船。浜の宮神社は、海上安全を司る神様がいらっしゃいます。

日本は島国だからこそ、船が必要です。ですが、船を作って海を渡るには覚悟も必要になりますね。先人たちはこのことを踏まえて海の神様を祀る神社をつくり、信仰心を育んでいったのだなあと感じます。

神新汽船で御船印をもらい、「新島」へ出港!

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

11時05分発のフェリーあぜりあに乗って、いざ新島へ。

神新汽船は、下田発着で、利島、新島、式根島、神津島へ運航しています。

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

御船印は、船内の案内所でもらえます。1枚300円。

この時は、パーサーのハンコ付き御船印をゲットしました。彼は、日本の船文化が生んだ花毛布(飾り毛布)の達人!

毛布でいろいろな形を作れるパーサーは、時代とともに毛布が柔らかくなったりと変化して、今では国内でほぼお目にかかれなくなっているそうです。

神新汽船では、ツインベッドルームの特等室で花毛布が置かれています。この機会にぜひ、花毛布を見たいですね!

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

新島では一泊して、ゆっくり島旅を満喫しよう

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

新島まで65分の船旅を満喫して、12時10分に到着。

伊豆諸島の中で「白い島」や「モヤイ像の島」と言われる新島は、利島と同じく火山が噴火してできた島の一つ。島のほとんどはコーガ石と呼ばれる白い火成岩でできているため、島が「白い」と感じます。

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

東京・渋谷の待ち合わせスポットとして知られるモヤイ像の素材も新島のコーガ石。島内には、コーガ石を利用した多様なモヤイ像がたくさん点在します。ほかにも、コーガ石造りの施設や住居など日本の島とは思えない景観が広がります。

ぶらりと歩くだけでも、非日常の旅気分を存分に味わえます。

新島ガラスを買って、コーガ石の宿に泊まろう

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

コーガ石はガラスのケイ酸含有率が高く、熱に強く柔らかいため、昔から建材としても重宝されてきました。新島ガラスアートセンターでは、コーガ石からできたオリーブグリーン色の新島ガラスを見学。食器やオブジェなどジュエリーのような輝きがとても美しいです。お土産にグラスを買いました。

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

それから、お宿はコーガ石を使った昔の映画館を利用したゲストハウスNABLAにしました。ゲストハウスを立ち上げたオーナーの梅田さんと触れ合い、昔ながらの島らしさを肌で感じました。

ゲストハウスNABLA

  • 住所:東京都新島村本村6-3-1
  • TEL:04992-5-0376

※緊急事態宣言発令に伴い、4月25日より休業されています。再開については公式HPをご確認ください。

竹芝桟橋に着いたら、ジェット船とさるびあ丸の御船印をゲット!

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

翌日も新島をのんびり散策して、午後の高速ジェット船「セブンアイランド(東海汽船)」で竹芝桟橋に戻りました!

週末だけで気軽に集める、「御船印」をめぐる週末島旅・船旅
(画像=『たびこふれ』より引用)

毎週金曜日・土曜日以外、東海汽船の御船印を発行販売しているSHOP竹芝は日中で閉まってしまうので、できれば旅の出発前に発行してもらいましょう!

船に一泊、島に一泊。御船印は4枚ゲット。

最後に

目的の島には直行するのも良いですが、思い切って「船を乗り継ぐ」選択をすると、さまざまな船や島と出会えます。

非日常の旅に身をおいて、いつもの週末がより充実したものになりました。

文・写真 船旅アンバサダー 小林希/提供元・たびこふれ

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