スマホを水没させたらあなたはどう感じるだろうか?「やっちゃった…」と青ざめるか、「やっと耐水性能を試せる!」と喜ぶか。大抵の人はどちらかといえば前者だろうが、そんな人々のためを思って(?)「アップルはiPhoneの耐水性能を誇張している」と訴訟する人々がいることがわかった。米ニューヨークでは、アップルに対し集団訴訟が提起され、原告は耐水性能に関する表示の修正や救済、損害賠償などを求めているという。

耐水性能テストは実生活とかけ離れており、無意味?

iPhoneの耐水性能は誇大表示? アップルがNYで訴訟される! 性能テストは無意味?
(画像=Image:miftahahzaagam / Shutterstock.com、雨や海水はもちろん、ミネラルウォーターも「純水」ではない、『オトナライフ』より引用)

2016年に登場した「iPhone 7」以降、IP67等級(深さ1mまで、最長30分間)などの耐水性能を掲げているアップル。このため、「ちょっとぐらい液体がかかっても平気平気!」と考えてしまいがちだが、実際はそうではないようだ。
アップルが謳う“耐水性能”とは、動きのない真水を使い、かつ端末との温度差も±5度の状況で行ったテストに基づいたものであり、コーヒーや清涼飲料水をこぼしたり、トイレやお風呂で落としたりした場合は保証されていないのである。

そのため、液体によって損傷した場合はアップル製品1年限定保証の対象外。しかし、ユーザーがスマホを濡らしてしまう場面は海水やプールなど純水ではない場合がほとんどであり、「表記が不十分」と原告は主張しているという。さらに、コーヒーなどの液体を誤ってこぼしても耐性があるため、水道水ですすぎ乾かすことをアップルは推奨しているが、この行為によって液体侵入インジケータが反応する可能性があり、保証を拒否するために利用できると訴えている。